「話すこと」の意味 社会福祉施設運営論から

ちょっとコラム的な内容になってしまうかもしれませんが、「授業の内容」と言う意味で今回はこのテーマについて。

「金のたまご日記」の中でも何度か取り上げているように、この授業に関しては「講義」はありませんでした。じゃ授業中に何をやったかと言うと、毎時間誰かが自由に話すと言う、先生的に言えば「自己主張」の時間とのこと。正直、授業が始まった当初は「なんじゃ、この授業は・・・」と言うのが率直な感想であり、授業中も「最も適当に受けることのできる授業」と言う風に感じていました。ですから、正直この授業からはあまり学ぶものはないかなぁ・・・と考えていました。ただ、よくよく考えてみるとこの授業もそれなりに「意味」があったのかなぁ・・・という気が、授業が終わってからようやく実感するに至っています。別に「施設運営」ということに限らず、「社会人として」のあり方にもちょっとかかわってくるのかなぁ・・・と。

「自己主張」と言っても、それは「人前で話す」、ただそれだけのこと。だけど、1年間クラスの「自己主張」を聞いていて、「話すのがうまくないなぁ・・・」と思った人が約半分。もちろん自分だってそんなに上手くないけど・・・ここで言いたいのは「上手くない=話すことに慣れていない」ということ。友達同士の会話や授業中の私語(笑)は大きな声で、それもしっかりと話すことができるのに、いざ人前に立ったら虫の鳴くような小さな声でしか話せない。そりゃ、人前で話すことは結構緊張することかもしれないけど、初めて会う人の前で話しているわけじゃないから、そんなに緊張しなくてもいいと思う。なのに、あたかも「初対面」の人に話をするような感じ。だから色々と聞いていて正直「何で授業中や休み時間に出しているような声で話すことができないのか・・・」と感じることもしばしば。おまけに、取り留めのない話なら永遠と話すことができるのに、ある程度のテーマ設定をすると、その話の内容は10分と持たない。この授業で設定されているテーマはそんなに難しいことじゃない。なぜなら、テーマは「この学校を選んだ理由、現場実習の感想」などだから。もちろん、生い立ちを話しても構わないこと。こういったテーマで1人2・30分程度で話す、と前もって提示されているのだから、決して難しいことではないはず。ましてや話す内容は「自分のこと」だから、自分の思い通りに話せばいいだけのこと。それでも、話は10分・・・いや、5分と持たないこともある。冷静に考えれば、20年弱の人生をたった「10分」も話すことができないのだから・・・そう考えると、自分の人生をたった「10分」でしか話すことのできない人生でしかないのか、という感じもする。

とまぁ、なんか説教をたれてしまったが・・・(笑)
兎にも角にも、この授業で学んだことは「話すこと」の大切さ。それは「福祉施設の職員」としてだけではなく、「一社会人」として身につけなければならないことを意味しているのかなぁ、と感じています。つまり「人に何かを伝える」というのは、口なりメモなりで行うこと。しかし私たちの生活では多くが「口」によって物事の伝達をしている。特に就職の面接では、絶対に「文章」だけを書いて面接をするなんてことはありえない。「面接」である以上、面接官と話をするのは当然のことである。その時に自分の思いや考え、気持ちが伝えられなければ、どんなに知識を持っていたとしても意味がない。だから「話す」ということは、生きていく以上、社会で生活をしていく以上は絶対に欠かすことのできないものであり、必要不可欠であり、習得しなければならないものなのです。この授業では、まさにそのことを強く教えられた気がします。

よく「話し上手は聞き上手」といわれることがあります。「人の話を聞くことができる人は、話すことも上手である」ということみたいですが、たしかにその通りだと思います。授業にしろ、日常生活にしろ、人の話を聞いていない人は、話すことも上手くできていません。ですが「話し上手」になることは、誰でもできます。もちろん「聞き上手」になれば誰でもできる、というわけではありませんが、トレーニングしていくことによって、自然と「話し上手」になるのではないでしょうか。「話し上手」になるコツを、自分の経験からいくつかポイント挙げたいと思います。

1.「話し上手」な人と親しくなる。
一言で言えば、「話し上手」な人の話し方を「真似」をする、ということです。大学時代、私の周りには「話し上手」な人がたくさんおり、また環境的にも「話し方」を鍛えられる所でありました。そのため大学の時の生活で、私の話し方は大きく変わったかもしれません。「この人の話し方、上手いなぁ」と思う人がいれば、その人の話し方を真似してみるのが、話し上手になる第1歩です。物事をよく「形」から始める人がいますが、話すことに関しても「形」からでいいと思います。自然に、その話し方が身についていきますから。

2.場数を踏む。
とにかく、たくさん話すことです。「習うより慣れろ」、まさにこの通りです。私の場合は大学時代に人前で発表・報告・説明をする機会が多く、また小さいときにも環境的に人前に出る機会が多かったので、ある種「人前で話す」ことが必然的な状態だったかもしれません。しかしそのことは同時に「数をこなす」のと同じことであり、数を多くこなせば、人まで話すことも慣れてきます。

3.積極的な姿勢で。
一番大事なのは、積極的に話すことです。皆さんも心当たりがあると思いますが、学校などの発表では「自ら進んで」発表する人はあまり多くないと思います。発表などをしない理由に「恥ずかしい」や「失敗したら・・・」と考える人が多いと思います。しかしそれではいつまで経っても上手くなりません。「場数を踏む」と重複しますが、失敗を恐れずに進んで発表することは、発表を上手にするためのポイントであり、一番のトレーニング方法でもあります。誰でも最初から発表などが上手い人はいません。どんな人でも何度も練習し、場数を踏んできた結果が「上手な発表」につながっていると思います。臆することなく、積極的な姿勢が重要ではないでしょうか。

先ほど挙げた「話し上手は聞き上手」ということ、これは「1」のことを指しているのではないでしょうか。「人の真似をする」ということはその人の発表をじっくり聞くことであり、聞いたことを自分の中で消化し、自分のものにすることが「真似」につながっていると言えます。ですからこの過程で自然と「聞くこと」も覚え、あわせて「話すこと」も上手くなっていくのではないか、と思います。ぜひ皆さんも積極的に「聞」いて、「話し上手」になってください。

 

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