庭を得て

 庭、と言っても更地ではない。
私が受け取った庭にはツツジやらカイヅカイブキやらキンモクセイやら
アジサイやらがついてきた。切ってもらったのは樹齢30年ほどになるという松
であり、自分が最初に切ったのは、北側の風通しを悪くしているキウイだった。

 キウイを美味しいと思ったことはない。だから、思い切りやった。
それはいいのだが、確かキウイはマタタビの仲間、随分庭をネコが通るなあと
思ってはいたが、もしかするとこのキウイが目当てだったのではないかと、切った
後で気がついた。

 友人にその話をしたら、「そうね、いつもじゃあないんだけど、年に一二度、
キウイのところでふわふわと踊ってることがあるのよね、ネコが。」と言う。
ええええっ、ネコが、ネコが踊るんですかあ!?

 そんな馬鹿な風景、是非見たい!!
それが本当なら、実に惜しいことをした。一度見てから切るべきだったと後悔して
いる。そして。そこにあるべきキウイがなくなってるのを発見したネコのショックを
思えば。ちょっと笑えてしまうんである。

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 カイヅカイブキの枝も切ったし、ササも除こうとしてるし、大体キンモクセイ
なんて一本ありゃ十分だとも思っている。夏みかんも温州みかんも一本づつあるが、
この温州ときたら、虫と病気だらけで、だから切ってしまった。夏みかんもいずれ
切る。後任は、柿とレモンになる。

 と、そこまでは良かったのだが。問題は、切った枝の始末だった。
枝は大体30cmの長さに切って、毎回3束を目安に出せと川崎市は言うのである。
しかし、そんなことを素直に聞いていたら、私は死ぬまで枝のゴミ出しを
続けることになるのではないか。

 せめてものいやがらせに?私が考えついたのは、長さ30cmの枝を、高さ1mに
束ねてやることだった。本当にやったのかと聞かれそうだが、さすがにまだ
そこまではやってない。大体、私が収集所に持って行くのが大変そうだし。

 現在、庭の一角、どころかあっちにもこっちにも、葉だけは取り除いた木の枝や、
幹がころがっている。これから、これを切ってそれなりに束ねなければならない。
晴天が続いているから、生木よりは軽くなっているだろうけど。でも。うう。

 こんな立派な薪、ストーブ持ってる人に是非、さしあげたい。
って、夏になろうかってときにそんな奴はいないか。河原でキャンプしたい人でも
いいかもしんない。でも、どうやってそういう人を見つけるの?

 いやもう実際、「いつ、この家ではキャンプファイヤー囲んでフォークダンス
踊るつもりなんだろう?」って、それくらいの量の枝がたまりつつある。ウチでは。
それで、毎日のこぎりひいてんの、私。

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 これくらいはいいかなと思ったのは枝垂桜と芝生。
枝垂桜の下には、オーリキュラを置くことにした。日陰の状態が、中々良い。
問題は、芝生である。たかだか2〜3坪ほどの芝生なんだが、状態が悪い。
そして、お向かいさん2軒が芝生マニアと来る。

 無理してやらなくてもいいけど、まあやっておいてもいいかなというのが
芝生への気分。しかし。土曜の朝には片方のお向かいのご主人が広い広い芝生を
芝刈り機で刈っているのを目撃したし、日曜の昼にはもう片方のお向かいの
ご主人が、短パン姿で芝生に這いつくばって雑草とりをしてるのを発見。

 すると、もう、負けられない気分。
敵さん達と違ってうちの庭の芝生部分は道から丸見えではないのだが、だから
なんだと言うのか。てなわけで、目土に肥料に芝刈りにと、燃え始めたのである。

 同じ日曜にお向かいにやって来た、どうやら娘さんらしき人が乗ってきた車は
ベンツだったが。こっちは、負けといてあげることにしよう。