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シマノ ニュー スピンパワー 425 EX-T




シマノ ニュー スピンパワー 425 EX-T
主に住金裏や紀北方面でカレイを釣る為に使用していた旧スピンパワー425 EX-T・・・。このロッドは私の釣暦の中でも一番酷使し、尚且つ住金裏で初めて仕留めた50センチオーバーのイシガレイやカンダイ、また今でも住金裏のレコードサイズとなる46センチオーバーのマコガレイを仕留めた思い出深いロッドでした。しかし、永年に渡る使用劣化の為に旧スピンパワーは、私のニーズに対応できなくなってきました。ガイド周りのパーツは以前にメーカー発注し、十分にストックができているのですが、肝心のロッド本体が腰抜け状態となり、本来の性能を維持できなくなって来たのです。
スピンパワーは私の思い出
私をキャスターとして育ててくれた住金裏で、共に大物たちと闘い、苦楽を共にしてきたロッドでしたので、これほど残念な事はありませんでした。
そんな折、シマノからニュースピンパワーの振り出し仕様の発売通知がメールマガジンを通じて私のもとに舞い込んで来ました。旧スピンパワーの性能維持が困難となった今、ニュースピンパワー振り出し仕様のモデルを望んでいた私にはとてもありがたい情報でした。但し、釣友からの事前情報と私が独自にシマノから入手した情報によると、カーボン素材の進化によって非常に反発力の高まったロッドになるだろうとの事でした。
事実、釣具店でニュースピンパワーを振った印象は、CX-Tクラス以上のロッドに限定すると、並継ぎにも匹敵する異常に硬い仕様に変更されていました。ただ、DX-T以下の軟らかいロッドに関しては思ったよりはましかな?と言うのがお店で素振りをした印象でした。私は早速4本のニュースピンパワー425 EX-Tを調達しました。前置きが長くなりましたが、今回はこのロッドを日本全国の全日本サーフの会員が一同に揃い、シロギスの1匹長寸で競い合う、全日本キスで使用した際の感想を記したいと思います。今回は、ニュースピンパワー(振り出し)の特性を少しでも解りやすく説明するために、旧スピンパワー425 EX-Tと同時に実釣に使用しました。さて、その印象は・・・?
どうなんだ?ニューモデル?
仕様編
先ず、仕舞い寸法ですが、旧スピンパワーから大きな変更がありました。振出し仕様で7ガイドコンセプトを採用する為、振出しロッド大きな特徴である携帯性を犠牲にし、機能性を重視した結果、134センチと言う仕舞い寸法に変更されました。この結果、従来の128サイズのロッドケースに収めることができなくなりました。筆者もどうすべきか迷っています。昔、シマノからリリースされていたファインセラミックスシリーズの振出し仕様のような長さです。
自重は380グラムと言う事で、7ガイドコンセプトを採用したにも関わらず、このクラスとしては非常に軽量に設計されています。
実釣編
実際に誘導式の海草天秤25号に全長約2メートルの仕掛けを装着しニュースピンパワー 425 EX-Tをフルキャストします。新、旧の両ロッドは硬さが違うので厳密な比較対象は難しいですがニュースピンパワー 425 EX-Tの第一印象は、’04ニュープロサーフ振り出し仕様の新世代先調子を更に進化させたような調子に感じました。
実釣での実力は?
キャスティングの際、右手を押さえつければ押さえつけるほど徐々に曲がる感じです。しかも並継ぎ仕様の’05ニュースピンパワーほどシビアな感じではありません。並継ぎ仕様のニュースピンパワーと比較すると明らかにその調子はマイルドでパワー(飛距離)こそ劣るのでしょうが、スイートスポットの広い扱いやすいロッドとの印象を得ました。それもそのはずで、ニュースピンパワーは振り出し仕様にも関わらず7ガイド仕様と言う並継ぎロッドと同様のコンセプトでリリースされたのがその要因でしょう。
振り出し仕様の投げ釣りロッドで7ガイド仕様と言うのはニッシンからリリースされたスーパーサーフ(だったか?)が元祖であったと思いますが、シマノは後発だけあって殆どの分野で上手くまとめてリリースしてきたと思います。個人差による部分が大きいかも知れませんが、デザイン、作り、調子、飛距離等、投げ竿に要求される機能の殆どを性能アップしてリリースしてきたのは、さすがシマノと感心させられました。一方、使い慣れた旧スピンパワー425 EX-Tは慣れている事もあって投げたいポイントにコントロール良く投擲する事が可能です。しかも穂先部分の調子が絶妙でシロギスの乗りもすこぶる良好です。
デビューから8年ほどでしょうか?このモデルが無くなってしまう事がとても残念に感じられてしまいました。
次に穂先の感度ですが、これについては残念ですが私は旧スピンパワーの振り出し仕様(425 EX-T)の方が良いと判断しました。その理由ですが、ニュースピンパワー 425 EX-Tの場合、錘負荷25号クラスとしては明らかに硬くなってしまったからです。素材のカーボン繊維の進化がその要因と推測しますが、私はカーボン素材の進化が即、投げ竿の進化とは考えたくありません。カーボン素材の進化とは、永続的に軽く丈夫になっていく事だと思うのですが、それに比例して投げ竿が軽く硬くなることはとても安易に感じてしまうのです。
理想のロッドとは?
シマノに関わらず、ロッドメーカーの開発者もロッドが良くなったのは素材の進化のお陰だけだと思われては良い気分にはなれないと思います。素材の進化はもちろんですが、それ以外にロッドメイクのノウハウで、例えば最小限の力で飛距離が出て、胴の部分は軽く丈夫で、魚の当たりを取る穂先の部分は丈夫だけども細身で繊細なソリッドのような仕様で、5キロクラスの大物が掛かっても耐えうるロッドだとしたら、これはもう夢のようなロッドだと思います。こんなロッドができれば今のように錘負荷別にロッドを揃える必要もなくなってしまいます。
私が将来の投げ竿に期待する希望的な意見も含めて、更に進化して欲しいものです。さて、具体的な感度ですが、同クラスの良型シロギス(26センチクラス)の当たりを取った印象は、旧スピンパワー425 EX-Tの方が確実に敏感であると感じました。いや、敏感と言うよりも柔らかい穂先の恩恵でシロギスの乗りが抜群に良かったと言う感じです。当たり自体はニュースピンパワー425 EX-Tでも必要にして十分な感度は感じられました。ドラグフリー釣法との併用でこの辺りは克服出来るのかも知れません。しかし、ターゲットをより確実に手中にする為には一切の妥協は禁物です。
少なくともこれだけ高価なロッドなのですから、考えられるだけの可能性を抽出し、その一つ一つの要因を潰していかなければ、目的を現実的なものする事はできないのだと思います。この部分に関しては今後の課題ではないでしょうか?
胴の張りに関しては旧モデルと比較にならないくらい格段に進化していると思いました。以前の日記にも明記しましたが、旧スピンパワー 425 EX-Tにオーバースペックのハイテクラインやリール、仕掛けを装着して高知県の柏島で夜釣りをした際、合わせを入れた瞬間に正体の解らない魚に走られて真っ二つに折られた経験がありました。しかしニュースピンパワー425 EX-Tは、旧モデルと比較しても確実にパワーアップを果たしており、少しくらいの大物とのやり取りにも十分に対応できる力強さを実感しました。この部分は25号負荷のEX-Tクラスとしては特筆物だと思います。
総括
キャスターにとってロッドと言うアイテムは、体の部分で言えば腕のようなものだと思います。そういう点では、ニュースピンパワー 425 EX-Tは、飛躍的な進歩を遂げたのだと思います。魚の食い込みと言う観点では限界以上に硬くなりすぎたので旧スピンパワーに劣ってしまう部分もあると感じていますが、それ以外の性能は遠投性、コントロール性、パワー、感度のどれを取っても旧スピンパワーを凌駕しました。ボディービルダーに比喩して説明すると、ボディービルダーが更にシェイプアップを行い、鋼のような筋肉を増幅させて更に腕力を強化したような仕様に感じられました。但し、筋肉が付き過ぎてしまったゆえ柔軟性(食い込み性能)は少々スポイルされたような感じがします。
これを進歩と解釈するか後退と解釈するかは、このロッドの販売シェアが答えを出してくれるはずです。釣り場で多く見かける事ができれば進歩なのでしょうし、釣り場で殆ど見かけないと言う事であればそれは釣り人に受け入れられなかったと言う事ではないでしょうか?
私はニュースピンパワー 425 EX-Tを紀北方面のカレイやクロダイ狙い、また、置き竿で狙うキスの大物釣りに限定して使用するつもりですが、私個人の考えは投げ竿でも釣竿(魚を釣る為のロッド)として使うのであればその進化は、進化しすぎてしまった故に限界点まで来てしまったと感じています。と言うのもこれ以上穂先が硬くなれば置き竿で狙うキス釣りには使い辛くなってしまうからです。投げる事(遠投力)に重きを置くのであればAX-TやBX-Tに任せれば良いだけの事であって、実釣重視のEX-Tクラスをこれ以上硬くするのは無意味な事のように感じます。
無論、置き竿で狙うキス釣り以外にも多くの魚種に対応ができるのでしょうが、私がそのような状況になれば、もっと食い込みの良くやり取りの楽しめる他社のタックルを選択してしまいそうです。
最後に、ニュースピンパワー 振出し仕様は全般的に仕舞寸法が中途半端に長くなってしまいました。私は今までシマノの128サイズのロッドケースに保管・移動させていましたが、それに入れるとほんの少しだけ頭の部分が飛び出してしまいます。きっちりとこのロッドを保管するのであれば、新たに138サイズのロッドケースを購入せねばならなくなりました。シマノさん、ガッツリしていらっしゃいます。(笑)


※当コンテンツに対する苦情は一切お受けすることができませんのであしからず。


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