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平成11年度・高槻市小学校教員体育実技(水泳) 研修会資料

7月14日(水)・高槻市立高槻小学校プールにて

着衣水泳の指導について

高槻市立日吉台小学校 野田 健司

1.目的  

毎年、川や海での事故で亡くなる子どもの報道が、各地から聞こえてくる。「水の事故に遭った場合、自分の命を自分でどう守るか。」このことは水泳指導の目標の一つとして、学校体育の中に位置づけられねばならない。子どもたちが、水難に遭遇した際にどう対処すればよいかを、いろいろな体験を学習することによって、状況に応じた行動が一人ひとりとれるようになることを目的として指導する。

2.指導内容(経験させたい内容)

  ○低学年(1,2年)

・水の中で目を開ける。
・水から顔を出しても手で拭かない。
・脱力してクラゲ浮きをする。
・いろいろな浮き方、沈み方(浮力を感じる)。
・水中でこけてもあわてずに立つ。
・流れる水の中で歩く、走る、逆に走る。
・流れる水の中でこけても、あわてずに立つ。
・浮くものにしがみついて長く浮く。(ビート板・ボール・ペットボトル)
・Tシャツ等を着て、歩く、走る、浮く、浮いて進む。(脱ぐ。)
・Tシャツ等を着て、バタ足で進む。

  ○中学年(3,4年)

・脱力していろいろな姿勢で長く浮く。
・浮くものにしがみついて長く浮く。(ボール、ペットボトル)
・オーバーフローからいろいろな姿勢で落ちて浮く。
・流れる水で浮く、泳ぐ、流される逆方向に泳ぐ。
・エレメンタリーバックストロークの練習をする。
・着衣で浮く。
・着衣で(面かぶり)クロール、平泳ぎで泳ぐ。
・着衣でエレメンタリーバックストロークをしてみる。

  ○高学年(5,6年)

・脱力していろいろな姿勢で長く浮く。
・泳いだり、浮いたりして2分〜3分浮く。
・着衣で、友達に浮くもの(ボール)を投げてもらって、つかまって浮く。(長く浮きやすい姿勢を見つける。)
・着衣で、いろいろな泳ぎ方で泳ぐ。(それぞれの泳ぎ方の欠点をつかむ。)
・エレメンタリーバックストロークを練習する。
・着衣で流れる水の中で浮く、泳ぐ。
・いろいろな姿勢から水に落ちて浮く、泳ぐ練習をする。

 *事前指導

・水の危険とそれから自分を守る学習をすることについて、十分理解させ、学習が単なる遊びになってしまわないよう配慮する。

 *事後指導

・水に落ちた場合の様々な危険(混乱状態、水を飲む、呼吸困難等)を確認する。
・脱力して浮くことで、視野の確保・呼吸の確保ができることを確認する。
・水難事故に遭遇した際、自らの命を守るために状況に応じた判断を行い、その場に応じた浮き方・泳ぎ方を行うことを確認する。
・生涯にわたって、水の危険を頭に入れて水泳を楽しむ素地を養う。

3.1時間の授業の流れ

内容

支援・援助のポイント
1.水着で体操、シャワー、水 慣れ。  
   
2.浮き方を練習する。  脱力して浮くことを体験させる。
  クラゲ浮き、だるま浮き、大の字浮き、浮き身  息継ぎを入れて、浮かせる。
  泳いだり、浮いたりして3分間浮いておく。 救助が来るまで浮いておくことを想定してさせる。
   
3.着衣で歩く、浮く。 着衣の方が浮きやすいことに気づかせる。
  ・ボール、ビート板を持って浮く。 何も持たないときと比べさせる。
  ・ペットボトルを持ち浮きやすい姿勢を見つける。 ラッコ浮き、枕浮き、腰あて浮き。
   
4.いろいろな泳ぎ方で泳ぐ。 どの泳ぎ方が疲れないか考えさせる。
  ・クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、犬かきなど。  
   
5.エレメンタリーバックストローク          (ちょうちょ泳ぎ)を練習する。 体力を消耗させないで、楽に少しずつ進むか確かめさせる。
   
6.いろいろな姿勢から水に落ちて浮く練習をする。 不意に水に落ちたときのショックを体験させる。
  ・足から、前向き。 足をつかないで、顔を上げて泳いで戻らせる。
   
7.整理体操、シャワー  
   

 ○準備物

水着、水泳帽、Tシャツ、ズボン(体操服)、靴下、体育館シューズ(きれいな靴)、ペットボトル、ボール、濡れたものを持って帰るためのビニール袋

 ○エレメンタリー・バックストローク

・良いところ
  体力の消耗を極度に押さえることができる。
  広い視界を常に確保できる。
  顔が水面上にあるので、呼吸がしやすい。

・うまくいかないところ
  すぐに体(腰)が沈んでしまう → 耳を水面につける。 衣服に空気を入れる。  

  鼻の中に水が入る → 呼吸の時以外は、鼻から空気をはき続ける。

◇主要参考文献

◯『これ一冊でわかる着衣泳実技トレーニング』
      荒木 昭好・野沢 巌 編著 ・ 山海堂
◯『はじめての着衣泳〜服を着たまま泳ぐサバイバル・テクニック』
      荒木 昭好・佐野 裕 編著 ・ 山海堂
◯『小学生のための着衣水泳の指導
       〜子どもの命を守るサバイバル・テクニック』
      荒木 昭好 監修 藤本 秀樹 編著 ・ 黎明書房
◯楽しい体育の授業NO.55『着衣の水泳ここが指導のポイント』
      (1995年6月号)・明治図書
◯平成10年度『三島地区小学校体育実技講習会』水泳(着衣泳)資料
      摂津市立摂津小学校 角田 睦
◯平成11年度『三島地区小学校体育実技講習会』水泳(着衣泳)資料
      吹田市立南山田小学校 天津 謙二・森 修二

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