われは草なり
高見 順
1われは草なり
2伸びんとす
3伸びられるとき
4伸びんとす
5伸びられぬ日は
6伸びぬなり
7伸びられる日は
8伸びるなり
9われは草なり
10緑なり
11全身すべて
12緑なり
13毎年かはらず
14緑なり
15緑のおのれに
16あきぬなり
17われは草なり
18緑なり
19緑の深きを
20願ふなり
21ああ 生きる日の
22美しき
23ああ 生きる日の
24楽しさよ
25われは草なり
26伸びんとす
27草のいのちを
28生きんとす
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1 われ(我、吾)−文語の第1人称代名詞 私、自分
1 は−述べる題目となるものを示す AはBだ→A=B
1 草−地上の部分が柔らかく、木質をなさない植物の総
称
1 なり−「だ」「である」に当たる文語
2 伸びる−引っ張られたり、育ったりして長くなる。ま
たは真っ直ぐになる。
2 ん−「む」話し手(書き手)の意志・希望の意。決意
〜しよう。つもりだ。
2 とす−「賭す」〜とする。
3 れる−可能の意を表す。〜できる。
3 とき−時期、時刻
5 ぬ−文語「ず」の連用形。〜ない。
5 日−1年を365に分けた区分。
日が出ている明るい間。昼。
5 は−文中にあって、上につく語・語句を取り立てて提
示し、述語に関係づける。
10 緑−草や木の葉のような色
11 全身−体全体。からだ中。
11 すべて−全部。どれもこれもみな。
15 の−AはBの属性に関する事象を表す。
たとえば存在の場所、所有、性質、名称、関係す
るもの等
13 おのれ−その人自身、自分自身、私
14 毎年−どの年も、年ごと、年々
14 かわる−異なった状態になる。前と違った状態に移る、
変化する。
14 ず−否定すなわちそこに述べた話し手(書き手)がう
ち消す意を表す。〜ない。
16 あきる−嫌になる
19 深い−深いこと
19 き−「〜き」「〜しき」に形で文節の頭にあり、もの
の性質・状態を表すもの。
20 願う−こうありたいと思う
21 ああ−驚き、悲しみ、喜び、疑問などを表すことば
21 生きる−生物として活動できる状態にある
22 美しい−見事だ、立派だ
23 楽しい−満足で愉快な気分である、快い
23 さ−接尾語 その程度・状態を表す名詞をつくる。
24 よ−間投助詞 語調を整えたり、詠嘆を表したり、呼
びかけたり感情的な色合いをつけたりするのに使う
25 いのち−生命。寿命。 |
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