最終更新日 : 2000/01/02

クマノミの名前

@和名「クマノミ」の由来

 クマノミを漢字で書くと「隈之実(熊之実)」。

 「隈」は隈取という歌舞伎役者独特の化粧を意味する。「実」は魚の意味ということで,オレンジの顔に真っ白な線が入っているクマノミの色彩が,ハデな歌舞伎役者の化粧を想像させることから,この名前が付いたと言われている。

 また,「隈」は隠れ場所を示すので隠れる習性のある魚,つまりイソギンチャクに隠れる習性からこの名前が付いたという説もある。

A学名「Amphiprion clarkii」の意味するもの

 図鑑には学名「Amphiprion clarkii」と書いてある。

 どうして学名が必要になるかというと,日本ではクマノミと言えば通じるが,海外ではどう言えばいいの? 

 「Anemonefish」と言えば英語では通じるが,フランス語では?ドイツ語では?・・・。

 全世界共通の表し方が必要になる。また,英語でも下の表のように図鑑によって名前が違っている。

標準和名(通称) 学名
  
文献1
ANEMONEFISHES
文献2
CORAL REEF FISHES
文献3
SOUTHEAST ASIA
クマノミ A.clarkii Clark's anemonefish Clark's anemonefish Clark's anemonefish
ハマクマノミ A.frenatus Tomato anemonefish Tomato anemonefish Bridled anemonefish
(ダスキーアネモネフィッシュ) A.melanopus Red and black anemonefish Dusky anemonefish Black anemonefish
カクレクマノミ A.ocellaris False clown anemonefish False clown anemonefish Western clownfish
ハナビラクマノミ A.perideraion Pink anemonefish Pink anemonefish Pink anemonefish
セジロクマノミ A.sandaracinos Orange anemonefish Orange anemonefish Eastern skunk anemonefish
トウアカクマノミ A.polymnus Saddleback anemonefish Saddleback anemonefish Panda anemonefish


 学名はラテン語で表されていて,このページでは省略するが,名前の付け方にはルールがあって,前半が「属」を後半が「種」を表している。一般的に斜体字で書かれているので英名とすぐ区別できる。
 属とか種はその魚の分類上のグループを表している。

 クマノミの場合

 脊椎動物門−硬骨魚綱−スズキ目−スズキ亜目−スズメダイ科-クマノミ属−クマノミ

 となる。

 「目」とか「科」で魚のグループ分けを知っていると,魚の特徴とががわかって覚えやすい。


 ということで,学名の 「Amphiprion」はクマノミ属を示すが,その由来は「amphi」が両側にという意味で,「prion」がノコギリの意味らしい。

 つまり,両側にノコギリの歯を持つ魚ということで,エラの前にトゲトゲ(写真 右)をもつクマノミの特徴をそのまま表してる。

 「clarkii」は「クマノミ」という種を表し,インドに在住した銅版彫り師( J.クラークさん)の名前に由来するらしい。



B海外ではどう呼ばれているのか

 英名は「anemonefish」でイソギンチャク(anemone)に住む魚そのもの。

 中国名は「二帯双鋸魚」でクマノミの身体的特徴を見事に表している。

 ドイツ語では「Anemonenfisch」。