花がらみ 11:1株1株、愛したい

  というわけで、ビール片手にサカタのカタログ見ながら、悩んでいた。
悩みの内容は来年は、どのパンジーにするか、であった。

  話によれば、ナチュレ・シリーズは冬の間も2〜3花づつ着けてくれるのだ
そうだが、冬の間雪の下になる北陸では、たいして意味がない。だから、花色は、
ミックスで、当然早咲きで選ぶ。花を確かめてから定植するために。
で、顔(ブロッチ、という真ん中の黒い部分)がないのが、このみ。

  そう、パンジーを咲かせるのは、自分んちではない。実は。おなじみ、あぜ道。
自分んちだったら、早咲きである必要はないし、そもそもパンジーを蒔くかどうか
怪しい。やめようやめようと思いながら今年もパンジーを蒔くのは、通りかかる人々
の一般受けがすごいからなのであった。実は。

  パンジーの奴は、花に関心のない人まで、圧倒してしまうのである。
そして、連れている犬に反対側を歩かせてしまう。その挙げ句に、花にオシッコかけ
させて平気な人に眉をひそめさせることまで、する。こりゃ、すげえ。

  あぜ道、と言っても公園のように青なら青でどばばーっと植えている、という
わけではなく、普通のお家の庭のように、1株1株適当に色を組み合わせ、パンジー
の茂みを作っている。お互いをひきたて、あの色はきれいだけど、隣のこの色も
いいねと、うちもこんなふうにしようかと思えるようにしている。

  公園のパンジーなんかは最悪で、某御大が、パンジーのことを「使い捨ての花」と
言ったことがあり、その時はひどいことを言うと思ったけど、公園の同色の花の
群れなど見ると、そう言われても仕方がない気がしてくる。もちろん、パンジーが
悪いのではなくて、人間が勝手にパンジー使い捨てにしてるだけなのだが。

  チューリップだってそうで、同じのを一箇所に植えず、まぜこぜに植える。
当然、お互いの色をひきたてるように気をつけているわけだが、出来れば見る人
には、花は自分の為に得手勝手に咲くと知って、なおイイと思っていただきたい。

  それにしてもパンジーは、長い。あぜ道には、まだ殆どのパンジーが残っている。
1年の中でパンジーは、咲いているか、育ってるところか、蒔いているところか、
でなくば今みたいにどれにしようか迷っているか、でなくば種子を待ってるところ
なのだ。パンジーとは、離れていられる時期がない。

  そんなことを思いながら、次のビールを開ける。しゅぽん。
注文はシルエット・ミックスと、クリスタル・ミックスと、シャロンもやって
しまおうかなあ。この粒の数で行くと、オトノも大丈夫だよね。

  今回は、288穴のプラグ・トレイ全てをパンジーで埋める気でいる。
今回が最後かもと思えば、いっちょ派手にやってもいいではないか。なんせパンジー
なのだから、苗が余ったところで何の心配もない。ご近所の皆様が奪い合いで持って
行ってくれるだろう。ぷはー。

  と、注文書に記入しようとしたら。
あーら驚いた、同じ内容の注文が既に書いてある。様々なことでガサガサしてて、
すっかり忘れていたらしい。なんじゃこりゃ。おまけに、見ると字が少々、酔って
いるではないか。なにをかいわんや、どころか、それそのものであった。
ああ恥ずかしい。