北京JAC第6回全国シンポジウム
〜21世紀の女性・さらなるエンパワーメント報告
樋口典子
杜の都、猛暑の中、2001年7月14日(土)・15日(日)北京JAC全国大会がエルパーク仙台で行われました。全国のエンパワーメントした女性・男性がシンポジウム、分科会で天候に負けないほどの熱い議論を交わし、さらなる男女共同参画社会の形成のためアピールを採択。盛会でした。
第7分科会 「家族」報告
<問題提起>法制審答申以来、5年にわたり、民法改正は遅々として進まない。この背景には、国会内の強硬な反対論以上に、法改正に対するニーズが議員に届いていないことがあると思われる。一方、若い世代の間では、姓を維持するための事実婚の増加が進んだり、婚姻届を出そうとして初めて別姓が認められていないことを知るなどの現象が起こっている。法と現実社会の実態との乖離が進んでいるといえる。
<議論の中身>現実に、家族形態の多様化が進んでいる以上、法改正を行うのは当然である。しかし、地方や世代により、あるいは人により、家族形態の多様化に対する許容度が異なるのも現実であり、法改正で全てが解決するわけではない。このように過渡期と呼べる状況で、「伝統的な」家族形態と異なる家族形態を選ぶにあたっては、相応の自覚、特に子どもに対する説明責任を持つことが必要であろう。明るく楽しく生きている家族の姿を見せることで、周りの意識は少しづつ変わって行くはずである。また、法改正に向けては、国会議員に対して、率直な要望を届けることが重要である。
<要望>変化の時代、働き方も暮らし方も多様化が進んでいます。家族に関わる法律〜民法〜に対しても、行き詰まりを感じる人が増え始めています。一日も早く、21世紀にふさわしい民法の実現をお願いいたします。
<全体の感想>仙台名物「ずんだもち・長茄子漬・笹かま・最中」などを食べながら和やかな雰囲気で討議が行われました。PCを使って、インターネット上では民法改正についてどのように論議されているかなどを見ながら会はスタート。民法改正の経緯や条約や憲法上での解釈、諸外国での姓はどうなっているか、また民法改正反対の論拠はどのようなものかを確認しました。さらに、民法改正を実際に望んでいる人たちの声(当日資料)を読み、切実さを認識しました。そして、実際民法改正にむけて国会に働きかけをしている方からは具体的にアクションを起こすためのノウハウが伝えられました。参加者からは「女性が社会に出て生きるためにもぜひ民法改正が必要。これができれば、全てが変わると思う。早く実現して欲しい。」「親が別姓だと子どもがいじめられないか心配。自信をもって別姓を選択していることを知らせるとともに、違っていても良いのだという一人一人の意識を変えていくことが大切。」「婚外子差別といっても具体的にはわからなかったが、人権にかかわる大切なことだということがわかった。」「婚姻届を出す際、夫の姓になってしまったが別姓選択制になったら一日も早く元の姓を名乗りたい。」「いままで結婚したら名字は一つ、夫婦同姓が何不自由なく当たり前と刷りこまれていた。この分科会に出て、いろいろな価値観がありどれも大切にしなければならないことを知ることができた。」などの感想が寄せられました。※北京JAC〜95年、国連世界女性会議に参加し、北京行動綱領実現のために活動しているNGO