日本音楽著作権協会届け出サイトにしてみようか
日本音楽著作権協会なる団体がある。音楽著作物を流すには、ここになにがしかの手続きをしなくてはならないそうなのだ。その手続きの顛末をリレー随想風(ようはイイカゲン)に綴ったのがこのページである。リレー随想風なので、思いついたことを順次書き足していく。疲れたら、その日はそこでおしまい。だからいつ終わるかわからない。取りあえず興味のあるひとは楽しみにするように。

ジャスラックについて、取りあえず概要が知りたい人はこちらへ……2001/2/13

2000/721

今の時点で手続き自体はすでに完了している、書類を書いて、はんこ押して送るくらいのものなのだけれど、そこにいたるのも結構大変。日本音楽著作権協会(JASRAC)が、著作権についてどんな解釈をしているのとか、いろいろしらべたりして……。今日はちょっと疲れているのでここまで。

2000/7/24

日本音楽著作権協会という団体に初めて接触したのは、かれこれ20年ほど前になるだろうか。新宿の某所で、スナックの店長をしていたところ、日本音楽著作権協会が背広を着てやってきた。ちょうどカラオケがスナックに置かれはじめた時期で、そんなお店から「著作権料の契約を取ろう」というキャンペーン中といった感じ。私のお店にはカラオケはナシ。でも、ピアノとかギターをおいてあった。そこに眼をつけた担当者は、「これは誰が弾くの」「どんな曲をやるの」「お金は取ってるの」「お客さんはどのくらいくるの」「客単価はどのくらいなの」などなど、まるで税務署のような質問を次から次ぎから浴びせます。……「この人の給料はどこからでるのだろう?」と、素朴に思ったのが第一印象である。

2000/9/6

ずいぶんと間が空いてしまった。この間に

「ネット配信の料金が決定」という記事が新聞に載る。

非営利HPに課金 音楽利用で2団体合意

2000.08.18 東京朝刊 23頁 第3社会 (全324字) 

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 日本音楽著作権協会(JASRAC)とインターネットを使った音楽配信事業者で作るネットワーク音楽著作権連絡協議会(NMRC)は十七日、非営利目的で音楽を使っているホームページ(HP)から「楽曲利用料」を徴収することで合意したと発表した。企業や個人のHPの中には、アクセスするとBGMとして音楽が流れる場合があるが、JASRACによると、このような利用はすべて課金の対象になるという。
 従来の課金対象は、有料で音楽を配信するHPに限られていた。しかしJASRACは「HPは不特定多数の人の目に触れる。そこで音楽を使用することは著作権侵害に当たる」として非営利のHPへの課金を主張、プロバイダー(接続業者)なども加盟するNMRCと話し合いを続けていた。

産経新聞社

個人ネットや着メロ、有料化へ−−JASRACが著作権料を認可申請

2000.08.18 東京朝刊 3頁 3面 (全351字) 

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 日本音楽著作権協会(JASRAC、吉田茂理事長)は17日、インターネットや携帯電話での音楽の利用についての著作権使用料規程をまとめ文化庁長官に認可申請したことを明らかにした。規程には個人が趣味などで開いているホームページで音楽を使う場合の料金も定めており、認可が得られれば来年4月から適用する方針だ。
 音楽の有料ネット配信については、JASRACと関係業者団体で構成するネットワーク音楽著作権連絡協議会(NMRC、佐々木隆一代表世話人)との間で1997年以来交渉が続けられ、これまでは暫定の使用料率を適用していたが、このほど両者が正式に合意したのを受け認可申請した。
 ユーザーが音楽をダウンロードする場合の料率は暫定合意を引き継ぎ、配信元が受け取る情報料の7・7%か、1曲当たり7円70銭を基準としている。

毎日新聞社

HPから楽曲利用料 著作権団体合意 個人使用も年1万円

2000.08.18 朝刊 10頁 経済2面 (全422字) 

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 日本音楽著作権協会(JASRAC)とインターネットを使った音楽配信事業者でつくるネットワーク音楽著作権連絡協議会(NMRC)は十七日、非営利目的で音楽を使っているホームページ(HP)から「楽曲利用料」を徴収することで合意したと発表した。企業や個人のHPの中には、アクセスするとBGMとして音楽が流れる場合があるが、JASRACによると、このような利用はすべて課金の対象になるという。
 従来の課金対象は、有料で音楽を配信するHPに限られていた。しかしJASRACは「HPは不特定多数の人の目に触れる。そこで音楽を使用することは著作権侵害に当たる」と非営利のHPへの課金を主張、プロバイダー(接続業者)なども加盟するNMRCと話し合いを続けていた。
 HPへの課金は二〇〇一年四月から実施される。法人は年間三万円、個人は同一万円が徴収されるが、「著作権を無視して音楽を利用していたHPの多くは閉鎖に追い込まれる」(加藤衛JASRAC常任理事)とみられる。

中日新聞社

しかし

これに対し、疑問の声もあがっている。

音楽配信の著作権使用料 1曲価格の7.7%で認可申請/日本音楽著作権協会

2000.08.23 東京朝刊 36頁 写有 (全1608字) 

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 ◆レコード協会「高い」と反発 6%要求拒まれ異議申し立てへ
 インターネットを使って音楽を配信する際の著作権使用料について日本音楽著作権協会(JASRAC)は、配信事業者の団体であるネットワーク音楽著作権連絡協議会(NMRC)と、一曲の価格の7・7%とすることで合意し、文化庁に認可申請した。これに対して実質的に楽曲の配信権を握る日本レコード協会は使用料が高過ぎると反発してNMRCを脱退。また、今回初めて盛り込まれた非営利の個人使用料についても徴収方法などを疑問視する声があり、著作権審議会などでの今後の扱いが注目される。(早乙女泰子、西島徹)
 JASRACが管理している音楽著作権は、作曲家と作詞家が持っている知的財産権で、楽曲がCDや放送などで使用された場合、使用料を徴収し、関係者に配分している。ところが急成長しているネット配信の扱いについてはルールがなく、音楽配信の業者団体の集まりであるNMRCと三年間にわたり、取り扱いの協議を続けていた。
 このほど提出された認可申請によると、音楽をダウンロード販売する場合は、販売者は一曲の売り上げの7・7%をJASRACに納めることになっている。また個人が非営利目的で楽曲をホームページに収録し、ダウンロードやストリーム発信する場合に、同時に十曲までは年間使用料一万円としている。
 この著作権使用料については、暫定合意で「7%」とされていたが、レコード協会は現在CDを一枚録音するごとにJASRACに納めている6%かそれ以下にするよう要求。歩み寄りを見ないため、これを不服として今年三月までにはNMRCを脱退。今後、著作権法に基づき申請内容が公告されると直ちに異議を申し立てる方針だ。
 ネット配信問題でレコード協会の意向が注目を集めているのは、CDに収められた音楽をネット配信する場合、音楽著作権と別に、これを制作したレコード会社や、歌唱や楽器演奏者の「著作隣接権」に基づく許諾が必要なため。これについては今のところ規定はなく、個別の交渉が必要で、ネット配信できるかどうかの決定権はこれら隣接権者が事実上握っている。
 今回、レコード協会がNMRCを脱退したのは、自ら制作した楽曲については著作隣接権の許諾権を持っているのに、レコード会社自身がネット配信する場合でも、JASRACに著作権使用料を払わなければならないという特殊な立場が影響したものと見られる。
 一方、個人向けの使用料規定も、無数に現れては消える違法サイトを公平にチェックし続けられるか、徴収方法をどうするのかなど課題が多い。
 またレコード会社の許諾が得られない限りCDの曲をホームページへ掲載するのは違法で、今回の規定をもとに個人が楽曲を載せるには、自分たちが歌ったりパソコンで編曲した演奏を発信する場合などに限られることになる。
 音楽著作権を巡っては、ナプスターやグヌーテラといった音楽ファイルを共有するシステムが現れ、著作権の管理が危機に立たされている。国内でも、インターネットの普及などに対応するため、これまでのJASRACのような一つの管理団体による集中管理を見直し、新規参入と自由競争が導入される。
 今回の使用料についてJASRAC広報部では、「ネット配信はこれまでと全く異なる流通形態で、CDのように輸送コストがかからず、返品の心配もない。その分、作詞、作曲家への見返りとして反映させたのが今回の使用料率で、適切な還元だ」と主張している。
 一方、日本レコード協会広報室では、「CDの制作には多額の費用がかかる上、新人アーティストの育成などの投資が欠かせない。音源をCDから採る以上、ネット配信でもCD並みの著作権使用料に抑えるのは当然だ」と話している。
 写真=インターネットによる音楽配信について合意した著作権使用料の認可申請を伝えるJASRACのウェブサイト

読売新聞社

そもそも

日本音楽著作権協会とはなんだ?

日本音楽著作権協会とは、1939年に設立された社団法人なのだ。なんと太平洋戦争前! そして翌年、つまり開戦の年に業務を開始したそうだ。「音楽著作権」などという言葉自体がよく理解されない時代だったのではないだろうか。

1951年には、初めて海外の著作権管理団体(ASCAP)と管理契約を結ぶ。で、1960年には名古屋高裁で、社交場(ようはパブとかキャバレーとか飲み屋とか……)の楽団演奏における経営者の利用責任が確定されたそうで、これによって協会はとても喜んだのではないだろうか。

その後、ブランケット方式による放送使用料の徴収(1978)、レコードレンタル管理(1984)、全国的なカラオケ管理(1987)、通信カラオケの使用料徴収(1997)、カラオケ5坪(宴会場10坪)までも店からの使用料徴収(1998)など、次から次から、「とれるところからとる」を繰り返し、その間、さまざまな訴訟をかかえることになる。それは、今もそうで、年間の弁護士料がどれだけになっているのか……想像できない。

ちなみに、昨年(平成11年)の著作権徴収額はなんと980億円! 約1千億円って、どんだけの金額?

で、どれだけの会員・信託者(つまり著作権管理を協会に託している人)は、約12000人。単純に1千億円を12000人で割ると、ひとりあたり833万円。でも、とうぜんここから協会の運営費やら給料やら弁護士・訴訟費用やらもでてるわけだな。

もし、協会におれの曲の著作権管理を託したいとする……でも、それは受け付けられないんだな。信託契約というのだが、その契約を結ぶには下記の要件を満たす必要があるんだ。

著作者(作詞者・作曲者)の場合

◆原則として過去1年以内に、第三者によって、日本国内で著作物が公表されていること。また、公表以前であっても、公表されることが確定しているような場合は認められます。

作品公表実績の具体例 (A〜Dのうち、いずれか1つ条件を満たす公表実績が必要です。)

A.録音実績
 大手メーカーなどの製作による全国発売のCD、ミュージックテープ、ビデオで著作物が使われていること。ただし、自主製作盤、委託盤およびこれに準ずるものは除きます。

B.出版実績
 大手出版社発行などの全国に流通する出版物で、著作物が使われていること。ただし、自費出版、委託出版およびこれに準ずるもの(同人誌等)は除きます。

C.演奏実績
 第三者主催で、かつ、入場料を徴収する演奏会(JASRACの許諾を受けている)において、著作物が使われていること。
※ライブハウス、ホテルのラウンジ他、社交場での演奏は除きます。
※小ホールの演奏会の場合、3回以上の演奏実績が必要です。

D.放送実績
 NHKや民間放送のテレビ、ラジオにおいて、著作物が使われていること。
※有線放送、コミュニティ放送、コマーシャル放送等は実績となりません。
※ローカル放送の場合、3回以上の放送実績が必要です。

上の条件をよく読むと、つまりは「金になりそうな著作物」しか受け付けないよ、というふうに見えるのだが、みんなはどう思う?

しかも、委託すると、著作者からも金を取る。

著作者の場合で

信託契約申込金・・・・・26,250円(含む消費税)
入会希望者はこの他に
入会金・・・・・・・・・25,000円
年会費・・・・・・・・・ 8,000円

法人(音楽出版社)の場合で

信託契約申込金・・・・・78,750円(含む消費税)
入会希望者はこの他に
入会金・・・・・・・・・75,000円
である。

つまり協会は著作者からも聴く人からも金を「両取り」しているというワケだ。

これは「おいしい!」

協会は自らを「作詞家、作曲家など音楽の著作権者の権利擁護」する団体であり、かつ「音楽を利用される方々が簡単に、しかも適正な料金で権利処理ができるよう著作権者と利用者を結ぶ架け橋としての役割」がある、と称している。しかし、ここに記された「作詞家、作曲家」とはすべての「作詞家、作曲家」ではなく、「金になる作詞家、作曲家」なわけだ。

びんぼ〜な作曲家は、自分で著作権をまもり、管理しなさい、ということか?

協会のリリースしているQ&Aでは、次のような見解も表明している

Q&A

JASRACと信託契約を締結しないと、著作権が発生しないのではありませんか?

 わが国の著作権法では、著作権は著作物の創作によって自動的に発生し、保護されることになっており、登録などの方式や手続きを必要としておりません。
 JASRACと信託契約を締結しないと、著作権が発生しないなどということはありませんが、JASRACによる管理(使用料の徴収や分配)は受けられません。

盗作防止のために、JASRACに楽曲登録をしたいのですが?

 JASRACは、誰がどの作品を創ったかを判断する機関ではありません。JASRACと信託契約を締結して作品届を提出したからといって、いわゆる盗作(著作権侵害)の防止にはなりません。
 そのようなことが起きたときは、当事者間で解決をはかっていただき、そのうえ信託契約の申込をしてください。

この前

宝島の取材を受けた

 そういえば、先日(23日)、宝島のライターの人から取材を受けたぞ。山崎という人だった。
 それに先だって、日本音楽著作権協会が音楽著作物の電子配信の場合の料率を決めたのだけれど、そのことについてであった。

 「今回の決定についてどう思いますか、たとえば料金などは?」
 「まあ、妥当かと思います(現状の利用状況だと年額1万くらい)」
 「それはどうしてですか?」
 「現状、プロダイバーとの契約料金が月2千円くらいになっています。それを越えるような金額では、利用者に承伏されないだろう、というのが著作権協会が決定した理由だそうです。そう言われれば、そんなもんか、という感じですが、ただ……」
 「ただ、なんでしょう?」
 「決定するにあたって、これはサイトでの配信だけの話ではないのですが、どこの誰が、どんな権限で、どんな理由によってそれらを決めているのか……そういったことが官僚のやる公共事業計画みたいに不透明っていうか、そんな感じです。そもそも、協会は著作者の権利を守ってくれる組織ではないですから……」
 「えっ、著作者の権利を守る団体ではないんですか?」
 「協会の規定を読むと分かります。協会が扱ってくれる著作物はお金になる著作物だけです。協会は著作物を認定したり保護する団体ではない、とも明記してあります」
 「では、どうして協会に届け出を出したサイトにしているのですか・」
 「将来、坂口博章が、協会に著作物の管理を頼む時もくるかもしれない。その時に、摩擦や、あるいは後ろ指さされるような立場にいたくないということです」
 「もし、坂口さんの音楽がサイトで配信されたら、どう感じますか?」
 「それが、個人で楽しんでもらうぶんには可だと思います。しかし、それを流用してお金に換えるような使われかたは、ちょっとどうかと思います」
 「ということは、無料配信ならばOKということですか?」
 「電子配信のサウンドは、どんなに技術が進んでも生音にはかないません。CDの音質にしても、理論的にはゴマカシの歯抜けサウンドだと思っています。ラジオで聴いてとても気に入った曲があれば、それをラジオを聴くだけでなくCDを買う、そしてそれでもっと気に入ればライブに行く、そういうことが電子配信でも言えるんじゃないでしょうか」
 「最後に、坂口氏のサイトを写真で宝島に掲載していいですか?」
 「結構です」
……というわけで、このサイトが雑誌に載るかもしれない!
なおここに書いたやりとりは抜粋。

結局のところ……

 ぜんぜん「結局」ではないのだが、

著作者に正当な著作権料を支払うことに、おいらは全く抵抗はない。

でも、日本著作権協会の取り方には「不公平感」がとても強くある。

で、徴収されたものがキチンと著作者に行き渡っているのか……これに関しては、登録会員(著作者)の中にも疑問を持っている者が少なくない。

さてさて、今日はここまで。

巨大な金持ち組織…

文化庁を後ろ盾にした(天下り先?)社団法人

と訴訟をかかえ、孤軍奮闘している人もたくさんいる。

今後は、機会があればそんな話もレポートした。

いっておくが、著作権は大切だし、

それを守り、著作者に正当な報酬が払われることは

正しいことだと思う。

よい音楽が普及するためには、それは大切なことだ。

その思いがベースにあればこそ、このページを

書いているのだ。

本日(2001年5月11日)、新しいCDプレスにあたってジャスラックへ「著作物使用申込み」を行う。CD最後の「紫陽花(The garden)」が、もともとブラッキーの飲み友達でもある西村敏彦氏(シング・ライク・トーキングのguiter)のソロアルバムの収録曲のメロを使っておるのだ。今日、支払ったお金は、ちゃんと西村氏のとこへ回って行くのだろうか。

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