金沢の冬と衣服
金沢に暮すことになって驚いたのは、冬の天気だった。
朝になりゃ窓が結露してるし、毎日毎日、一日に何度か何かが降る。
太平洋側の雨は、雨となれば1日中というイメージがあるが、日本海側の雨は一日の
間に降ったりやんだり、気温によって雨になったり雪になったり。
スーパー・マーケットの行きと帰りで天気が違う。
この天気のせいで何が変わったか。
傘を忘れなくなり、初年度はカッパに限りなく近いジャケットを愛用することと、
なった。しかし、このカッパ・ジャケットが、ものすごく便利だなーと喜んでいた
のも最初の年だけで、ふと周囲を見回してみれば誰もそんなもの着ちゃいないので
あった。何か知らないけど、皆ウールのコートを着ているのである。
何故?雪だるまになりながら?雨に降られながら??
雨なら台風でもない限り一応上から降るけど、雪っつうもんはふわんふわんと
四方八方からやって来るんだぞー!!傘なんて概ね関係ないんだぞー!!
が、何故もクソもない。それが事実ってもんである。
そんな中では、ミもフタもないカッパはあまりに異質なのだった。トホホ。
カッパを卒業しようとした私の目の前にあったのは、古いイギリス製のジャケット
だった。が、これが何故か結構寒いうえに、デザイン的にはカジュアルを通り越して
山、だ。山歩き用に買ったんだから当たり前だが、これではとても市内を歩けない。
色々探して、これならなんとかと購入したのは、アメリカの某ブランド
だった。
アメリカでは、これが似合うと言われれば、「君はイナカのおイモさんだよん」と言わ
れているのと一緒なのだそうである。でもー、そんなの誰も知らないしー、白っぽい
色だしー。この程度なら市内でも歩けるしー。お値段お手頃だしー。やっぱ生活に
ぴったりなのが一番よねー。
で、着てみてわかったのは、これが金沢の冬に非常に良いということだった。
布地にテフロン加工が施してあるのだそうで、このジャケットはフライパンかいと
ツッコミ入れたくなるのを押さえてみれば、みょーーーに暖かく、見かけよりずっと
汚れにくく、水(雪)が沁みない。あまりに良いので、イギリスのジャケットとは、
すぐさま別れることとなった。(しかし、なんであんなに寒かったのだろう???)
なんでアレは金沢の冬にぴったりなのか??
アメリカ人って燃料使ってお部屋をガンガン暖かくするというし、イギリス人は
最近はそうでもないらしいが、基本的に寒さに関してはストイックなのだと聞いた。
すると。防寒服ってのは、こらえ性のない国のものに限るってことではないのか。
こらえ性がないからこそ、こういうのが出来るのではないか。
うーーん、なんだか変な結論に至ってしまったぞ。
そして。余談だが、こないだ上京したとき、フリースを着てる奴を見たときには
一種の反感を覚えた、のであった。