5月の近江町市場
ますます頻繁に近江町市場へ通っている。
とりあえずのお気に入りは、白身魚のカルパッチョである。
以前も書いたかもしれない。薄造りにした白身魚の上に塩、コショウをし、レモン
をかけ、アサツキを散らし、その上からオリーブ油をたっぷりと。それだけなのに
何故こんなにうまいのか。コツは全てのひときれひときれ、丁寧に味をのせること。
これはあちこちのレストランでやっているが、哀しくなるほどお皿にほんの少し
しか乗っかってこない。しかし、自分でやれば食べ放題〜!!なんである。
面倒なのは、ウロコをひく作業である。しかしそんなのは魚屋にやってもらえば
良いではないか。さすがにボラは安すぎて何もしてもらえないが、文句も出ない
ほど安い。鯛なら夕方の安売りでも三枚におろしてもらえる。カルパッチョは
白身なら何でもいい。カワハギ、マトダイ、が最近のお気に入りで、肝も、もらう。
肝は、フグもどきにするときに、使う。気に入りはカルパッチョではなかったのか
と言えばまあそうだが、なんせ1尾が大きくて。だから、半身をカルパッチョ、
半身を刺し身にすることになるわけだ。大体、1尾で買えれば、まだいい。カワハギ
が1500円、となればそれは「1箱」であって、10尾も入ってたりするんだから。
話を元にもどそう。つまり、大分ではフグ刺しを「肝和え」で食べさせていて、
本当にフグの肝なのか、いやあれはカワハギの肝だという説もあったが、とにかく
肝をぽん酢醤油でといてふぐ葱(アサツキみたいなもの)もまぜて、それをふぐ刺し
で包んでは食べ、包んでは食べ、というのが大分のフグ刺しだったんである。
せっかく肝があるんだから、真似てみたってよかろう?
肝は蒸す、のが最上だろうが、私は酒を少し入れてさっさと茹でてしまう。(^^;)
そして上の通りにしたやつを、フグではないにせよかねてより薄造りにしてあった
白身の刺し身で包んでは食べ、包んでは食べ・・・。
上に書いた通りのカルパッチョとこの肝和えと普通の刺し身醤油で食べるのと、
結局市場に行くとその夜は刺し身が3種類、並んでしまうことになる。
贅沢、と言っていいのか悪いのか。
もちろん、市場にあるのは魚屋だけでは、ない。
太胡瓜も、促成栽培のものが出ている。下手するともう食べられないかもしれない
と思っていたのに、こうなると、うれしくてたまらない。250円のを2本買った
次の日に、200円で売ってるのを見たりすると、あら大変ともう2本買っちゃう。
そして毎日食べる。炒める、酢の物にするのもいいらしいが、やはり煮るのが
一番ではないかと思う。ただ、食感が特別なのである。種子を取り去った後の穴に
ハンバーグのネタを詰めてスープで煮てみたりしたし、それでもそこそこ美味しい
が、これだと挽肉の食感ががさつに太胡瓜の邪魔をする。
何なら良いのか。市販のエビギョウザなんてのも詰めてみた。これはエビの
他にクワイが入っていて、エビのぷりっとした感じもさりながら、クワイの
歯ごたえとの組み合わせが素晴らしく良い。クワイだけでもエビだけでもこうは
いかず、太胡瓜の中に詰めるとエビギョウザとして食べるより美味しい。しかし、
なんせエビギョウザだもので、あまり他人には言えないのである。(^^;)
これはすごい!と思えたのが、豚の角煮との組み合わせ。
豚の角煮をぎゅうぎゅうに詰めたあと、角煮を煮た汁をゆるめてそれで煮てみた。
これがまあ何というか胡瓜の青くささを消して、別物の美味しさがあったのである。
目を閉じた金沢の人に食べさせたら太胡瓜だとはわからないかもしれない。
あと、食感としては中華おこわもいいかもしれないと思っていた。
しかし、あれを炊くのはいかにも大変である。さてそれではどうしたらいいか。
昨日スーパーに行ったら、中華ちまきを売っていた。これだわ、これ。(;^^)/
というわけで皿に並べた太胡瓜にバラした中華ちまきを詰め込む、ってまあ
エビギョウザの話同様、反則技かもしれないがいいじゃないの。これだけでは味が
足りないかもしれないので、最後にお醤油を全体に少しだけまわしかけ、蒸すこと
20分。うちの近所を通りかかった人々は、私の高笑いを聞いたはずである。
モチ米と太胡瓜の感触、味の具合がぴったりなのであった。
そして、小坂蓮根。
若い、痛々しいほどの時分の蓮根は、寒天で固めて蓮根羹にするらしい。出始めから
ほんの2週間しか作れない、特別な食べ物だそうである。だが、そんな時期ではない
ので、定番の蓮蒸しにしている。すりおろした蓮根の下に敷くのは、大抵はうなぎの
蒲焼き。ヤキトリのネギマを使うこともある。(当然、串からは、外す
^^;)
前に書いたかどうか、作り方は、
(1)蓮根の皮をむいてすりおろす。
(2)ナナメにしたまな板などの上にのせて蓮根の水気を軽く除く。
(3)蓮根300gあたり1個分の卵白と塩と片栗粉少々を混ぜる。
(4)具を入れた器の上に(3)を載せて15〜20分ほど蒸す。
(5)だし汁と塩と醤油、片栗粉で少々とろみをつけた餡をまわしかけ、わさびを
のせて食べる。
最後のわさびのおかげで、うちのわさびの消費量がすごい。(^^;)
普通の蓮根でやってみたことはない。とにかく今は小坂蓮根を食べるので精一杯。
蒸し器のふたをとった時に立ち上る、新鮮な蓮根のえも言われぬ香りがまた・・・。
一瞬の楽しみに、うっとりしてしまう。この役目は、他人には渡せない。
行きつけの店の人が夫に、「こないだ、奥さんをお見かけしましたよ。」と
言うとき、見かけたという場所は必ず近江市場である。和食だろうが中華だろうが
洋食だろうが、関係ない。全て、近江市場で見られているのである。なんだかなー。
もっと別の場所があってもいいような気もするのだが。