足の関節
 足の関節に上跳躍関節(距腿関節)と下跳躍関節(距骨下関節と距踵舟関節)が区別される。そのほか踵立方関節と楔舟関節もある。足根中足関節は足根骨と中足骨の間にある関節である。中足骨の底の間にある関節結合は中足間関節、中足骨と〔足の〕指骨の間の関節結合は中足指節関節である。さらに足の指節間関節もある。

1果叉
2関節包
3内側(三角)靭帯
4脛舟部
5脛踵部
6後脛距部
7脛骨
8舟状骨
9載距突起
10前距腓靭帯
11踵腓靭帯
12前脛腓靭帯
足関節の靭帯

上跳躍関節
 距腿関節の関節面は果叉と、距骨の上面ならびに内・外果面からつくられる。脛骨と腓骨は距骨滑車を挟むような形をとっている。腓骨は脛骨よりも幾分深く距骨滑車の関節面とかかわりをもっている。
 上跳躍関節の靭帯中、最大の靭帯は内側にある内側(三角)靭帯であって、脛舟部、脛踵部、前脛距部および後脛距部からなっている。脛舟部は脛骨から舟状骨へ行くが、距骨頸に達している前脛距部をおおうことになる。脛踵部は載距突起へ行き、その一部は脛舟部をおおっている。そのほかの靭帯として外側には前距腓靭帯、後距腓靭帯および踵腓靭帯がある。前距腓靭帯は外果と距骨頸とを結ぶ。後距腓靭帯はほぼ水平方向をとって外果窩から距骨後突起へ行く。この靭帯の上と下で関節包がふくれ出している。果叉は後および前脛腓靭帯によって固定されている。

下跳躍関節
 下跳躍関節は別々の関節すなわちこの関節の後部をつくる距骨下関節と前部を形成する距踵舟関節から構成される。しかし、これらの互いに別個の両関節は一緒になって作用する。距骨下関節の関節面は距骨と踵骨からつくられる。関節包はゆるくて薄く、内側および外側距踵靭帯によって補強されている。距踵舟関節の関節体は3個の骨からなる。距骨、踵骨および舟状骨の関節面のほか、線維軟骨におおわれたもう1つの関節面が底側踵舟靭帯にある。この靭帯は踵骨の中距骨関節面と舟状骨を結びつけ、舟状骨とともに距骨頭をいれる関節窩をつくる[関節窩靭帯]。下跳躍関節の関節包(前部)は軟骨の境界のすぐ近くに付着し、または底側踵舟靭帯に達している。足根洞にある骨間距踵靭帯は下跳躍関節を前部と後部に分割している。

その他の足根骨と中足骨の間の関節
 2つの関節線で足の前部または前部と中部を切断することができる。ショパール関節Chopart's jointは近位にある距骨と踵骨、遠位にある舟状骨と立方骨の間にわたっている。リスフラン関節Lis-franc's jointは足根骨と中足骨の間にある。注意すべきことは、第2中足骨は近位の方へ向かって突出しているので、関節線は真っ直ぐには走っていないということである。
 踵立方関節は半開節である。この関節腔はいわゆるショパール関節の一部である。楔舟関節と足根中足関節ならびに楔立方関節も同様に半開節である。このほか半開節に属するものに中足間関節があり、これらは第2〜第5中足骨底の向き合う側面間にある関節である。

足の指の関節
 中足指節関節と足の指節間関節は、一方では基関節に、他方では中間関節と末関節に分類される。基関節は球関節の形をしているが、その機能は側副靭帯によって制限を受けている。中間および末関節は純蝶番関節の形をとっている。



足関節の運動方向は複合的な2軸性である。この軸上で底屈・背屈、外反・内反の運動が行われる。

足の運動に関する筋肉
足関節部
 下腿前面筋:前脛骨筋、長指伸筋、第三腓骨筋
 下腿後面筋:下腿三頭筋、足底筋、後脛骨筋、長指屈筋、長母指屈筋
 腓骨筋群 :長腓骨筋、短腓骨筋
足根・中足部
 下腿前面筋:前脛骨筋、長母指伸筋、長指伸筋、第三腓骨筋
 下腿後面筋:後脛骨筋、長母指屈筋、長指屈筋
 腓骨筋群 :長腓骨筋、短腓骨筋
足の指  下腿前面筋:長母指伸筋、長指伸筋
 下腿後面筋:長母指屈筋、長指屈筋


これらの運動は以下の主動作筋および補助動作筋によって行われる。
足関節部
 底屈:長腓骨筋、下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)、足底筋
  (補)短腓骨筋、後脛骨筋、長指屈筋、長母指屈筋
 背屈:前脛骨筋、長指伸筋、第三腓骨筋
足根・中足部
 底屈:長腓骨筋、短腓骨筋、後脛骨筋、長指屈筋、長母指屈筋
 背屈:前脛骨筋、長母指伸筋、長指伸筋、第三腓骨筋
 外反:長腓骨筋、短腓骨筋
  (補)長指伸筋、第三腓骨筋
 内反:後脛骨筋、長指屈筋
  (補)前脛骨筋、長母指屈筋
足の指  屈曲:長母指屈筋、長指屈筋
 伸展:長母指伸筋、長指伸筋
  上段は主動作筋、下段(補)は補助動作筋