展示・研究発表〜見てもらえる展示を作る〜
(1)まず、テーマを決めましょう
展示のテーマには、古今東西、さまざまなものがあります。
あまり萎縮せずに、のびのびとやってほしいものだと思います。
今までに見てきた例としては…
・政治経済…「自衛隊と憲法」「バブル経済」「原子力発電所」
・社会事件…「薬害エイズ」「オウム真理教」「毒物事件」
・文学歴史…「源氏物語」「グリム童話」「アイヌの歴史」
・戦争ネタ…「郷土の空襲」「戦中の生活」「沖縄戦」
・地元ネタ…「郷土史」「郷土の廃線」「近所のおいしいお店」
・食べもの…「水」「チョコ」「マクドナルド」「酒の危険性」
・自然環境…「石鹸づくり」「酸性雨」「ダイオキシン」「環境ホルモン」
・教育問題…「日の丸・君が代」「体罰」「校則」
・スポーツ…「サッカーW杯」「オリンピック」「プロ野球」
ありとあらゆるテーマが考えられますが、私がこれまで見た中で、
「このテーマではうまくいかないな」
と思ったのはこの2つです。
・「ドラえもん」 …見る人も知っていることしか出てこない。
・「生徒の意識調査」…あまりに内輪ウケ、または人気投票でしかない。
(2)どうやって調べますか?
テーマを決めるときに、調査方法の概要を一緒に考えた方がいいでしょう。
テーマが決まったのはいいが、難しすぎて結局
「本の丸写し」になってしまったり、
調べることが少なくて生徒の大半が遊んでしまうということは避けたいところです。
最近の話題であれば、当事者に直接話を聞きに行くとか、企業にアンケートを
郵送する(答えてくれる企業も結構ありますよ)、また、街頭でアンケートをとる
というのも、文化祭の宣伝にもなってよいかもしれません。
(3)模造紙は白以外
展示といえば模造紙に書くのが一般的ですが、白模造紙に黒マジックは
避けてほしいです。見る側も「ああまたか」という気分になってしまい、
中身まで目を通してくれません。
色模造紙を効果的に使う方法として「見出しのページ」「まとめのページ」
を違う色の模造紙にしたり、タイトル部分だけを、カッティングシートに
レタリングした文字を書くなどして、インパクトを高めるようにして下さい。
また、展示にグラフを挿入する場合も、模造紙に直接書かずに、グラフの
項目ごとに色模造紙を貼り付けた紙を作り、それを貼った方がきれいに見えます。
環境問題を考える展示なら、再生紙やポスターの裏などを模造紙変わりに
使うことは、メッセージにもなっていいでしょう。
あと、いくら忙しくても書き殴らない。どうしても時間がないなら、
ワープロで打ちだしたモノを拡大コピーした方がマシです。
(神奈川県私立神奈川学園高校、1997年)
円グラフは、発泡スチロールの上に色模造紙を貼ったものを、展示内容に貼り付けています.。
(4)垂直に貼らない
教室の黒板や壁に、ただ単に模造紙を貼っただけ、というのでは見ている
方も疲れます。
・小中学生でも見やすい位置に置く
・模造紙をななめに立てかけて置く
これだけでもずいぶん違ってきます。
(5)展示に解説をつける
展示を見ていて、生徒が棒を持って待機してたり、「解説しましょうか?」
と言ってきたりすると、「やる気があるな」と感じます。
ただ、効果的な解説をするには、いくつかのポイントがあります。
・棒読み、メモの朗読をしない
…これが一番難しいわけですが、棒読みを聞かされていると、逆効果に
なってしまいます。演劇でもやるような気持ちで取り組む必要があります。
・展示に書いてあることは説明しない
…展示に書いてあることは、客は当然見ていることなので、それをだらだらと
説明されても困ってしまいます。「こちらをご覧ください」と言って、
客が見終わるまで間を取るといった技術が必要です。
・展示をいくつかのブロックに分け、ブロックごとに担当を変える
…同じ人が最初から最後まで同伴していると、急ぐ人も途中で
抜けられません。また、生徒の方も全部の解説を覚えるのは大変です。
各自の担当をブロックごとに分け、分担させていけば負担も減り、
来客も自分のペースで見ることができます。
(6)展示関連のイベント・モニュメントで盛り上げる
ただ展示してあるものを見るよりは、能動的に何かをやった記憶の方がよく
残っているものです。
環境問題なら「石鹸づくり」「牛乳パックから和紙作成」、福祉・介護が
テーマなら「車椅子体験」「インスタントシニア体験」などいかがでしょう?
「缶ジュースに含まれる糖分」だって、ただ並べて展示するより、
「ここにある缶ジュースを、糖分の多い順に並びかえて下さい」と、
ゲームの要素を取り入れれば、そこそこ盛り上がると思います。