業界裏話



どの業界にも世間にはあまり知られていない裏話というのがある。そしてそれは我が業界にもある。表に出ないから裏話と言うのであり、それを敢えて表に出すことはタブーを破ることにもなる。

しかし、そのために善意の第三者が被害を被ることになるのは、わしの正義感の許さぬところじゃ。

そこでご老公の登場じゃ〜、え〜い頭が高い、控えおろ〜。これが目に入らぬか〜。

ジャン、ジャジャジャジャン! じんせいらくありゃ〜〜。
    

研修講師

業界裏話 その3 「受講アンケートの必要性」

研修後に受講アンケートを見せていただくことがある。確かにわしらにとっては参考になる。受講者の率直な感想はいろいろなことに気づかせてくれる。しかし、正直言って無記名のアンケートはあまり参考にならん。わしは受講アンケートは絶対記名式で行うべきじゃと日頃から主張しておる。研修担当者は「無記名ならば彼らの本音が聞ける」と言うが、それが誰の本音か分からなければ意味がないとわしは思う。

以前、見せられた受講アンケートにこんなのがあった。
「今回の研修はなんの参考にもならなかった。すべて知っていることばかりだった。みな本に書いてあることばかりで、本を読めばわかると思う。もっとレベルの高い研修にすべきである」
正直、わしはショックじゃった。しかし、他の受講者は大いに満足していた。受講者の9割以上は大いに満足とアンケートに書いていた。でも一人でもこのような意見があれば、講師としては大いに気になるところ。そんなわしの気持ちを察してか、研修担当者がわしに言った。「先生、このアンケートは気にしないで下さい。これを書いた本人は日頃から職場でもなにかと問題のある人です。本人はやたらプライドだけが高く、確かに一流大学を出ているのですがそれだけの人です」


このアンケートは
記名式であったため、わしもすぐ受講者の顔が浮かんだ。彼は研修中もどこか上の空であり、グループワークなどでもあまり周囲に馴染めないでいた。たまに発言してもそのピントハズレな発言に浮き上がってしまっていた。そんな違和感をアンケートにぶつけたのかもしれない。彼が本当に分かっていないことは、提出してもらった計画書を見ても分かる。そこにはまるで研修の意図や計画書の趣旨に反したことばかりが書き連ねてあった。

もしこのアンケートが無記名であれば、誰が書いたのかもわからず上記のようないきさつも分からないであろう。ただ、講師として深く傷つくことにもなりかねない。研修講師は芸人ではないので、単に受講者の満足だけを狙えば良いというものではない。問題のある受講者もいるということも担当者は忘れないでほしいものじゃ。また、アンケートの最後に「ご協力ありがとうございました」なぞと書くものではない。街角で通行人にアンケートをとっているのとは訳がちがうのじゃ。アンケートを書くことによって研修を振り返ることにもなる。つまりアンケートを書くことは研修の一部でもあるのじゃ〜。



界裏話 その2 「芸能人との対談」

それは一本の電話から始まった。取材をさせてほしいという依頼であった。今までにも時々取材の申込はあった。ただ今回はあまり聞いたことのない雑誌だった。しかしよくよく話を聞いてみると、雑誌記者一人だけでは盛り上がらないので、今回は芸能人との対談という形にしたいということだった。テレビなどでおなじみの外人タレントのKを連れて行くという。

「お〜、わしも有名になったものじゃ〜」と一人ほくそえんでおると、どうも何かおかしい。対談することのメリットをやけに強調する。そんなことは分かっておるのに、何度も何度も協調する。そこでわしは「これって、ひょっとして有料なのかね?」と尋ねてみた。すると芸能人はギャラが高いのでその一部を負担してほしいということじゃった。なに〜、取材費をもらうどころか逆に払えだと〜。こんな取材は初めてじゃ。「で、いくらなのかね?」と訊くと「7万円」ということじゃった。サインももらえるし、一緒に記念写真も撮るという。「先生の宣伝になりますよ」とのたまう。ふ〜ん、こんなビジネスもあったのかー。そういえばこの外人タレント最近あまりテレビに出ないと思っていたら、こんなことして稼いでいたのか〜。要は新興宗教の教祖がローマ法王やゴルバチョフ元大統領と握手している写真と同じじゃ。もちろんわしは丁重にお断りした。

それからしばらくすると、今度は違う会社から雑誌が送られてきた。中小企業の経営者を対象にした本である。非常に豪華な紙を使った雑誌である。ただその中味はほとんど中小企業の経営者と芸能人との対談であった。とても記事としては読ませる程のものではない。「もしや?」と思いよくよくページを括ってみると、やっぱりあった。芸能人による訪問インタビューの申込書。こちらは複数の芸能人から選べるらしい。但し、10万円以上。先日の電話とは違う会社のようだ。でも、なるほどこのようなビジネスもあるのじゃな〜。

確かに会社の玄関やお店の入り口に、社長と芸能人が映っている大きな写真を飾れば、ハクもつくというもじゃ。
でもわしはだまされんぞ!
これからは芸能人と社長が映っている写真があったら「いくらでしたか〜?」と訊いてみることにしよう!



業界裏話 その1 「簡単に博士号を手に入れる法」

「末は博士か大臣か」と昔から言われるように、博士の社会的ステイタスは今でも高い。それだけにめったやたらとなれるものでもない。しかし、この博士におぬしでも簡単になれる方法があるのをご存知か?義務教育しか受けていなくてもなれる方法があるのじゃ。普通は大学院の博士課程で学び博士論文が通らなければ博士になれるものではない。それはそれは長い年月と費用がかかるものじゃ。しかし、このような苦労をしなくとも誰でも簡単になれる方法がある。  

というのも外国にはこの博士号を売ってくれる大学があるのじゃ。所定の料金さえ支払えば誰にでも博士号を売ってくれる。おぬしでもあしたからは医学博士じゃ。特にこの手の大学はアメリカに多い。アメリカというのは面白い国で、ハワイ州とカリフォルニア州は独自で大学を認可している。しかし決して米国が認定している正規の大学ではない。だからこのような大学で単位を取得しても、正規の大学では単位と認めてはもらえない。 これらを承知の上であればおぬしでも○○博士に簡単になれるのじゃ。実際にはアメリカではお爺さんの誕生祝に孫達がプレゼントしたりするそうじゃ。ということはその程度のものじゃということじゃ。実際わしのところにもなぜかアメリカから勧誘のメールがバンバンきておる。わしも有名になったものじゃ(笑)。

アメリカではジョークですまされる博士号もこれが日本となるとちと事情は異なる。こんな博士号でも持っていると言われればついついありがたがってしまう。どうせアメリカの大学名もろくにしらない日本人にとっては、正規の博士号と勝手に解釈してしまうのだ。だから、医学博士と言われれば医者だと思いこんでしまう日本人は、○○健康法という本の著者が医学博士を名乗っていればそれだけで信用してしまうのじゃ。そこで真偽を見極めるには著者略歴を見るがよい。そこに大学名が書いてなかったり、怪しい大学名は要注意じゃ。

さらに、実はわしらの同業者の中にもおるのじゃ!それも履歴書のスミにさりげなく書くだけならまだしも、この博士号を堂々と売りにしている剛の者もおる。堂々とドクターを名乗っているのには恐れ入る。知っている人間が見れば噴飯ものじゃが、知らぬ人はありがたがってその博士に仕事を依頼してしまう。おいおい、研修担当者よもう少し慎重になってほしいものぞ。

それでも「博士号が欲しい〜」という御仁は、ユニオン大学・パシフィックウェスタン大学・シティ大学・ホノルル大学などを尋ねてみてくだされ。具体的な方法は以下のサイトを参照すべし。

http://khon.tripod.co.jp/daigaku/index.html

さて、わしも博士号をめざすかの〜、う〜ん、何がいいかの〜、御茶ノ水博士がいいかな?
それとも水道橋博士がいいかな? 
んっ?確かタケシ軍団にもいたような気がするの〜

研修講師