毎日新聞 2006年2月8日 

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060208k0000m040167000c.html

 

入管法改正案:16歳以上の外国人 入国審査で指紋採取

 テロの未然防止を目的に政府が今国会に提出する出入国管理・難民認定法改

正案の全容が7日、分かった。原則として16歳以上の外国人に入国審査時の

指紋採取を義務付けるほか、テロリストの入国を阻止するため、法相が「公衆

等脅迫目的の犯罪を行う恐れがある」と認定した者を強制退去させる規定を新

設する。

 指紋採取の例外となるのは(1)在日韓国・朝鮮人などの特別永住者(2)16歳

未満(3)外交・公用での来日(4)国の招待者など。指紋のほかに顔画像の採取も

検討されており、今後法務省令で定める。指紋などはコンピューターに記録され、過

去の強制退去者の指紋と照合して、他人になりすました再入国を防ぐ。捜査当局から

照会があれば、犯罪捜査にも利用する。

 強制退去できるのは、一般市民や国を脅迫する目的の殺人、ハイジャック、爆破行

為など「テロ資金提供処罰法」が定める犯罪行為(予備・ほう助も含む)を実行する

恐れがあると法相が判断した人と、「国際約束により日本への入国を防止すべき

者」。このほか、日本に入る航空機や船舶の乗客名簿の事前提出も義務付ける。

 入国審査での指紋採取は米国で導入されているが、日本弁護士連合会などは日本で

の実施に反対しており、今後議論を呼びそうだ。日弁連は「指紋採取は個人の尊重を

定めた憲法や、品位を傷つける取り扱いを禁止した自由権規約に反する」と主張。

「プライバシー権などを侵害する上、外国人と共生する社会の形成を阻害する」とし

て犯罪捜査への利用にも反対している。【森本英彦】