受講者類型



同じ研修を同じ時間受講してもその評価は受講者によって異なるものじゃ。同じ研修でありながら感激する者もおれば辛口の評価をするものもおる。なかなか受講者全員の満足を得ることは難しい。

しかし、わしらの側から見ればやはり受講者にもいろいろなタイプがおるぞ。普段はあまり語ることもないが、敢えて今回は語ってみよう。本邦初公開じゃ
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研修講師


マネジリアルグリッドというのをご存知だろうか?

一頃流行ったマネジメント理論でロバートRブレークとジェーンSムートンによって提唱され、マネジャーの管理スタイルを<業績に対する関心>が高いかそれとも<人間に対する関心>が高いかそれともその両方か、という基準によって5つのタイプに類型化する考え方じゃ。

この類型化を参考に研修受講者を<研修に対して肯定的>か<研修に対して積極的>かという基準に従って、同じように5つのタイプに類型化してみよう。受講者の研修への取り組み姿勢が客観的に見えてくるぞ。

さてさて、おぬしはどのタイプかの〜?
<1・1型> 研修に対して否定的でかつ消極的というタイプ。研修にまったく価値を感じず仕事なので嫌々出席する。周りと打ち溶けることもなく自分の殻に閉じこもり、ひたすら早く終わることのみ祈っている。無表情無反応で発言することもなく周囲をシラけさせてしまう。講義に対しても聞こうとする意欲がないため寝ていることが多い。休憩時間だけは別人のように元気になる。研修感想文シートにもほとんど記入せず終了とともにいち早く帰途につく。(若手・女子社員に多い)


<1・9型> 研修に対しては否定的だが積極的に意見は述べるタイプ。嫌いな研修に参加させられた怒りを周囲にぶつけ周囲の人をも巻き込もうとする。討議でも否定的な意見が多く、特に講師に対しては挑戦的であり揚げ足取りに終始することもある。周囲の意見に耳を傾けることもなく自分の考えにのみ固執する。周りから相手にされないときはわざと寝たふりをして見せる。感想文シートにはここぞとばかりにストレートに怒りをぶつけ、研修および講師に対してあらゆる罵詈雑言を浴びせかける。(中堅社員に多いが管理監督者にもいる)


<9・1型> 研修に対しては肯定的だが参加態度は消極的。講師や周囲の話はよく聞いているが、周囲に気がねをして自分の意見や考えを自ら表明することはない。意見を求められて初めて遠慮がちに口を開く。人前で発表することを極端に恐れ、自分にお鉢が回ってこないよう常に祈っている。感想文シートには参加態度とは対照的に長々と自分の意見考えを述べる。(女子社員に多い)


<5・5型> 研修に対して否定的ではなく、参加態度もまあまあというタイプ。おもしろい話は一生懸命聞くが、つまらなかったり分からない話には聞いてるふりをしながら眠っていることもある。グループワークやゲームには積極的に取り組むが、討議では意見は述べるものの対立をおそれ安易に妥協しがちである。周囲からは認めてもらいたいがかといって目立ちすぎるのも嫌なため付和雷同しやすい。感想文を書く際には誰が読むのかを気にし、自分が不利にならないようあたり障りのない表現を心がける。(どの階層にも一番多い)


<9・9型> 研修に対して肯定的で積極的に参加するタイプ。自分のために研修から学び取ろうと積極的に取り組み研修自体を楽しんでいる。講師の話は一言も聞き逃すまいと全身を傾けて話しに聞き入る。すすんで手を挙げ質問や意見も遠慮なく述べる。グループの中でもリーダーシップを発揮し周囲の人へも積極的に参加することを促す。感想文シートにはただ感想を述べるだけでなく建設的な意見も具体的に述べることが多い。(どの階層にもいるがその割合は少ない)



さて、おぬしはどのタイプかな?受講者全員が9・9型なら講師稼業ほど楽なものはない。しかし現実は5・5型が一番多い。もともと研修が好きだなどという人は少ないのだからこれは当たり前じゃ。ただし実際には研修期間中受講者はこれらのタイプを行ったり来たりする。そこで一人でも多く9・9型に移行させるのが講師の技量というものじゃ。そこに講師の存在価値がある。だからこそ心ある講師は顔は笑っていても心の中では常になんとか分かってもらおうと必死で考えているものじゃ。講師稼業も決して楽なものではないのじゃ!!
研修講師