会のことなど
新年会での話である。
酒は持ち込み、と決まったときから話は始まる。そんじゃ、うちの押入れに余って
いる何かを持っていくか、と考えたのである。ただそれはあくまでも、余っている酒、
に限る。
つまり、「何を持ってきたらいいかしらねえ?」と知人に聞いた答えが
「泡盛なんかいいんじゃない?」と来たならば。こいつはバカだなあ、泡盛だったら
自分で飲むんだから、他人になんかやるわきゃーないじゃん、ということになるのだ。
問題はあくまで、「余っている」酒だ。
というわけで、帰宅して押し入れの中身を検めてみた。
押し入れには、封も切らないままのウィスキーが入っている。この家に引っ越して
来たとき放り込んでそのままなのだ。
ウィスキーとしての素性は悪くないはずだ。軍隊で言えば士官クラスが飲むもの
ばかり、でなくばマニアが喜ぶシングルモルトだ。昔は好きだったからなあ。
はるかなるスコットランドの地で10年以上も樽の中で守られ、熟成されたシングル
モルトが、今度は瓶詰めのまま10年以上も異国の押し入れの中で守られ?
ほったらかされているのでは意味ないがな、全く。
シングル・モルトは、地酒だ。泡盛もそうだが、癖があるものが多い。
その癖のモトはアイルランドの水に含まれるピート臭だ。ピート臭?
あーら、園芸の集まりにピート臭の強いウィスキーっての、ちょっといいんじゃない?
それで夫にコレを持って行っていいかと聞けば、「それはオレが飲もうと思ってた
から、オールドパーにしなさい。」なるほどオールドパーも入っている。旅行などの
際に買ってきたと思われるが、これも記憶にないくらいの昔である。今、旅行に
行ってもウィスキーは買ってこない。
その後、いつものビールを買いに行ったついでに普段は素通りのウィスキーの
棚を見に行った。ウィスキーは激安の道をたどっているようだ。だが、その中にあって
孤高を保っているのが、シングルモルトだった。
それで結局新年会にはオールドパーが鎮座ましますことになったのである。
当日は盛会で、酒の持ち込みは非常に多かった。残ったお酒は皆さんに手分けして
持ち帰ってもらったくらいであった。私の酒もうまいこと誰かが持って行ってくれた
ようで、返して寄越す人はいなかった。
夫は自分で飲むと言ったが、相変わらずビールとワインで暮らしている。
いつかピート臭いシングルモルトが新年会に出される日が来るだろうか。
来ない気がする。考えてみりゃー、山野草やら高山植物やら作る人々がピートモス
なんて関係あるわけがない。まーだ「赤玉」ポートワインの方がそれらしい。
でなくば、「立山」とか??
いずれにせよ、余っていればの話だから、「立山」も「赤玉」ポートワインも
新年会に出す日は来ない気がする。しょせん酒飲みは卑しいものである。
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暑い。
いきなりの夏である。いつか来るだろうとは思っていた、盛大な夏、である。
通いのネコでさえ、部屋へ入るなりエアコンを確かめる夏、である。(こいつ、冬は
部屋へ入るなりストーブの前に立つわけなんだけど。)
裏庭で暑さに耐えているのはルッコラである。タネをとってはばらまいて、
殆ど周年にわたって収穫しているルッコラ。このまま何世代も同じことを繰り返して
いったなら、郷土野菜の趣に至りそうなルッコラ。そのほか、絶えないまんまの
茗荷とかサラダバーネットとか青シソ、フェンネルとか。
こういう状況なので、サラダを作るとなればナベ持って裏庭に行くことになる。
その日もあれこれ色々、ぶちぶち抜いていた。すると、ルッコラの中からカマキリが
飛び出してきたのである。半分食べかけの青虫を抱えたまんま。えらいぞカマ太郎!!
(その兄弟はやはり、カマ次郎、カマ三郎、カマ四郎??以下続く?)
ツツジの中にカマキリの卵を見つけたのは、花後に剪定したときだった。
その後、庭のあちこちで小指のツメほどのカマキリを見つけた。どいつもこいつも
チビのくせに私に向かって前足を振り上げたが、私はすぐさま花の上に運んで
やったもんだ。あれがこんなに大きくなって、今や青虫を食べていて。出来れば
次はバッタあたりを是非。
直接は食べられないだけで、カマキリだって、収穫の一種ではないか。
何匹か捕らえて、植物の会に持っていこうかと思ったくらいである。
今、思い返してもやめておいてよかったと思っているが。
2008年