| ようやく状況が飲み込めてきた。 鏡を再度のぞき込み、顔面の動作をチェック。先に確かめたとおり、右口元は動かない。 次は、両まゆを上げてみる。 左眉がぐっと上がる、右眉は・・・反応なし。 両目を力一杯閉じてみる。 閉じたら、そりゃ見えない・・・ いや、みえる?? 右目から映像が入ってくる。 鏡には、左目を強くとじ、右目は半開きの顔が映っていた。 右目を単独で閉じようとしても、2割程度しか閉じない。まあ、動かないといっていいだろう。 ※この時点ではもう一カ所重要な機関が麻痺していることに気がつきませんでした。 皆さんわかりますか? 結局、右半分の顔面はきれいに動かないことがよくわかった。ただ、動かないだけでさわった感じもよくわかるし、熱い冷たいの感覚もいままでどうり。ただ、動かなくなってしまったということだ。 普段より、洗面所に居る時間が長いことに気がついた、母親から声がかかる。 しゃあない、顔面が動かなくなったことを伝えるか。 母親は見事に想像どうりのリアクションをしてくれた。 「脳梗塞?」「脳内出血?」、不吉な単語をこれでもかと吐き、「病院にいけ!!」とあわてふためいている。 長年の経験から、こんな時に母親がパニクるのはわかっている。いつものことだ。 「こんなのすぐ治るよ、知り合いも以前なったしね」、母親を制してコーヒーをいれる。 洗顔、歯磨きを終えた後は、ブラックのコーヒーを飲むのがいつもの習慣なのだ。 すぐ治ると言ってみたものの、放置しておくわけにはいくまい。 会社には病院に行く旨の連絡をし、開院の時間に合わせて近くの脳外科に向かう。 一人で車を運転しながら、「脳の血管でもつまったのかな・・・」、くらいに考えていた。 |
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