園 芸 商 売
教室は、まがりなりにも続いている。
生徒さん達には、長保ちする、きれいな作品を作らせなければならない。
目標は、生徒さん達をご近所のアイドルにすること、である。
そこまではいいのだが、先日面白いことを言われてしまった。
「こないだ皆で言ってたんですけどー」という前置きつき。
「先生の花材って、どう見ても自分では絶対買おうとは思わない花なんですよねー。
でも、バスケットに入れてみるとちゃんときれいなんですよね。」と。
きれいなのを作れるようにと揃えたのだから、イヤでもきれいなはず?ではある。
しかし、その前の、「自分では絶対に買おうとは思わない花」って、なんなんだよ
それは〜〜。
「同じペチュニアでも、あんなヘンな色を・・」って。
いえ、私的には全然ヘンじゃないんですけど。「ヘン」?変と言われても。まさか私、
わざわざヘンな色を選んではケレン味を発揮しようと無意識に燃えているのか?
大体、普通の人々が買う花って、どんな花なのだろうか?
自分こそが普通だ!と信じている私である。
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秋の展示会が終わると、近所でフリーマーケットが開催される。
主催者のお誘いもあったが、今年は余剰苗が少ないのでやめようと思っていた。
しかしある日、その余剰苗を教室の余剰苗のビオラに組み合わせ、貯めてあった
新品のプラ鉢に入れて、ぽけっと寄せ植えを作ってしまったのである。
その、あまりにひどい出来に驚きあわて、これではいかんとまた作った。
もうちょっとなんとかと、もひとつ作る。材料的が足りないなーと庭をさまよえば
庭に下ろして久しいアジュガや、はびこりまくりのアイビーや、リシマキア・
オーレアがあるじゃん。よーしよし。
で、やっと恥ずかしくない作品を作れたところで気がついた。
余剰苗が少なくとも、こーいうのをいくつか置いておけば、寂しい、旧共産主義国の
店にはならないのでは?・・・それで主催者に事情が変わり、やはり参加することに
したと伝えると、大歓迎。不要品処分市というくすんだ世界の中、私の店(!)は
出色なのだ。
ビオラは当然として、シロタエギクも市場から仕入れておく。
シロタエギクは白い毛もさりながら雪印のマークみたいなので、冬の定番なのである。
幸い、教室の残りもののアリッサムもある。香りモノはお客とのコミュニケーションに
役立つ。おまけに展示会から帰宅したハンギング・バスケットも置けば、なんだなんだ
と人はとりあえず寄ってくる。
忘れてた、そろそろ季節だしちょうどいいや、とビオラを買う人が多い。
普通に植物好きな人々も足をとめる。そこでお客と遊んでみる。カラーリーフと
目の前の花苗をぽんぽんと組み合わせてみせる。面白くなった相手は、その全てを
買い取ったりする。小さな寄せ植えはといえば、最初の頃に作ったヤバみっともない
のも含め、午前中に全て売れた。
去年のリピーターも何人かいたが、「来年も来る?」と聞いてくれたのが5人もいた。
へ?何で来年の話?と驚いただけで、来年、何をして欲しいのか聞かなかったのが
悔やまれる。また何か考えることにしよう。
殆どのところ売り切って、隣人のイヤミのおまつきで手元に残ったのは2万円ほど。
純益は大体、1/3くらいではないか。庭を掃除したら隅っこから小銭を発見した、
という感じか。フリーマーケットでは寄せ植えは高くて売れないと考えていたが、
小さく安く作ればそれなりに売れるというのもわかった。
年に一度の、たった5時間の商売、の話である。
が、それなりに進化していて楽しい。