失敗しない研修講師の選び方



研修を担当する者にとって講師選びは頭痛の種じゃ。講師のミスマッチは上司だけでなく、受講者からも非難の嵐が吹き寄せられ、殺気だった受講者は研修担当者に詰め寄るかもしれん。

また、外部講師に委託する場合はそれなりの費用もかかるため、その費用に見合った成果が得られるかも気になるところじゃ。

  

そこで従来わしらの間で口伝により門外不出とされてきた「失敗しないための講師選び」をついに開示しようぞ。心して聞くがよい。     

研修講師
「社内で研修を実施しなければならない、さて講師はどうしようか?」         
「外部に頼むにもどのような講師が来るか不安だ?」
「講師の手配はどのようにしたらよいのだろうか?」
「うちの受講者に合った研修をやってくれるだろうか?」
「怪しげな論理を振り回したりマインドコントロールなどしないだろうか?」
「うちの予算で引き受けてくれるだろうか?」
研修担当者の悩みはつきない・・・・・。

研修を実施する際、講師のできる人材が社内におれば問題ないが、該当する人物がおらんときは外部の専門家に任せるしかない。しかし、どんなに有名な講師でも実際に、やってみなければその良し悪しは判定できぬものじゃ。そこが研修担当者の悩みの種じゃろ。

どんな研修でもその成否は研修後にしか明らかにならぬ。
しかし、幸いにも失敗のリスクを最小限におさえるための秘伝はある。それを以下に示そうぞ。

まづ、研修講師の探し方じゃ。
自社の研修に合った講師を探す方法はいくつかある。
@専門の教育団体に依頼する
A講師名鑑から探す
B著書などから著者にコンタクトをとる
Cクチコミから探す
Dインターネットを通じて探す
以上がだいたい考えられるところじゃ。
そこでどの方法を採用するにせよその際の留意点を以下に示そう。











専門の教育団体に依頼する








@専門の教育団体に依頼する
この方法は相手が専門企業であるだけにリスクは小さい。各社が実績に基づくところのそれなりのノウハウを持っているし、一般には知られていない専門情報や業界情報にも明るい。

また、仮に研修がうまくいかなくても責任を教育団体に転嫁することもできる。総じて費用は割高だが、研修担当者としては一番手っ取り早く、リスクの少ない方法である。

しかし、各教育団体にも得意分野と不得意分野ある。それだけに依頼する前にその団体の得意分野と自社の研修ニーズがマッチするか事前の検討が大切である。特にスキル習得を目的とした研修の場合は入念なチェックが欠かせない。

また、専門団体とはいえ担当営業マンのレベルに差があるということも注意しなければならない。できる営業マンであれば企業の研修ニーズを的確につかみ、数いる講師の中からそのニーズに合った講師を的確にアテンドできる。しかし、残念ながら全てがそうとは限らない。企業のニーズを無視して自社のプログラムを強引に薦めたり、受注を最優先するために安易に引き受ける者もいることを忘れてはならない。

そこで営業マンの専門能力を把握する目安としては、他団体のプログラムとの違いを聞いてみるとよい。自社のプログラムは熱心に説明できても、他団体のプログラムについては知らないという営業マンはそれだけ勉強不足ということだ。
講師名鑑から探す




A講師名鑑から探す

研修講師名鑑のようなものが市販されている。その中から探すという方法だ。これは他人任せではなく、自らがいろいろな分野の講師の中から自社の研修に合った人を探せるというメリットがある。

教育団体に依頼しても講師の選択は抱えている講師の中からしかできないという限界がある。しかし講師名鑑からの選択はこのような制約にとらわれずに様々な分野から比較検討できる。

ただし手軽で便利な反面、名鑑に載っている講師についての情報量は非常に限られたものだ。それだけに自社の研修にぴたりと合った人を探すにはリスクが伴うことも覚悟すべきである。だから仮にふさわしい講師が見つかったとしても、委託する前には必ず会って十分な打ち合わせをすることが欠かせない
著書などから著者にコンタクトをとる
B著書などから著者にコンタクトをとる
書店にはところ狭しとあまたのビジネス書が積まれている。それらの書籍には著者の熱き思いが切々と語られている。1冊読めば著者の考えもある程度理解できる。その中から自社の研修にふさわしい人を探せばよい。著者の連絡先が書かれていなくても出版社に問い合わせれば普通は教えてくれる。

ただし、どんなに素晴らしいことが著書に述べられているからといって、素晴らしい研修ができるとは限らない。文章を書くのは得意だが話すのは苦手という人もいるからだ。それだけに著述家なのかそれとも講師もできる人なのかよく調べたほうがよい。

また、大学の先生は学者としてのステイタスはあるが、社会人向けの研修が本業ではないということも忘れてはならない。学者の欠点は話しにリアリティがないと言われる。例え話をするときも「本学では・・・」「うちの学生の間では・・・」といった話しが多く、社会人にはリアリティが感じられないという意見がある。もちろん例え話や世間話がうまくタレント並みの先生もいるが全体から見れば少数派である。しかも残念ながらこのような先生はべらぼうに講師料が高かったりする。




クチコミから探す




Cクチコミから探す
グループ企業・関連企業・同業他社・知人などからのクチコミによって探す方法である。同じ苦労をしている他社の研修担当者に聞いてみればよいのだ。特に実際に研修実績があればその良否を当事者から聞くことができるので精度は高い。

ただしクチコミは限られた情報でありどうしても偏りがある。だからいざというときに適切な情報が得られるとは限らない。それだけに研修担当者には日頃から人脈づくりが欠かせない。

人脈づくりの方法はいろいろ考えられるが、研修担当者向けの公開セミナーなどに参加したときは大きなチャンスである。自分の殻に閉じこもらずに積極的に自分から名刺交換をすべきである。研修よりもむしろこちらの効果の方が大きいという研修担当者さえいる。
インターネットを通じて探す
Dインターネットを通じて探す
インターネットの普及により誰でも簡単にほしい情報を入手できる時代になった。研修講師を探す際にもこれを利用しないという手はない。あなたもそのために今このページを読んでいるのかもしれない。

どこから探してよいのか見当がつかないという人は、「研修講師」「人材開発」「社員教育」などのキーワードで検索エンジンから検索して見ればよい。様々な団体・講師が工夫を凝らしたサイトを展開しているはずだ。

ただしこれらのサイトはその多くが宣伝を目的にしたものであるだけに、一方的な情報提供であることを忘れてはならない。わざわざ自らの欠点を書く団体・講師はいない。凝った画面やイラストに惑わされることなく、自社の研修ニーズに合った講師を探すよう心がけよう。実際には現段階では講師を探すよりも情報収集の手段としての活用度が高いだろう。




以上、縷縷と述べてきたが「どの方法がよいか?」と問われれば「どれがよいというものではない」と答えるしかない。実際にはこれらを組み合わせて講師を探すことが一番懸命じゃろ〜。わしのところにも以上述べたそれぞれの方法で研修依頼が来る。

つまり失敗しない研修講師の選び方とは、研修担当者が人まかせにせず自らの努力を惜しまないということに尽きてしまうのじゃ。単に肩書きや経歴・著書の数だけで決めてしまうのは禁物じゃ。一番よいのはこれはと思う講師がいたら担当者自らが実際に受講してみることじゃ。もし、それが無理であれば少なくとも研修前に本人と入念な打ち合わせをする労苦を惜しんではならぬ。

講師と受講者のミスマッチは研修担当者の責任と心得るべきじゃと思うがの。




研修講師