そなたのソナタ

 「冬のソナタ」は衛星放送の頃から見てきたが、総合TVに乗せられてからは、
ましてすごい人気である。もはや「ソナタ」は流行語で、あちこちのタイトルに
使われている。

 先日の新大久保のコリアン・レストラン街を紹介するTV番組では、「肉のソナタ」
というタイトルがつけられていた。やめてほしい、と思う前に笑っちまった自分が
哀しい。自分はヨン様主演の映画、「スキャンダル」まで見てきたというのに。

 しかし、その映画で面白かったのは、朝鮮の貴族の風俗の方だった。
服飾と食べ物なんぞは最たるものだが、例えばチマ・チョゴリを脱がすシーンが
何度か出て来るおかげでその仕組みを知ることができた。他には、中国だけでは
なく、朝鮮にも科挙があるんだねー、とか。

 肝心のヨン様の方はといえば、髪型と色を替えたらなんだか小学校時代のイジメっ子
の同級生に似てしまって、全然うれしくなかった。してみると私はヨン様ではなく、
かのドラマの主人公の人格の方が好きなわけか??まさか、メガネとか。

 それはともかく、最近になって近くのスーパーに等身大のヨン様のボードが
飾られるようになった。余計なオロナミンCなんか持って微笑んでいるのは、
オロナミンCのCMだからで、まあそれは買わなければ済むことである。←!?

 というわけで、毎日のスーパー通いが楽しい。出来ればきゃあと言って驚きたい
ので、なるべく考えないようにしていて、近くに来たところでふいとふりかえる。
きゃあ。しかし私はテレてしまってヨン様であると確かめることまでは出来ても、
引き続き視線を合わせ続けることが出来ない。

 毎日スーパーに行っては問題のボードの前を通ってビールを買い、ふと
振り返ってはテレてニヤけ、必死にとりつくろいながらレジを済ませてなんだか
今日も1日充実してしまいました、みたいな気分で帰ってくる私。

 バカみたいだが、そんな気持ちになることはそうそうないので、バカはバカ
としても、そのバカさを大切にしたいと思っている。いいのか、これで。

                   xxxxxxxx

 「んにゃーああああー・・。」
その声で振り返ったら、通いのネコが網戸の向こうからのぞきこんでいた。
網戸を開けてやると入ってきて、家中をひとめぐりし、しかる後に出て行った。
とうとう、家の中までかのネコのナワバリになったようだ。

 うちの庭はとっくにこいつのナワバリで、植木や草の陰はいい昼寝場所である。
先日は草を抜いてたらいきなり横になった灰色の毛皮のお尻が出現したのにびっくり
したが、ネコはと言えば、のんびりと迷惑そうに起き上がり、一発のびをして、
ふりかえりもせずそのまんま行ってしまったものである。(にゃー、くらい言え!)

 ネコだけなら平和だったのだが、お隣では最近、犬も飼い始めた。
それがいかにも犬らしく無邪気にして傍若無人で、通いのネコにとっては
シャクの種である。犬は単身赴任中の御主人に飼われていて、土日だけ帰ってくる。
(犬も通いなのね〜。)

 で、そのクソ犬の吠え声が隣家から聞こえてくるある土曜日、庭からネコの
「あおーーーわー、おわーーーああーー」という、常ならぬ声が聞こえてきた。
思わずカーテンを開けたら、そこにはスズメをくわえた通いのネコがいた。

 通いのネコは、スズメをつかまえたはいいけれど、行くところがないのだった。
ゆっくりいただこうにも、安全であるべき自分の巣には犬がいる。で、途方にくれて
うちの庭で鳴いていたわけだ。

 仕方ないので庭に出た。後ろ盾を得た通いのネコは、改めて中途半端な物陰に
隠れ、スズメを食べ始めたのだった。隣のネコが捕まえたスズメを食べ終わるまで、
護衛をしてあげる私。いやもうなんてまーバカなと自分ながら感心した。

                  xxxxxxxx

 暑い。タオルは続々と老朽化していき、シダレザクラのセミは日に日に数を増して
いる。傍を通るとゆうに10匹はあわてふためいて私にぶつかりながら逃げていく。
ただでさえうっとおしいのに、中には、私にとりついて鳴き出そうとするヤツまで
いる始末。1m以内であれに鳴かれたら、私は死んでしまう。

 台所には妹夫婦が里帰りしたときに持ってきてくれた、大きなカボチャが二つ。
今年はカボチャや夏野菜にはおあつらえむきの気候なのだ。しかし、大きい。
というわけで、まっぷたつに切って半分は自分の冷蔵庫へ、残り半分はお向かいに
持って行く。

 二人しかいないのに、こんなの1度に料理しきれません、よろしければお宅で
半分お相伴してくださいと言うが早いか相手は満面の笑みを浮かべ、「そうですよ、
こういうのは庖丁を入れたら、すぐに傷みますからねえ!」だと。カボチャが
大好物と言うのは全然全くこれっぽちもツメの先ほどもウソではなかったようだ。

 で、最近になって、文字化けしたe-mailが届くようになった。
これがまた、暑苦しい。「メールが8通届いております。(7通未読)」というわけで
開いてみると、ずらずらと読めないメールが7通並んでいて、それでいていずれも
別々のところから送ってきている。あまりの無意味に力が抜ける。

 いくら同様に削除するったって、これなら、普通の迷惑メールの方が笑わせて
くれたり、悩ませてくれるだけマシじゃん!?と怒っていたら、今朝、珍しく
まともな?迷惑メールが3通届いたのである。よしよし。←??

 1. 「割り切った、体だけの付き合いを希望します」
 2. 「お試し自由、安心サイト」
 3. 「225円」

 お約束通りの、正当迷惑メールに、懐かしさまで感じてしまう。
1は個人を装った業者、2も業者だが安心とことわるからにはアダルト・サイトで、
メールの「開封確認」と、「お試し自由」までの分と、「その先」、いずれも自分の
I.D.が相手に判明、堂々とそちら系趣味者のリスト入りすることになる。多分。

 3は、間違いかウィルス・メールだろうなあ。10年前なら、なんのこっちゃと
思って開封したし、送り先間違いとわかればそう書いたものだ。今は、メール・
アドレスに見覚えがなければ削除、見覚えがあれば他の手段で連絡することになる。

 にしても、「割り切った体だけのお付き合い」とくるか。
例え個人を装った業者からの無差別メールだろうとしても、中々の言葉の暴力である。
まず、このサイトの内容を一言で否定してくれたということ。もうひとつ、負けずに
言うなれば、「私はそこまで淋しくありません。」てことになるのか??

 そう、いくら迷惑メールでも、読めさえすれば文句たれたり分析したりと、
それなりに使い道はあるのだ。ああ、でもまた来るんだろーなあ、文字化けメール。
ビジネス・メールで読めないってのは、余所のHPが読めないのとはわけが違う。
無意味と怒りとどっちがマシなのか。怒りだよなあ。