その2:オランダ初日、その午前
朝8時に起床。外は曇っている。肌寒いかもしれないと思いながら朝食にいく。
朝食はパンにチーズにハム各3種類、ママレードやジャムにバターは当然のこと、
卵はゆで卵1種類で、ミルクにジュース3種類に。あと、何があったか忘れた。
給仕として、東洋人の男女がいた。中国人だった。
外に出てみたら、それほど寒くはなかった。一応上は長袖シャツなのだが。
ホテルの前はトラム乗り場なので、それに乗って市内中央にあるダム広場まで行き、
乗り換えてアムステルダム駅に。回数券はトラム後ろの方に乗っている車掌から買
えばいいので、便利。二人いて、2回乗れば、チケットよりは回数券(カルネ)を
買った方がずっと安い。その証拠に、こちらでトラムに乗ったのはこの朝だけ。
乗り換えは1回のキップで大丈夫で、それはなぜかと言えば時間を刻印されるから
で、ある一定時間以内は何度乗っても大丈夫。そして、トラムもバスもチケットは
共通なんである。素晴らしや、オランダの公共交通機関!
その昔とちがって、携帯電話が増えているのに驚いた。
アムスの街並みは、ハウステンボスに似ている。いや、その逆か。ハウステンボスが
アムスの街を真似たのだから。ハウステンボスは好きな人と嫌いな人と、真っ二つに
別れるそうである。ご本家アムスの、このちまちました街並みは、カワイイ。
カワイイが、住みたいとは思わないのが不思議だ。
私はこの、ハウステンボス嫌い!という人に是非、理由をうかがってみたいの
だが、惜しむらくは伝聞であるということで、直接には知らないということである。
・・・誰かキライな奴はいないのか?私にその理由を納得させてくれないか?そう
思うくらい、住みたいと思えないのが不思議である。
10時半の電車に乗る。窓の外は当然平原で、ポプラが風になびいている。葉裏の
銀色が美しいなー・・・と思ったところで、樹木の葉裏がきれいに見えるくらいなら、
それは外は風が強くてクソ寒いという意味なのではないかと気がつく。スキポール
近くになると、今度は車窓から霧が認められた。うっそー、寒いの困る!雨もやだ!
夫、いきなり、この視界では航空機の離着陸は大変であろうという話を始める。
本来、自動着陸装置というものはヨーロッパの霧のためにこそ作られたという。
だが、ご立派な話を裏切って、スキポールのトンネル(または地下道)を抜けると、
今度はうってかわって晴れてしまうのである。なにこれ。
ライデンで電車を降りる。駅の風景もなんら変わってない。ただ、今年は日蘭友好
400年!てなのぼりだったか旗だったかがあちこちにはためいていて、駅の
レストランではお寿司なんか出している。今思えば、何故「日蘭云々」というのが
私にわかったのか??日本語で書いてあったんだろーなあ。(^^;)旅先の日本語は
きちんとしている限り、いやに自然に頭に入ってしまい、日本語であることさえも
気がつかない。「をみやげ」なんて書いてあったら、ちょっとした旅情を感じるのに。
ま、ライデンは大学街だしい、間違えてたらシャレになんないか。
前回はキューケンホフ本来の開園期間中、春に来たもんだった。
人が多かった分、わかりやすかった。今回は、前回来たときのバスの発着所には何か
の工事が入っており、どこから何に乗ればいいのやら、トホホのホ。
迷ってる間に、
野草であるらしいが、小さいピンクの花の Oenothera(月見草関係)を見つける。
足元では小鳥がさえずっていた。背中の模様はスズメだが、お腹の模様は黒白の
まだらで、中々シブイ。それが首をかしげながら人の顔を見ながら、逃げもせずに、
ぴーぴーとさえずる。
「おやあんた、日本人かい?今頃珍しいんじゃない?いやもうこっちは蘭友好400年
とやらでごたごたしててねえ。ここライデンなんて、特に日本と縁が深いだろう?
まあアタシもライス・サラダは嫌いじゃないけど、何も、駅の食堂でスシを出すこた
ないだろうなんて思っちゃうわけよー。あ、あっちの方に何かくれそうな人が来た。
んじゃねっ!」・・・そう言って飛んで行ったように見えた。だって長かったもん。
そのへんのバスの運転手に聞いてようようわかったことは、とりあえずリッセまで
行け、ということなのであった。リッセからキューケンホフへのバスに乗りかえろと
いうわけだ。ちなみにキューケンホフはリッセとライデンとの中間地点にある。
少しだけ、遠回り。
しかし、遠回りは悪くなかった。ライデンからキューケンホフへのバス路線は、
割りと田園風景の中を走った記憶があるが、ライデンからリッセへの路線は、住宅の
中を走るのである。バスは、高いところからその前庭を見せてくれるのだった。
庭の展示場のような家々があんまり面白いので真剣に眺めたすぎた私は、結局みょー
に肩が凝って、途中で吐き気を覚えたくらいである。←アホ!
リッセでバスを降りると、なぜかそこにはキューケンホフ行きのミニ・バスが
待っていた。何がどうなっているのか、これって白タクではないのか、でも既に
10人も乗ってるし??ま、死ぬこたあるまい。そして、数分でキューケンホフに
到着、この代金は、無料だった。バス路線を維持するよりは、この方が安いわけか。
そしてウィークデイであるということもあり、もうすぐ閉園ということもあって、
客の数は少なく、かなり縮小されているにも関らず、公園内は春より広々していた。
ちょっと前までキューケンホフは春の間だけ開いている、チューリップを主体と
した球根類などの花を見せる巨大見本市会場だった。去年からは、夏季も公園を
開け、夏の植物を見せている。園芸「商売」大国オランダのこととて、案内書を開けば
現在自分たちがいる地点の植物を担当している会社の名前を知ることが出来る。
そう、あくまで「見本市」なんである。逆に言えば、チューリップにせよヒヤシンス
にせよ、花壇の数ほど品種があるというわけではないんで、あっちでもこっちでも
同じ花を何度も何度も見せつけられることになって。もちろん、園芸と関係ない人に
は、「きれい!」とか、「こんなにたくさんのチューリップ、すっごーい!」で済む。
いや、たんにここは私の感動のツボとは違う、というだけの話か。
「ここに一日中座り込んでいたい」という感想を持った人だっているのである。その
一方、「あれは日本人には向きません」とまで書いた人もあった。座り込んでいたいと
言った人だって、日本人である。
チューリップのときもそうだったが、夏だというので、概ねダリアだが、ベゴニア、
菊、百合、場所によってはブロメリア、とにかくとにかく「どうだ!」とばかりに咲き
誇らせている。が、今、脳味噌に残っているのは、エスカルゴという品種名の葉を
鑑賞する方のベゴニア、サークルという品種名の、文字通り花の真ん中のところが
丸く白いので結局オーリキュラに似ているというセントポーリア、である。
サーモンを大々的に挟んだサンドイッチと、キューケンホフという名前のついた
ワインで昼ご飯にする。前回も、もう来なくてもいいやと思ったキューケンホフで
あった。しかし、夏も開催することにしましたと言われれば、一応来てしまう私。
何でだろう?
ミニ・バスでリッセ、バスでライデンの街を目指す。オランダは果てしない干拓で
出来上がった平らな国、ってなこともあり、街中は自転車が実に多い。
途中、自分よりはるかに体重が多いように見える友達を後ろに乗せてひーこら言い
ながら自転車こいでる女の子を見てしまい、ワリカン王国オランダに存在した、
湿っぽい友人関係(こらこら・・)に感動した。いや本当に。
とっくにひるご飯は済んだのだが、ここまでを午前とする。(^^;)