この私になんのことわりもなく

 いつもいつも言いたい放題言ってくれる知人が、講師をするという。
というわけで、見物、いえ、応援に行くことになる。「つまんなかったら、参加費用に
交通費、きちっと返してもらうからねっ!」・・こんなことを言う私に誰がしたのか
といえば、この講師なんである。いつの間にこんなに仲良くなったのか???

 もののついでに、「そう言えば、なんで奥さん連れてこないの?晴れ姿じゃーん。」
と、何故そうしないのか誠に不思議である顔で聞いてやる。敵さん、いつもの
調子はどこへやら、あわてふためいている。コレは中々に楽しい経験であった。

 それにしても、正論といえば正論のはずである。是非にと乞われて講師をする
わけなのだから、威張って教えればいいし、奥さんは一番前でか柱の陰でかは
わからないが、見物、いえ応援に及べばいいと思う。

 しかし、何故か普通はそうも行かないらしい。
実際、うちのダンナもちょっとしたきっかけで講師をやることがあった。
「へー、私も見に行っちゃおうかな!」と言ったら、本当に行くはずなんかないのに、
猛反対されたものである。

 これが何故かは、私には説明がつかない。
わかるのは、この手のことを言うと、とても嫌がられる、ということである。
そう言えば、とても良い先生であるという評判を聞いて、知人が講師をしている
教室に通っているのだが、なんだか知人はとても迷惑そうなのであった。

 たんにご本人を知ってるというだけの話で、私は真摯に教えを乞うつもりで
いるのに、心外である。他の誰にも、教わってるなんて言ってないし、
先生としてたてているつもりでいるのにー。

 はっ、もしかしたら、信用されてないのかしら。まーひどい。

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 隣には二匹、ネコがいるのだと思ってた。
大きな声で鳴くのと、おとなしいのと、である。そのうち、おとなしい方がうちに
来ているのだと思っていた。ところがこれ、別ネコではなく、同一ネコであった。
このネコ、うちではネコをかぶっていたのである。

 このネコは、うちではどうやら敬語を使っている。
自分ん家に帰るときには「ただいまー!お腹すいたー!」といった調子なのだが、
うちでは「あのう、恐れ入ります・・・」といった体で、おずおずと、声もふりしぼる
ように小さいのである。

 で、呼べば土足(ネコは普通土足だが)でひらりと掃出し窓から入って来ては、
か細い声で、「・・・恐れ入りますが、そこの押し入れを開けてくださりませぬか?」
と、私と押し入れを交互に見比べながら鳴いたりするのである。

 遠慮勝ちにおずおずと言う割には図々しい内容であるが、なんせこのネコは
好奇心満杯だから、押し入れとか物置とか、中をあらためずにはいられないのだ。
(ネコもこれくらいでないと面白くない。)

 だが、まさかネコのくせにここまで態度を使い分けるとは思わなかった。
こうなると、闘志を燃やしてしまう。つまり、神様に誓います。私は二度と
飢えません、じゃなくて、私はこのネコをもっと手なづけ、自分の家同様に
大きな声で鳴くようにさせます!!

 バックにはタラのテーマが流れ、してみると私は勢いでこないだ掘り返した
花壇の土をにぎりしめてみたりするわけだが。神様だって嫌じゃないのか、こんな
「誓い」。いやあ、私だってまさか、隣家のネコにここまでハマるとは・・・。

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 久しぶりに、お客さんからメールが来た。
お手数をおかけして申し訳ない。書きこみ欄を作ればいいのだろうが、とても
やれそうにないのである。やってしまったら、そちらばかりに力が入ってしまい、
何をしているのかわからなくなりそうで・・・。

 こちとらは、文章は長いはお相手はしないは宣伝はろくにしないはの三重苦HP
なので、読んでくれる人は、「お友達」ではなく「お客さん」、流行り具合はヒット数が
教えてくれるけど、それでも見知らぬ人から読んでいますといわれると、やはり
うれしい。義理じゃなくて、ほんとに「ハマった」ってことだから。

 HPによっては、「読んだ」というボタンをクリックすれば誰が読んだかわかる
仕組みになっているらしい。しかし、そういうのを設置する人の気が知れない。
誰それが読んでくれたというのはともかく、誰それは疎遠だなんて、そんなことまで
知りたいもんなんだろうか。

 で、現在金沢に住んでいるというこの人が何用かと言えば、お店の問い合わせ
である。もちろん、翌朝が辛くなる程読んでくれたとのこと、書いた店に行ってみた
ことなど、当時はともかく、そろそろ情報としてはいかがなものかと思っていた
矢先、実にツボにはまったことをも書いてくれた。

 そうかそうかと金沢に思いを馳せながらうれしく返事を書いた。
問い合わせのカニ屋の方なんて、贈答用カニ屋と自宅用魚屋の両方書く。
すぐさま、お礼メールが来た。をを、礼儀正しいな。ムスメがいたら、ムコに是非。
って、ここまで話がぶっとんでいいかどうかはともかく。

 自宅用魚屋については、「たこが逃げたところですね」と書いてあった。
ああ、言われてみれば、確かにそうだった。そんなことがあったのを、すっかり
忘れていた。その言葉と共に、近江市場の匂いさえもが自分の周囲に蘇っちゃう。

 こうなれば、情報が古くても自分を赦すことにした。全ての店がなくなって
しまえば問題かもしれないが、ちゃんと残ってるようだし、この事情にしてみれば、
何がどうしたところで「私が金沢にいた頃の話」にしかならないのである。

 私が見ていようといまいと、書こうと書くまいと、あの日の近江市場のあの店では
あの時間、一匹のタコが逃げ出そうとしていたのであったなあ。
近江市場よ、永遠に。

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 おかげさまで当HPも一万ヒット近くなってまいりました。
これも全て、読んでくださる皆様と、書いてくださる私と、運営してくださる夫の
おかげです。これからもよろしくお願い申し上げます。(^^)/