冬・点・猫

 一戸建ては、寒い。社宅の、もらい「暖気」が懐かしいくらいである。
夏、引っ越してすぐ風邪をひいたことは書いたが、冬の分を先日クリアした
ことも書いておこう。いやもう、あの頃は家の中も戸外も一緒だと思ってた。

 夫の同僚に、同じように社宅から一戸建てに移った人がいて、寄ると触ると二人で
「寒い」という話に花が咲くそうである。「・・・断熱材が本当に入ってるのか
どうか、疑っている」と彼が言えば、「こっちは古くて窓だらけだから、断熱材
入れても意味があるかどうか。」と夫が返す。ここまで来ると、寒さ自慢?

 しかし、いつまでも愚痴るばかりではいられない。解決策を探らねば。
というわけで、たまりかねた夫がどうしたか。サッシにビニールを張った。
簡易二重窓、ということになる。そして、「あったかーい!どうして余所では
こういうこと、しないのかしら?」と喜んだ私に、「格好悪いからだろう。」と答えた。
・・・夫のばかもの。

 さすがはエンジニア、と言っていいのか悪いのか。それを言うなら、エンジニアの
くせに、よく「格好悪い」ということに気がついた!とほめてやればいいのかもしれん。
本当の話、部屋の中の温度と、二重窓のビニールとサッシの間の温度は
ゆうに、5℃違うのである。それでも寒いんだけどね。

 外見はミもフタもないが、対費用効果、つまり「結果とお値段のバランス」という
意味では、とてもとてもスマートであった。こうなれば、よそんちの窓にも
張ってやりたいくらい。

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 普通の女だったら、お出かけの予定があれば前日からタンスをひっくり返し、
着ていくものに悩むはずである。しかし私はどうも女ではないらしい。間際になって
慌ててしまう体質であり、ゆえに出かけるときにはドレッサーの上の山盛りの服に
お見送りされることになってしまう。

 あるときなどはそれを見た母親にこの年になって叱られる始末だったが、
考えてみればその時に出来てた洋服の山って、その母を迎えに行くために作って
しまったものだった。

 だらしないと言えばだらしないし、それでも間際になって悩むのは、見栄を捨て
去っていない証拠とも言える。問題は、見栄は残っているにも関わらず、
それを正当な形、つまり「前日に支度しておく」とか「常日頃からワードローブの整理
を心がける」といったことで解決してないとゆーことなのだな。いやはや。

 友人は、「女なら、午前中というものは今日は何を着ようかと薄着のまま
クローゼットを眺めて過すものだから、しじゅう風邪をひいているのが当たり前だと
思っていました。」と言い切ってくれた。

 そこまでする必要はないのだろう。つうか。この友人は、特別だ。
が。ドレッサーの上に、悩んだ挙句に着なかった服を山盛りにしたまま
すったもんだで出かけて行くのもいかがなものか。
よくないっすね、やっぱり。

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 門外不出、とは言わないか。外出禁止、の身の上となっている隣のネコであった。
しかし、聞けば二階家である飼い主の家で、騒々しく走りまわる程度には回復して
いるらしい。そして、「出せー出せー」と時折大騒ぎしているとのことだった。

 飼い主は「抱いて見せに来ます。」と言ってたが、ネコの退院から半月経ったところ
で足を捻挫してしまい、その日は遠ざかっていた。が、それはそれ、ネコに
つきあって過すということなので私は安心して?庭を掘り返していたのである。

 今朝、ゴミ捨てにいく飼い主に挨拶したら、昨日ネコのおシリから最後の
大きなカサブタがとれたので(^^;)見せに来るという。飼い主の足を慮って、こちらの
方が隣まで行くと、やがて飼い主は、もがくネコを抱いて出てきた。

 そこには、変わり果てたネコの姿が、と言って悪ければ、家に帰ってほっとし、
わがまま放題の末にとっぷりと太ったネコの姿があった。が、当のネコは
そんなことはものかは、このチャンスに脱出しようと大騒ぎである。

 ネコはやっぱりネコだ。下半身を毛刈りされているので、人間にしてみれば
上半身しか洋服を着てないような状態である。だというのに。そんな寒そうな姿で、
外に遊びに行かせろと言ってあばれまくっている。ハラこわすぞ、おまえ。

 「アナタのことを覚えているかしら?」と飼い主が言うので、「忘れているに
決まってますよ〜!」はははは、と笑いながらひょいとネコのほっぺをなでたら、
ネコはほんの少し、「ん?」という顔をして、その後すぐまた、もがき始めた。

 そう、ネコはネコだ。覚えていてくれてももちろん悪くはないが、こうなれば、
忘れてしまった方が面白いと考えるようになった。同じネコと、一からまた
つきあっていくのって、楽しそうではないのか。一匹で、ニ度おいしいのだ。←?

 オシリを見たら、余程上手な医者なのか、手術のあとは全然わからない。
負傷当時、医者は写真をばんばん撮ってたとのことなので、学会発表でもするのか
と思ったが、あながち嘘ではないかもしれない。それくらいきれいに出来ていた。
まるでしっぽなぞ最初からなかったかのようだ。

 このネコは賢くて面白いネコなのだが、そんなことが一見の人々にわかるわけが
ない。たんにカワイイからエサをやってみたり、なでてみようとするのである。
しっぽの長さがその判断に含まれまいと考えれば、傷は全然残ってないし、
外出ネコとしての「くおりてぃ・おぶ・らいふ」には少しの問題もなさそうである。

 結局、見るだけ見て、「これ以上は御迷惑になりますから。」というセリフでドアを
開けて飼い主とネコを家の中に追い返しつつ見せてもらったお礼を言って、帰って
来た。まあ、こうなりゃ待つさ。大体、デブのわがままネコも嫌いじゃないし。

 むしろこう・・・うふっ。←?