1.環境教育の指導の方針
小学校段階は,あらゆる事物・現象に対して豊かに感受する時期なので,活動や体験を重視し,自然や社会の中での体験を通じて,児童が様々な事物・現象に気付いたり,その大切さ等を感じとったり,身近な問題から環境と自分との関係を考えたりすることを通して,自分なりに問題を見付けて,自然や社会を大切にしようとする心をもち,よりよい環境づくりのために配慮した行動をとることができる態度を身に付けさせるよう指導を工夫することが大切です。 |
2.学校としての体制づくり
全教職員が,環境問題について,その求められる背景をしっかりと把握して,学校教育の中でどのように取り組み,実践するかといったことについて共通理解しておく必要があります。 |
3.校種間の連携で進める環境教育
小学校における環境教育は,小学校段階におけるねらいを踏まえ,児童の発達に応じて推進するとともに,幼児教育及び中学校教育との連携に配慮する必要があります。
校種間で情報を共有し学びを連続させることは,豊かな環境教育の推進につながっていきます。 |
4.家庭や地域社会等との連携で進める環境教育
環境教育を進めるためには,環境と触れ合う場,そして,それに関して主体的に学習する場が必要です。飼育・栽培活動,遠足,集団宿泊,美化活動などを通して,学校と家庭,地域社会とが一体となった活動を行うことが大切です。
家庭や地域社会の教育力を活性化し,青少年団体,PTA等の社会教育関係団体をはじめ,町内会等の住民自治団体,地域の有志活動グループ,NPO等を含めた地域の人々の取組など,家庭や地域社会の教育力を十分生かすよう配慮する必要があります。
特に環境問題や環境保全については,日々の暮らしの中で意識的に取り組むことが重要であるため,その意味でも家庭や地域社会との連携が必要です。 |
5.学校の施設等を活用して進める環境教育(エコスクールの整備例)
(1) 新エネルギー活用型
・ 屋上,屋根等に太陽電池を設置し,発電した電力利用する。
・ 屋上等に太陽熱集熱板を設置し,暖房(床暖房等),給湯(シャワー,給食等),プール加熱等に利用する。
・ 屋上,校庭等に風車を設置し,発電した電力を活用する。
・ 換気用チューブを地中に埋設し,室内空気を循環させて熱交換する。
・ LPガス等から水素を取り出し,空気中の酸素と化学反応させ,水ができる過程で発生する電気を利用する。
(2) 省エネルギー・省資源型
・ 省エネ型設備の導入:照明,空調等
・ 中水利用:雨水再利用,排水再利用等
・ 断熱性能の向上:断熱材,断熱サッシ,複層ガラス等
・ 日よけ:ひさし,ルーバー,バルコニー等を設ける。
(3) 自然共生型
・ 建物緑化:屋上緑化,壁面緑化等
・ 屋外緑化:学校ビオトープの設置,校庭芝生化等
(4) 木材利用型
・ 森林資源の保全に資する地域材の活用:内装等の木質化
(5) 資源リサイクル型
・ リサイクル建材の活用
・ 生ごみ堆肥化装置の設置
(6) その他
・ 自然採光:トップライト,ハイサイドライトやライトシェルフを利用し,自然光を採り入れる。
・ 自然換気:吹き抜け等を利用し,自然換気を行う。 |
6.豊かな体験活動の推進
(1) 体験活動の意義
・ 現実の世界や生活などへの興味・関心,意欲の向上
・ 問題発見や問題解決能力の育成
・ 思考や理解の基盤づくり
・ 教科等の「知」の総合化と実践化
・ 自己との出会いと成就感や自尊感情の獲得
・ 社会性や共に生きる力の育成
・ 豊かな人間性や価値観の形成
・ 基礎的な体力や心身の健康の保持管理
(2) 体験活動を計画するに当たっての配慮事項
・ ねらいに沿った体験活動を工夫すること
・ 児童の成長の過程や実態を踏まえること
・ 地域の実情を踏まえること
・ まとまった時間を確保すること
・ 各教科等における学習指導との関連を図ること |