社会福祉主事について
ここでは、「社会福祉主事」についてちょっと触れたいと思います。
社会福祉主事とは、「福祉六法」に基づいて各種行政機関で保護・援助を必要とする人の為に相談・指導・援助の業務を行なう人のことを指します。
(ちなみに福祉六法とは生活保護法・児童福祉法・母子寡婦福祉法・知的障害者福祉法・老人福祉法身体障害者福祉法の6つの法律をまとめて呼んでいます。)
社会福祉主事は社会福祉法で定められた「任用資格」と呼ばれるものです。
任用資格とは、公務員などで採用され、実際に業務に就いたときに初めて名乗ることのできる資格です。
| 資格の名称 |
| 資格の名前 | 資格の効力 |
資格例 |
| 国家資格 | 国家試験を受け、合格すると与えられる資格。 | 医師、看護婦、 介護福祉士、社会福祉士など |
| 認定資格 | 一定期間、指定機関などにおいて訓練・養成などを修了し、認定機関から認定された資格。 | ホームヘルパーなど 福祉住環境コーディネータなど |
| 任用資格 | 大学・短大・専門学校などで指定された科目を履修することにより得る。 | 社会福祉主事など |
先ほども触れたように、社会福祉主事は任用資格なので、公務員として業務に就かないと名乗ることができませんし、資格の効力は発生しません。しかし現在では、民間企業(福祉系)においても採用基準の一つとして「福祉関連の知識を有する者」を求めるところもあり、その上においては福祉を勉強してきたという基準にもなりますので、有用性のある資格ではないかと思います。
参考までに、介護業務に就く際の基準として一般的には「ホームヘルパー2級以上の者」としている所が多く、これもまた社会福祉主事と同様に有用性のある資格です。
では社会福祉主事の資格を得るにはどうすればいいのか?これも先ほど述べたように、大学・短大・専門学校などで指定された科目を履修することにより得ることができます。具体的には厚生労働大臣の指定する「34科目」のうち3科目以上履修しなければなりません。(
社会福祉に関する科目の読替えについて)
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社会福祉法第19条(資格等)
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| 厚生労働大臣が指定する34科目 平成12年4月1日以降に大学などに入学したもの |
| 社会福祉概論 | 法学 |
| 社会福祉事業史 | 民法 |
| 社会福祉援助技術論 | 行政法 |
| 社会福祉調査論 | 経済学 |
| 社会福祉施設経営論 | 社会政策 |
| 社会福祉行政論 | 経済政策 |
| 社会保障論 | 心理学 |
| 公的扶助論 | 社会学 |
| 児童福祉論 | 教育学 |
| 家庭福祉論 | 倫理学 |
| 保育理論 | 公衆衛生学 |
| 身体障害者福祉論 | 医学一般 |
| 知的障害者福祉論 | リハビリテーション論 |
| 精神障害者保健福祉論 | 看護学 |
| 老人福祉論 | 介護概論 |
| 医療社会事業論 | 栄養学 |
| 地域福祉論 | 家政学 |
ただし、平成12年3月31日までに大学などを卒業した人の場合は、以下の「32科目」が指定科目となります。また平成12年4月1日現在で大学等に在籍している場合はどちらの科目でも適用されます。
| 厚生労働大臣が指定する32科目 平成12年3月31日までに大学などに卒業したもの |
| 社会福祉概論 | 経済学 |
| 社会福祉事業史 | 心理学 |
| 社会福祉事業方法論 | 社会学 |
| 社会福祉調査統計 | 社会政策 |
| 社会福祉施設経営論 | 経済政策 |
| 社会福祉行政 | 社会保障論 |
| 公的扶助論 | 教育学 |
| 児童福祉論 | 刑事政策 |
| 保育理論 | 犯罪学 |
| 身体障害者福祉論 | 倫理学 |
| 知的障害者福祉論(精神薄弱者福祉論) | 生理衛生学 |
| 老人福祉論 | 公衆衛生学 |
| 医療社会事業論 | 精神衛生学 |
| 地域福祉論 | 医学知識 |
| 協同組合論 | 看護学 |
| 法律学 | 栄養学 |
多くの科目は社会福祉系の大学・短大でないと履修できませんが、中には一般大学で履修することのできる科目(社会学・心理学・経済学・教育学など)があるため、法的にはこれらを履修しても「社会福祉主事」の任用資格を得ることができます。
(一般的には、このような形で3科目だけ履修して任用資格を得た人のことを「3科目主事」と呼んでいます。逆に、大半の科目を履修して任用資格を得た人のことを「全科目主事」と呼んでいます。)
ただ、「社会福祉主事」として任用されれば、3科目主事であっても全科目主事と内容は全く変わりません。なお、その後厚生労働省で開催される現任職員のための講習会も開かれており、希望する人はそこで更に知識を深めることもできます。