社会福祉士の受験勉強

ここでは「国家試験」に向けた勉強の方法について、私なりの経験から話したいと思います。参考になれば幸いです。

★受験勉強の鉄則は「過去問題」
やはり一番重要なのは「過去問題」であると思います。個人的には受験する回の「前回」の問題は手に入れたほうがいいのではないかと思います。金銭的に余裕のある人は過去3年分ぐらいあると更にいいと思います。過去問題を重視するのは、当然ながら「過去にどんな問題が出題されたか」というのを知るためにあります。もちろん出題の内容は毎年変わるので、必ずしも同じ問題が出るとは限りません。しかしながら「似たような問題」というのはあると思います。例えば社会福祉原論では「福祉理論の学説」については14回・15回と連続して出題され、またソーシャルワーカーの倫理(倫理綱領)についてもほぼ毎年出題されています。ですから少なくとも「どんな問題が出題しやすいか?」ということは、ある程度把握できるのではないかと思います。

★とりあえずは、問題数をこなす
もちろん過去問題だけでは、心細いところがあります。また教科書や参考書を読んでいるだけでは、理解した「つもり」であってもそれが知識として「定着」しているかはわかりません。ちゃんと知識になっているか、覚えているかは、実際に問題を解かなければ判断できません。そのためには、数多くの問題を解くことが重要です。問題を解けば、必然的に「理解している」「理解していない」というのが「正誤」として現れます。間違っている問題が多ければ、それは「理解していない」ということの表れですから、理解できるまで覚える勉強をしなければなりません。

ただ、私の場合は過去3年分しか解きませんでした。理由は「あまり古い問題を解くと、場合によっては間違った知識を得てしまう」ということです。例を挙げれば、老人保健施設は介護保険法が施行される前は「老人保健法」を根拠法にしていましたが、施行後は「介護保険法」が根拠法となり、現在は老人保健法から「老人保健施設」の根拠は削除されています。これに気づかずに過去問題を解いてしまうと、誤った知識を覚えてしまう可能性がありますので、いくら「問題数をこなす」と言えどもあまりに古い問題(5年以上)は解かない方がいいのではないかと思います。ただ社会学や年号の問題など、いわゆる「不変のもの」については、「知識を身につける」という意味では解くに値するものではないかと思います。

★「過去問題」「問題集」は最大の参考書
本音を言ってしまえば、おそらく多くの人は教科書(社会福祉士養成講座)を読むのは面倒なことだと思いますし、すべての科目を読破することはかなりの時間と労力を必要とするものだと思います。もちろん全部読むに越したことはありませんし、読む時間があればぜひ読むべきです。しかしそれが大変・時間がないから、それらの内容をコンパクトにまとめた「必携社会福祉士」や「ワークブック」に多くの人が頼っていると思います。もちろん、私もその一人でしたが・・・

しかし一番の参考書は「過去問題」や「問題集」であると思います。というのは、出版されている過去問題や問題集は、必ず最後に「解説」があります。この「解説」こそが、一番重要だと思います。つまりその問題に対して、要点を端的に説明しているのですから、この解説を覚えることが、ある種の「近道」になると考えられるからです。そしてその解説を読んでも納得できない、理解しがたいと言う場合に、必携や教科書を頼りに調べていくと、さらに勉強の効果があると思います。いわば、必携や教科書は「問題」に対する「拠りどころ」といえるでしょう。「過去問題」をできるだけ手に入れたほうがいい、といったのは、この理由からです。「過去問題の購入」は、結果的に参考書を買っているのと同じだと思うからです。

ちなみに、私が受験勉強で使用した図書類は、次の通りです。
・『必携社会福祉士』(共通科目、専門科目)→ただし誤植多し・・・それを覚悟で使用。(笑)
・『社会福祉士国家試験模範解説書』(日本社会福祉士会編、筒井書房発売)→問題と解説が別になっており、個人的に使いやすい。
・『社会福祉士国家試験模擬問題集』(日本社会福祉士会編、中央法規発売)→「問題数をこなす」という意味では最適。

また「問題数をこなす」という意味では、社会福祉振興・試験センターが発行する「出題基準−CD−ROM付」を購入すると言うのも手段の1つだと思います。ただ・・・あくまでも「問題」しかありませんので、解答や解説は自分で調べなくてはなりませんが・・・(笑)

★「○問正解」より「何故、どこを間違えたか」を
過去問題や問題集を解けば、必然的に「どれだけ答えられたか」というのが気になります。たしかに社会福祉士の合格基準は「60%以上の正解」となっているので、6割正解できていなければ当然に気にすると思いますし、6割以上正解していれば安心するかもしれません。しかし大事なのは、「正解した数」ではなく、どの問題を、何故、どこを間違えたのかを知ることにあります。特に同じ問題を何度かく理解してやっているのにもかかわらず、何度も間違えるということは「理解していない」ということの裏返しになります。そしてそれは自分自身の「弱点」でもあります。「弱点を見つける」ということは受験勉強をする上で大切なことであり、自分で弱点を見つけ克服をしていけば、それは結果的に点数を上げることにもつながります。「正解した問題」はマグレで正解していない限り、何度やっても「正解」するはずです。仮に一度正解した問題が、次に解いた時に間違った時、それは「あやふやな理解」という意味ですので、間違えた問題と同様に「弱点」であると言えます。本番の試験で重要なのは、いかに得点を取るかということにあります。そのためには、確実に理解をして得点を重ねる、ことであると言えます。

★「1科目10分」(1問1分)のペースを覚える
試験時間は午前試験(共通科目、8科目80問)が1時間55分(115分)、午後試験(専門科目、5科目70問)が2時間5分(125分)です。単純計算で午前試験は1問1.4分、午後試験は1問1.7分の割合で解くことになります。また午後試験は介護概論を除いて「事例問題」が出題されており、その事例を読む時間を含めて「1.7分」です。この時間を「長い」と捉えるか、「短い」と捉えるかは皆さん次第ですが、本番の試験は模擬試験みたいに上手くいかないものです。事実、私も模擬試験では時間が余ることが多かったですが、本番はほとんど時間が余らず、見直しの時間も十分に取る事ができませんでした。ですから普段の勉強から「1科目10分」というペースで勉強するようにしました。「1科目10分」というのは実際の試験を想定したもので、1科目は10問(社会福祉援助技術論のみ、30問)出題されています。つまり1問1分で解くクセを身につけることによって、実際の試験にでも対応できるように、と考えたのです。「1科目10分」のペースで実際の試験に挑んだ場合、午前試験では80分、午後試験では70分となります。仮に事例を読む時間を3分と考えても、3分×9題(老人福祉論・障害者福祉論・児童福祉論各1題、社会福祉援助技術論6題)=27分で合計97分となります。このペースを身につければ、理論上は余裕を持って試験に挑むことができます。また急なアクシデント(悩む問題など)があってもこのペースを身につけておけば、対応することも不可能な時間ではありません。普段から「1科目10分」のクセをつける勉強法をお勧めします。

また過去問題を解く時に、いきなり全部の問題をやろうとすることが負担に感じる人もいると思います。そのような場合はやはり「1科目10分」を1つの単位として過去問題を解いてみるのも良いと思います。

★可能な限り、少なくとも1回は模擬試験を
模擬試験は当日と同じような環境下で行います。また自分の実力を客観的に知るのに、非常にいい機会です。少なくとも最低1回は、模擬試験を受験することを勧めます。模擬試験を受ければ、今までの勉強でどれだけ知識が定着しているかを確認する機会にもなりますし、先ほども話した「1科目10分」を実践する機会にもつながります。またあくまでも「模擬試験」ですから、もし模擬試験で「時間が足りない」ということが判明すれば、それは今後への対策につながります。いずれにしても、模擬試験を受けて損はありません。ぜひ、1度は受験することをお勧めします。特に日本社会福祉士会が開催する「社会福祉士国家試験模擬試験」は、全国レベルで自分の実力を知ることができますし、極めて本番と近い状況下で受けることができますので、ぜひお勧めします。また「試験の雰囲気に慣れたい」ということであれば、個別で開催している模試(LEC、日総研など)を受験するのも手段の1つだと思います。

★行き詰ったら、気分転換を
社会福祉士の試験は決して楽ではありません。広範な範囲の中から出題されるのですから、2・3日勉強した程度で理解できるようなものではありません。ですから毎日の継続した勉強が重要になりますが、やはり「ずーっ」と根詰めて勉強をするのも大変なことです。人の集中力は1時間程度と言われています。ですからそれ以上の時間をかけると集中力を切らせたり、行き詰る・煮詰まると言うことも当然あるはずです。そんなときは、息抜きをしましょう。煮詰まった状態で勉強をしても、大した勉強にはつながりません。疲れたときは別の勉強をするか、勉強以外のほかのことをするようにしましょう。

ちなみに私の場合は、「パソコン好き」ということもあって「パソコン」に逃げていました。(笑)
と言っても、ただ単にパソコンをするのではなく、パソコンを使って「勉強」していました・・・いや、パソコンと言うより、「インターネットで受験勉強」と言った方が正しいかもしれません。ちょっと行き詰った時、あまり勉強する気になれない時・・・私はいつも「クイズ」で勉強していました。ご存知の方もいると思いますが、インターネット上の「社会福祉士関係のサイト」に行き、そこにあるクイズで社会福祉士の勉強を兼ねて遊んでいました。同じ「勉強」であっても、楽しみながら勉強することは心を落ち着かせるのと同時に、自分の知識の確認にもつながり、さらに繰り返して勉強することにより「反復学習」につながりますので、勉強方法としては大変に有効なものであると思います。私が机での勉強に行き詰った時、そんなときはいつも「社会福祉士合格ゼミナール」というサイトに遊びに行きました。このサイトには、管理者の方が様々な問題を作成しており、それを私が遊びながら利用させていただきました。ですが、今思えばここでの遊びが私にとっては非常に大きな意味を持っていました。つまり、「息抜き」として遊びに行き続けたことが、結果として「反復学習」となって知識が定着し、本番でその成果があらわれて「合格」につながった、と言えます。たかが遊び、されど遊び。ネットを使っての勉強法は大変有効ではないでしょうか。私はお勧めします。

とまぁ、私の経験上からのお話をしてきましたが、これらの勉強法以外で唯一、できなかったことがあります。それは「勉強会」です。
ぜひこれから受験を考えていらっしゃる皆さんには、受験生同士で集まって勉強会を開催されることをお勧めします。「勉強会」と言ってもそんなに難しく考える必要はありません。「何をすればいいのか、わからない・・・」という場合は、過去問題や市販の問題集を使って、それをみんなで解いて、それぞれの問題についてお互いに解説をしあう・・・という方法でもいいと思います。慣れてきたら、今度は自分自身が「出題者」の気持ちになって問題を作成し、その問題をみんなで解く、という方法にしてもいいかもしれません。

さらに、すぐにできる方法として、適当なページを開いてその中から口頭で問題を出す、というのもあります。例えば「生活保護の原則は?」というのでもいいですし、「岡村重夫はどんな福祉理論を唱えた?」というのでも構わないと思います。

そこで・・・「私はこんな勉強法をして合格した」や「こういったことは勉強したほうがいい」など、皆さんの勉強法について成功談・失敗談を含めてこのページで紹介できれば・・・と思います。ぜひ勉強法を紹介しても構わない、という方は、下のフォームをご利用になって、私宛までに送っていただければと思います。送って頂いた勉強法については、このHPでご紹介させていただきたいと思います。
皆さんから寄せられた勉強法

(なお、メールアドレスを公表することはありません。また皆さんから頂いた勉強法をHPに公開するに当たって、内容の確認をさせていただく場合もありますので、大変恐縮ではありますがメールアドレスの方をご記入いただけますよう、お願い申し上げます。)

 

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