社会福祉士受験までの道のり

ようやく、社会福祉士国家試験のすべてが終わりました。国家試験が終わったと言うことは、ある意味このHPの主題である「社会福祉士」についての一区切りとなるポイントでもあります。振り返ってみると、ここにホームページを開設したのは2000年6月。まだ開設した当初は「社会福祉士」の「し」の字もなかったこのページ。いつしか、社会福祉士のことを中心としたページになっていました。

今だから言えることも色々とあります。まず一番言いたいのは、さまざまな「プレッシャー」があったかもしれません・・・いや、間違えなくあると思います。このページ、社会福祉士を目指している人が見に来ていれば、プライベートでもよく知っている友人たちも見に来ています。また見に来たことのない人でも、私がこういったページを立ち上げていることを知っている人も多くいます。先日改めて友達から聞いたのですが、どうやら私のクラスの人は、私がこういったホームページを立ち上げていることを知っており、改めて多くの人がこのページの存在を知っているんだな、と実感しています。しかし、それは同時に「逃げ道のない状況」でもあります。「社会福祉士になる」と公言した以上、後には引き返すことはできないわけであり、「やるしかない」という状況に追い込まれています。そして自分の学習成果やそれまでの道のりを公開することによって、より自分の立場を追い込んでいたのかもしれません。しかしそれは自分にとっては決して「マイナス」ではなかったと思います。逆にこうやって「公言」したことによって自分自身のモチベーションを維持することができましたし、「やらなきゃいけない」という自分自身への叱咤激励にもつながっていました。

さて、「福祉」についての勉強という点では、私の場合は既に大学の時から始めていました。ただ大学は「福祉」を専門としている学科ではなく「社会学」の一領域としての「社会福祉」だったので、勉強の内容も「広義」の社会福祉に留まっていました。しかし「社会福祉士」の存在を教えてもらえたのも、私の卒論指導教授。事実、私の教授は、大学内で社会福祉士受験資格を得られるようにカリキュラムの改正を先陣を切ってやっていた教授だったので、「社会福祉士」に関してかなり熱心に紹介してくださった覚えがあります。このことや、これまで「社会福祉士になるぞ!」で話してきたことが相まって、本格的に社会福祉士を目指すべく、専門学校に入学し、本格的に福祉の勉強を始めたのです。それは同時に、社会福祉士になるべくための勉強でもありました。

ところが、実際のところは「通信のレポート」でヒィヒィ状態でした・・・(笑)。もちろん本科(昼間)の授業も勉強しなきゃいけませんし、定期試験もある。そして嫌なことに、レポートの提出と定期試験、実習が重なることが多く、ハッキリ言って「自転車操業」のような状態でした。ですから社会福祉士の勉強を始めたのは、受験年度の4月頃からでした。そして本格的に勉強を始めたのが、通信のレポートを出し終わった10月頃。今思えば、もう少し早くできれば・・・というのが率直な感想です。

受験年度の「社会福祉士」関係の勉強
4月 ・その年の問題集(このときは第14回の問題集)を購入。実際に問題を解いてみる。
いきなりすべての問題を解くのは大変なので、少しずつ解いていく。
5月  
6月 ・通信、最後のレポート提出完了。
7月 ・社会福祉士会主催の「受験学習会」に参加。以降、月1回のペースで学習会が開催され、参加。
・「必携社会福祉士」を購入
8月 ・受験学習会参加。
9月 ・ようやく、第14回の問題をすべて解き終わる。その後、第13回の過去問題を解く。
10月 ・受験学習会参加。
11月 ・日本社会福祉士会の模擬試験受験。(結果:90/149点)
・学内模擬試験を受験。(結果:92/148点)
・受験学習会参加。
・社会福祉士会発刊の「模擬問題集」を購入。
・模擬問題集中心の学習・・・ひたすら、問題集を解く。
12月 ・模擬問題、過去問題の反復
1月 ・学内模擬試験を受験(結果:83/150点)
・受験学習会参加。
・社会福祉士国家試験、本番。

こうやって見ると、正直「社会福祉士」のために詰め込んだ勉強をしていないことがわかると思います。もっとも通信のレポートは7月まであり、また8月から10月にかけてはスクーリング、現場実習があったため、受験勉強に本腰を入れるのはすべてが終わった10月頃が妥当だったかもしれません。ただこの受験勉強も思い通りに行かない部分もあり、その原因が「他のストレス」であった気もします。年末にかけての卒業論文や試験、そして今も続いている就職活動など、1つのことに集中する環境が整わなかったことが大きかったと思います。もちろん社会福祉士を受験する人は色々な背景を抱えているので、誰一人「集中する環境」が整っていた人というのは皆無に等しいと思います。ですが「就職先が決まってない」というのは想像以上に落ち着かない原因となっていました。

そしてもう1つ落ち着かない原因が、直前期にあります。1月の模擬試験の結果を見てもらえればわかるように、今までの模擬試験ではいわゆる「6割」のラインに乗っていましたが、この模擬試験では6割を切ってしまいました。ちょうどこのとき、体調は最悪な状態でした。試験1ヶ月前にもかかわらず、風邪をひいてしまいました。そしてその風邪の治りも悪く、完全に回復したのは試験1週間前のことでした。回復するまでの間は何も手をつけることができず、当然学内模試も集中できない状態でした。さらに試験が刻一刻と近づくにつれて「やればやるほど、自信がなくなる」という状況に追い込まれていき、心理的にも圧迫されてた時期でした。

しかし自分自身が常に思っていたこと、それは「いつもどおりに過ごす」ということでした。「国家試験だから」とか「試験前日だから」などと必要以上に意識したり考えたりすることなく、普段の生活の中にたまたま「国家試験」がある、という程度に考えるようにしました。要は、試験の前日であっても普段どおりに過ごす・・・一生懸命勉強したり、何か特別なことをやったりするのではなく、普通に起きて普通に勉強し、普通にご飯を食べて、普通に寝る・・・いつでも「普通」ということを心掛けました。ですから例えば「試験1ヶ月前」だからと言って勉強方法を変えたりすることはせず、今までと同じ勉強方法を続けていました。直前になって焦っても何も変わらない、だったら、いつもどおりに過ごせばいい・・・そんな考えをもっていました。

そしてついに迎えた、国家試験当日。
やはり「普段どおり」とは言いつつも、若干の緊張は否めません。ですが、今まで勉強してきたことを信じて、試験に挑みました。国家試験は全問マークシート式、午前80問、午後70問の計150問、午前午後あわせて4時間の試験でした。ただ正直な感想は「時間がもう少しほしかった」というのが本音です。自宅で過去問題を解いてみたり、模擬試験のときはそれほど「時間が足りない」とは感じなかったのですが、実際の試験では本当に「時間がもう少しあれば・・・」と実感しました。問題を解くので精一杯の時間であり、見直すための時間はほとんどありませんでした。案の定、もう少しあれば正しい答えを導き出せた問題や、「勘違い」を正すことのできる問題がいくつかあったのですが、「時間」がなかったために直すことができませんでした。やはり「時間」というのはかなり大きな問題になると改めて実感しました。

さらに問題を見たときの第一印象は「難しい」ということでした。今までの勉強の基本は「過去問」「問題集」「模試」「必携」でしたので、それに沿った勉強をしてきたのですが、実際の試験ではこれらの中からは見たことのない問題が多く感じ、今回の試験ではじめて聞いた言葉・名前もいくつかありました。一説では「来年からカリキュラム改正によって、問題の傾向も変わるかも・・・」と言われていましたが、個人的にはもう今年からその傾向が変わってきているのではないか、と感じました。ただ午後の試験に関してはそれほど「難しい」という印象はなく、この辺は勉強の成果があったのではないか、と感じています。如何せん、午前中の問題で動揺してしまったため、正直「平常心」というのとは程遠い状態でした。

このような状況下で受験した国家試験、手ごたえらしい手ごたえを掴めぬまま終わってしまいました。当然、国家試験終了後は友達と一緒に「飲み」に繰り出したのはいうまでもありません。(笑)さて、手ごたえが掴めなかったため気持ちのスッキリしない状態で迎える自己採点、ここでちょっと意外な結果が出てきました。

自己採点の結果
  社会
福祉原論
社会
保障論
公的
扶助論
地域
福祉論
心理学 社会学 法学 医学一般 老人
福祉論
障害者
福祉論
児童
福祉論
社会福祉
援助技術論
介護概論 合計
福祉新聞 10 27 10 100
A社 10 26 10 100
B社 10 26 10 102
C社 10 26 10 101
D社 10 27 10 104
E社 10 26 10 102
平均 10 6.1 6.6 5.8 3.8 3.8 26.3 10 101.5
/101.4

※福祉新聞・B社は「解答なし」が1問あり。そのため149点満点。

意外なことに、どの解答速報を利用しても「ボーダー」を超えた結果が出たのです。特に社会福祉原論・介護概論に関しては満点を取っていたことも驚きです。今までの模試や過去問を解いても全部正解することがなかったので、自分の目をちょっと疑ってしまいました。しかしこの結果によって、また新たな不安も生まれてしまいました。それは「問題が簡単だったのかも・・・」と。今回の国家試験、決して簡単だったとは思えないのに、まずまずの結果を残した。ということは、実際は簡単だったのではないか、と感じてしまいました。さらに今年度の試験から「合格基準」が発表されたこともあり、それが不安の一因にもなっているのです。

社会福祉士国家試験合格基準

次の2つの条件を満たした者を合格者とする

(1) 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
(2) (1)を満たした者のうち、試験科目(ただし、社会福祉援助技術については、「一問一答問題」と「事例問題」をそれぞれ別個の試験科目とみなす。)14科目の各科目すべてにおいて得点があった者。

(注) 配点は、1問1点の150点満点である。

(2)に関しては問題ないものの、不安な要素になっているのは(1)の部分です。「総得点の60%」、つまり「90点」を基準にして何点以上を合格にするか、ということです。この得点次第によって、合格ラインも変動し、不合格になることもあります。一番恐れているのは、この「合格ライン」が引きあがること、今回の試験が「簡単」であれば、確実に合格ラインは上がるため、いくら3ケタをとっていても不安がつきまとうのです。

そして、合格発表の当日。この日は病院に居たため、自宅に帰ってきてからの確認。2年間の苦労が実り、サクラが咲きました。
最終的に今回の合格基準は「91点」、自己採点では基準を大きく上回っていました。さらに発表された正解で答えあわせをすると、意外な事実が判明しました。

発表された正解による採点
社会
福祉原論
社会
保障論
公的
扶助論
地域
福祉論
心理学 社会学 法学 医学一般 老人
福祉論
障害者
福祉論
児童
福祉論
社会福祉援助
技術論(一問一答)…12問
社会福祉援助
技術論(事例)・・・18問
介護概論 合計
10 10 16 10 108
※備考
・社会福祉援助技術論は合計30問、その他の科目は各10問の計150問。
・「社会福祉援助技術論(一問一答)」と「社会福祉援助技術論(事例)」は別の科目としてみなす。
・公的扶助論の問題で、1題に「正答なし」、1題に「複数正答あり」(正答なしは全員に得点、複数正答は複数の選択肢を正答)
・児童福祉論の問題で、2題に「正答なし」。(全員に得点)
・老人福祉論の問題で、2題に「正答なし」、1題に「複数正答あり」(正答なしは全員に得点、複数正答は複数の選択肢を正答ー4月25日追加発表)

 

実は発表された正解で採点した方が、これまでの自己採点よりも得点が高かったのです。この理由は紛れもなく「不適切問題」のおかげと言えるでしょう。しかしそれを除いたとしても「105点」であり、合格基準よりもはるかに高い点数であることから、2年間の努力の成果が「合格」という形で実を結んだ結果と言えるかもしれません。

合格発表から2日後、合格証書が届きました。
合格証書が届くまでは、漠然と「合格できた」という感じかありませんでしたが、いざ手元に届くと「合格した」という確信の感情に変化しました。紛れもなく自分の力で資格を勝ち取った、そんな感じかもしれません。

とはいえ、今の時点では「社会福祉士の登録をする資格を有する」に過ぎず、現時点では「社会福祉士」とは名乗れません。実際に登録され、登録証が届いて始めて「社会福祉士」と名乗れるのです。ですから今の時点では「社会福祉士国家試験合格」とか「社会福祉士登録申請中」としか履歴書に書くことができません・・・

でももちろん、合格証書が届いた翌日には早速登録申請を済ませていますが・・・(笑)
ちなみに、社会福祉士の登録は「登録免許税法」の規定に基づき、登録免許税として15000円、登録手数料として4050円の計19050円の費用がかかります。「高っ・・・」って思う人もいるかもしれませんが、それ以上に「一生モノの資格」なのだから、多少の費用は仕方ないですね。資格を取得するには、それだけ費用もかかるのですから・・・

合格証書

さて、無事社会福祉士に合格しましたので、「金のたまご日記」もこれでひとまず完了です。来年も社会福祉士を受験するようなことがあれば続いていたかもしれませんが、来年は受験することがありませんので、これで一区切りつけたいと思います。なお今後の方向性については、今の時点では全く決まっていませんが、少しでも社会福祉士を受験する人のお役に立てる情報を提供できれば・・・と思っています。

社会福祉士の受験勉強

私が実践した勉強方法についてご紹介しています。

社会福祉士「受験」までの道のり日記

社会福祉士「金のたまご」日記の過去ログに、後日談を紹介しています。

 

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