植物を整理する方法

マダムは、ちょっと困っていた。
なんとなれば、借りた畑の整理をしなければならないからである。
このうえなくミーハーな色をした修景用バラ、ケアフリー・ワンダーは2本も
あるから1本、なんとかしたい。種子から育てたダイアンサスも処分したい。

バラは3秒もしないうちに、誰かのところにひきとられていくという確信がある。
ダイアンサスも、小さいパウダー・ピンクなぞの八重咲きで、実に実に女コドモが
喜びそうな花だから、これも咲いてるときなら嬌声と共にひきとってもらえるだろう。

問題は、カンパニュラだ。カンパニュラ・アリアリフォリア。
名前はややこしいが、なんのこたあない、クリーム色のホタルブクロときた。
「誰があんな愛想のないのをもらってくれるのーおお!?」とマダムは某所で泣いて
みせた。手が2本、挙がった。某所、とは東京なので、これは最後の手段と決めた。

カンパニュラ・アリアリフォリアは丸1年で開花する。
同じ畑に同じカンパニュラのグロメラタと一緒に植えたが、こっちは全て死んで、
去年の夏はクリームホタルブクロだけが、だらだらと咲き続けていた。「こいつ、
四季咲き?」というわけで、マダムは喜ぶよりあきれていた。手を挙げてくれた
人達にも「なーんか、だらだらと嫌な咲き方するけど・・」と告げたくらいだ。

1年で咲くとわかれば、またいつでも種子を蒔けばいいや〜、と思ってしまうのが
マダムであった。その一方で、種蒔いて育てられるものは自分が育ててみたいし、
出来上がった株をもらいたがる人の気持ちがどうしても理解できない。老先短いわけ
じゃなし〜、と思うマダムこそは、長生き間違いなしだった。

しかし、理解出来ようが出来まいが、早め早めにしなければならない。
マダムは、「出来ればまとめて引き取ってくれる人、いないかな〜」と怠惰なことを
考えていた。困った奴。

そんなある日、「これから北海道に移住してボーダー花壇を作ります。素材になる
もの、何でもください。」という、素晴らしいおじさんがマダムの前に出現した。
だが、「カモ、見っけ。」とまで思っていいのか、マダム。これから確実に園芸する
場所に困るはずのお前が、なぜそこで彼の幸運を一緒に喜べる?

だが、マダムはそれどころではなかったのである。
おじさんの幸福と、マダムの不幸とは何ら関連がない。マダムは自分の植物の行き先
が決った自分の幸運をこそ、喜んだのである。「こんな美味しい人、逃すもんですか」
とつぶやくマダムは、理屈は通ってはいるにせよそれが一般的な感性でないことには
全然!気がついていない。やっぱり長生き間違いなしだ。

長靴はいたマダムは雪の残る畑に行き、とりあえずたくさんあるカンパニュラの
アリアリフォリアの一部と、ダイアンサスを堀りあげ、送った。箱が小さいので、
ダイアンサスはかなり残ってしまったが、こちらは残っても大丈夫だ。

その後マダムは、e-mailで、送ったことを知らせた。もののついでに、畑には
サルビア属がたくさん残ってることも書き加えた。マダムは北海道の寒さがどんな
ものかは知らない。が、金沢の雪に耐えたなら、試してみる価値、大なのではないか
とフンでいる。

「春、残ったものがありましたら、また・・・」と書きながら、マダムは
ハートマークが機種依存文字で付けられないのが悔しかった。ハートマークは彼女の
気持ちではなく、サルビアの気持ちだと・・・言いきっていいのか、マダム!?

マダムは大きな箱を探している。
その一方で、一体、生きているとわかったあとで掘り上げて、サルビア平気か?
とも怯えている。どなたか教えてやってちょんまげ。(^0^)/

マダム:既婚婦人の意

以上は、ニフティの園芸フォーラムに書いたものである。
「マダム」はちょっと気の利いた奴なら、「おばさん」と読み替えているだろう。
そしてF崎氏には、こんなふうに書いてしまったことをお詫びしなければならない。

あの日、M輪さんに「最近書く人少ないよねえ」と言われ、そんじゃ何か書くか
と思った結果がこれです。しかし、作りすぎたせいでコメントはつかず、会議室の
活性化には結びつかなかったのでした。サルビア、待っててくださいねー。(;^0^)/
私信モード解除。

と、こんなわけで畑のサルビア属はなんとか整理できそうである。
残り種子もサルビア属だけで20種類以上あったが、これも園芸フォーラムの
種苗交換に出した。タイトルは「輸入種子、放出いたします」。

タイトルしか見てない人もいるので、タイトルで「ををっ!?」という気にさせな
ければならない。というわけで、事実は同じでも「サルビアの種子」ではなく、
「輸入種子」という言葉を選ぶことになる。

「最近大流行のサルビア属の種子をお分けいたします。
カタログなぞで気に入ったものを、是非、種子から経験なさってください!
丸1年以下で咲くものもありますし、一般的に発芽は容易、と言われています。
横文字で読みにくそうですが、ローマ字読みで大体大丈夫です。」本当か、私?

以下、植物の学名が続くので「横文字」という言い方になるわけだが、私は一体
何様のつもりかと気恥ずかしい。が、これだけやればこそ、48時間で締め切る
ことも出来る。ついでに懸案のオーブリエタの種子を分けてくださる方も現れる。

もののついでに1年草ミックスの残りや CAPER も出した。
CAPER とは例のケッパーである。二人から応募があって、既に経験済み、ただし失敗
だったとのこと。そして、TVでは、干しイチジク(うまいよね、あれ)に種子を
はさみ、ガレキに埋めていたので、自分も試してみたい、とくるのであった。

それって、干しイチジクの種子の方が発芽しないんだろうかと不思議な気持ちに
なるのだが、それ以上にあんなものを蒔く気になる人がそんなにいたのかと思えば
世の中捨てたもんじゃないというか、かえってヤバいのではないかというか。

ネットでは、「一人いれば後ろには30人控えている!」ということにしているが、
これでいけば60人はケッパー蒔いていることになる。わー、すごい。
物好き、万歳。←誰が発注して、おまけに配布しようとしてるの、誰が!

まあ、ともあれサルビア属のように大きくなるものを無駄にしなくて済んだのは
うれしい。(CAPER だって90cmにはなるらしい)これだから、「場はいくつあっても
いい」、または「全てを1箇所でまかなおうとは、図々しい」のである。顰蹙?

ところで、話はいきなり変わる。
プライバシーには充分注意しているのに、ひょんなところから自分が自分である
ことがバレていると知ることがある。夫、「それこそが、悪事千里を走る、って言う
んだよ〜。」(;^0^)/って、これが悪事か、これが。(^^;)