『別姓通信』59/2000.12.25より


とっても憤慨したこと

成澤敏江

ごぶさたしています。元気でご活躍の様子、いつも「通信」を通じて感心しています。さて、署名用紙、送るのがすっかり遅くなってしまって申し訳ありません。まだ間に合うでしょうか。

最近、とっても憤慨したこと----私たちも人並みに家を建てることを計画し、二人で共同で住宅金融公庫に融資を申し込んだのですが、共同で申し込むにあたって、世帯を同一にしてくれないとダメだということを言われました。公庫にしてみれば、法律的には、全く他人で、しかも世帯も別々では、共同で融資金を返済する責任を負っているという根拠になるものが何もない訳です。私たちは、融資を受けられないのは困るので「後でまた別々にすれば良い」と思って、公庫に従いました。

でも、いざ出てきた住民票を見たときは、本当にことばでは言い表すことのできない不快感を覚えました。私は来年で50歳になります。今までずっと事実婚を実践し、住民票も同じ住所でそれぞれが別々に提出していたので、それぞれが独立の住民票を持った世帯主でした。それが、今度の住民票では、連れ合いが世帯主で、私は同居人。しかも名前の後に「(未)」とあるのです。何だと思います?「未届けの妻」という意味なんですって------!?? 

私は、自分自身を踏みにじられたように感じました。私の健康保険証も、彼の名前で届きました。自分で働いたお金で支払って、私ひとりだけの保険証なのに、何で私の名前じゃあないの!?? こんな保険証、捨ててしまいたい思いです。でも、私、そのとき思いました。「世の多くの女たちは、いろんな場面で、こんな思いをたくさん味わっているんだろうな」って---

でも、この話には、おちがあるんです。いろいろ経緯はあるのですが、結局住宅金融公庫の融資は断られてしまったのです。ひとことで言えば、たんぽぽ(私の経営しているお店)の1998年度の申告が赤字だったから---。いったい、私の味わった、あの不快感は何だったの?という感じです。もちろん、住民票は、また元通り、それぞれに別々にする予定でいます。住宅金融公庫に振り回された一件でした。

今は、法律婚のカップルでさえ、別々の世帯になれる時代なのに、社会全体からみると、まだまだそうした意識は広がっていないのですね。でも、「通信」を読んでいると、若い人たちがしている様々な取り組みに、明るい未来の予見もあります。これからも「通信」、楽しみにしています。


ノルウェー王国に行ってきました!

樋口典子

11月11日から18日まで6泊8日でノルウェーに行ってきました。別姓通信58号でもお伝えしましたが、仙台市の男女共同参画課で公募した自主的な海外研修ということで、旧姓併記パスポートを持って飛行機で12時間強の北欧、ノルウェーに行って、見て、訪問して、いろいろな人たちとふれあってきました。

ノルウェー(正式名はノルウェー王国です)は、福祉が進んでいることのみならず、世界で一番男女平等の進んた国です。国連で発表している「人間開発に関する指標」というものがあるのですが、この指標の中に、女性が積極的に経済界や政治生活に参加し、意志決定できているかどうかを測る「ジェンダーエンパワーメント測定」が世界第1位の国なのです。ちなみに日本は現在42位、1994年に34位で、年々見事に下がっています。その数値を実感できたのは、いろいろな職業にいろいろな年代の女性がいること。そして、日本の感覚では女性の仕事と思われていることに男性が進出していること。行きの飛行機の中から男性の客室乗務員がサービスをしてくれたりして、のっけから目からうろこの旅でした。また、男性が働くんだわ、これが・・・。ホームビジット先での男性、通訳の女性のパートナーの男性、ちゃんと「ツボ」を心得ての、にくいばかりの心配りに大感激。やはり、それだけの大人としての自立ができなくてはモテない。ということも聞きました。訪問先は男女平等オンブッドなど政府機関や、国会、地方市議会、国立女性博物館シェルター(ここは本当に訪問させてもらえたのです)、福祉施設、一般のご家庭エトセトラ。自分たちでコーディネートしてたどりつきました。男女平等オンブッド(そして男女平等審議会も一緒に訪問しました)では併記パスポートの件で下記のコメントをいただきました。

併記パスポートを今回のことで注目を受けるようになったのはいいことです。気づくこと、そして考え方を変えていくこと、おかしいと感じてアクションを起こすことは大変大切なことです。皆さんにこれができたことを、心からお祝い申し上げます。

また、ノルウェーでは婚外子の相続差別撤廃の民法改正がなされたのは1915年で世界初!、夫婦別姓の合法化は1980年。それ以前に1964年旧姓使用法ができたのですが、実際にはその当時は法律があっても旧姓を使用する人は少なかったそうです。また旧姓使用法の時代は子どもには旧姓の名前を名付けることはできなかったということです。1980年になってはじめて、子どもにどちらの姓を取らせるか選べる法律ができました。1964年から80年まで、16年かかって子どもの名前も選べるようになっているのです。法律はできても一般的に受け入れられ、考え方が変わるまでには時間がかかる、ということがここに表れているということです。また、80年に子どもがどちらか選択できるようになりましたが、子どもの名前はあまり使われないミドルネームのところに母親の姓をもってきて、父親の姓をよく使うファーストネームにもってくるのが多いのではないかというのが現在の状況だそうです。

ノルウェー国会では昨年仙台で講演なさった左派社会党の党首「クリスティン・ハルヴォルセンさん」(女性で39歳!)に再びおあいすることができました。併記パスポートの事を話すと、とても喜んでくれました。そして、新しいことにチャレンジをすることについてエールを送ってくれました。

たくさんの収穫があったノルウェーの旅、同様に海外に行った他3グループとともに仙台で報告会をします。

杜の都女性会議〜海外女性問題調査交流報告会(案内)
2001年 2月 4日@ 13:30-16:30 エルパーク・仙台6Fギャラリーホール
第一部 全体会13:30-14:00 各グループから調査交流状況の概要を報告します。
第二部 分科会14:30-16:30 各国の女性問題について話し合います。
○アメリカ合衆国 起業(会社・NPO)をしての社会参加
○インド国 LET'Sエンパワー〜動き始めた女性
○ノルウェー王国「平等」の先の平等〜チャレンジしつづけるノルウェーの女性たち
○大韓民国   韓国の女性たちとの出会いから入場無料
託児有(1歳以上の未就学児)電話で問い合わせ先へ 
問い合わせ/仙台市市民局男女共同参画課 TEL022−214−6143 


■別姓を考える会主催相談会(別姓、楽ありゃ苦もあるさ)報告2000/12/03  p1:30-4:30

別姓、楽ありゃ苦もあるさ

編集部 

相談会や学習会となると、いつもエルパーク仙台です。しかもたいていは、和室です。エルパーク仙台5階の、けっこう奥まったところにある和室で、学習会をしてきたんです。考えてみると、およそ10年前になる別姓を考える会第一回の集まりも、和室でした。しかし、前回は和室が取れず、エスカレーターのそばの創作アトリエで学習会をしたんです。

創作アトリエは、和室よりもちょっと値段が高いのですが、ドアがガラス張りなので、いろんな人が立ち止まって、中を覗いていました。ほっほ〜! これは、いいぞ! 別姓への関心を、未知なる誰かに持ってもらうために、ひょいっと、誰かが入ってこれるように、奥まった和室よりも、エスカレーターそばの創作アトリエだ! 

そんなわけで、今回も創作アトリエで集まりを持ちました。私は、ねこと犬の写真付きちらしをA3版で印刷して、ガラスドアに貼り、ちょっとわくわくしました。

さて、今回は、事実婚と通称使用、それぞれの@楽:よかった点・A苦:苦労する点を、まずあげて、お互いに情報交換、相談をしていく形を取りました。参加者は15名。カップルでの参加は3組、男性は4名でした。
最初に、@楽:よかった点・A苦:苦労する点の話題提供を、お二人から聞きました。
樋口さん(通称使用)
@楽:よかった点
・本当は「籍」に入っているのね、と言われる。
・親に「遊びで別姓をしている」ととらえられている。
・めんどうくさいことがない。
A苦:苦労する点
・ダブルネームが大変!
K-nekoさん(事実婚)
@楽:よかった点
・楽も苦も、だいたい樋口さんの逆。
・名前も、親との距離も、何も以前と変わらない。
・楽しく生きていたら、楽しいまま。
A苦:苦労する点
・もしかしたら、これから?(事実婚生活を始めて1年)
・子どもがほしくなったら、うまくやっていけるか不安はある。
・シングルマザーで行くか、届け出するのか。
ここでは、通称使用と事実婚の比較をするものてはないので、参加者の皆さんに自己紹介をしていただくことにしました。そして、互いの情報交換タイムになっていきました。

・年始の挨拶、自分の母のほうに先に行ったら「順番が逆だ」と言われた。「こんにちは」ではなくて「ただいま」でしょ、とも言われた。けれども、冠婚葬祭に行かないので、「そういう人なんだ」と理解されるようになった。

・NHKのドラマ「私の青空」に、親は共感している。けれども、娘(事実婚)の場合は違うらしい。母は、私の連れ合いに「こんな娘でごめんなさい」と言っていた。

・彼の親とは、長い付き合いなのだが、そして仲良くやってきたのだが、「結婚」という言葉には、大きく反応し「長男だから」「家督だから」と、大変だった。現在事実婚だが、いずれ届けるものと思っているようだ。

・事実婚に興味がある。親、兄弟がどう感じているか、それをどう克服するか。

・別姓をしている人の生の声が聞きたくて来た。「家」制度の下、基本的人権すら守られない生活に、離婚を選んだ。けれども、二人で、自由に暮らしていきたい。普通に暮らしていきたい。恩師から、別姓という選択もあると聞き、どんなものかを知りたいと思って、神奈川から二人で来 た。

・事実婚をしている。ホームページを見て、話を聞きたくて、来た。

・結婚式で、打ち合わせを無視され「〜家」という表示。傷つけられた。

・別姓で生活することを告げたら「結婚式に親戚呼べない」と親に言われた。

・ホームページを見て、初めて参加した。2年前から法律婚、そして通称使用。でも、今日も夫には内緒で参加している。

・事実婚。親には、教会で誓ったんだから、届け出はいらないと言った。初めは「何か、婚姻届を出せない理由があるのでは」と、不審に思っていたようだが、仲良く暮らしているうちに理解してくれるようになった。

・事実婚。先日、両親に、お披露目。十分納得はしていないけれど... というところ。

・彼の親は、青森にいる。とっても田舎なのだが、事実婚についてとくに抵抗はなかった。

・長女として育った。「婿をもらう」ということを、親は考えていたようだ。連れ合いと出会い、「養子」という話もあった。すると、「うちの子は8代目です!」という反応。

今回も、いろ〜んな話に広がりました。いつものことなんですが、必ず別姓にすべし!ってことはないんですよ...ということにも触れました。そんな中、Sさんの、言葉が心に残ります。

結婚して、不幸になるのを、あきらめるのは、へんですよ

そうそう! 不幸になるために結婚するなんてことはないです。幸せになるため、結婚ってするんですよね。そのへんを、確かめたい思いです。

さて、次回は1/27です。テーマは、「年賀状はどんなふうに届きましたか。〜親・親戚、職場の理解〜」です。今回、来れなかったあなたも、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。『別姓通信』を読むだけで十分なあなたかもしれませんが、そんなあなたに、今ちょいと落ち込んでいる誰かは、大いに勇気付けられたりするんです。勇気付けてほしいんです。ぶらりと、来てみてください。ガラスドア越しに覗いてからで、結構ですから...。


自分を責めずに、私のペースで

源川 葵

新婚の頃、都会の家族寮に住んでいました。平穏で幸せな日々でしたが、ある日、買い物に出て街を歩いているときに、ふっと思ったのです。

「今、ここで私が倒れて意識不明になったら、誰も私のことを知らないんだ」

知り合いもいない街、仕事もしていない、夫は半年前に見合いするまで存在すら知らなかった人。玄関ドアの横のネームプレートには、夫の氏名しか書いてありません。「私」の存在は透明人間のように思えました。20年前の事です。

長男の小学校入学を期に同居した夫の実家には、夫の父の氏名の表札が門柱に埋め込まれていました。そこで生活をしていくうちに、名字だけならともかく、フルネームの義父の表札には、義母も私たちの存在もなくて寂しく、そして、どこか身体の奥底で拳を握り締めていくのを感じていました。「私たちの表札を出したい」と言う私に、「そんなことしたら、親とケンカしてるみたいだよ」と夫は言いました。

いま、夫の名字のプレートを出した部屋に、高校生と中学生の二人の息子と暮らしています。夫の姓にどこか根を下ろせないまま、実家の姓には愛着よりも重さを感じ、いっそ名字そのものを、そして、親のつけた名前を、取っ払ってみたら、どんな「私」が見えるのだろう?という不遜な憧れを心の隅っこに抱えています。

「別姓を考える会」のHPを発見したのは1ヶ月前。身近な人たちにはどうしても伝わらなかった思いを、もっともっと強く感じて、そして、実行してきた方たちがいるのだと知りました。とてもとても嬉しくなりました。『いろんな生き方あっていい』 そうですね! 夫だけを待って、一生懸命晩御飯を作っていた日々の自分を責めずに、私のペースで、握り締めた拳の意味を考えていきたいのです。独りじゃないんだなあと思うと、冬景色の向こうに、明るい春の陽射しが見えるような気持ちです。


私はまだ、「個人主義」について、考え中です。

土屋聡

私が少年の頃、自分の部屋を持つということは、「独立」への一歩でした。そして「独立」とは、親の保護下から抜け出すことでした。「あかちゃんぽい」と言われるのは、かなり自尊心が傷付けられること。「大人っぽい」に価値がありました。それは、一人前に扱われるということを、欲していたからにちがいありません。誰かに依存しない、助けられなくても何とか「一人でやれる」ということ。それが、少年の目指すものだったのだと思います。

考えてみると、少年は「一人で〜できる」ことを、善として育ちました。一人でパンツが脱げる。一人でトイレに行ける。一人で寝れる。一人で留守番できる...。「一人で〜できる」は、成長するということ。少年が一人でできることが増えれば増えるほど、親は喜んだはずです。逆に、できない場合、不安になったことでしょう。そういえば、学校用語に「基本的生活習慣」なんてことばがあります。ちょっと、嫌な言葉。なんか、偉そうです。

さて、自分の部屋のことです。少年が、平屋の木造住宅の屋根裏に、自分の部屋を持ったとき、なんと嬉しかったこと! 親の監視から逃れられることが、具体的な空間を伴って保障されるということは、大きな喜びでした。親が、自分の成長を認めているんだという感動もありました。少年時代にしても真っ直ぐ立つこともできないほど天井が低く狭い屋根裏部屋で、少年は、山の向こうに青い海が広がるのを見た思いでした。

そして、少年は自分の部屋に飽きたらず、夜行列車で旅をし、家を出ることを切望し、学生になりました。家を出ました。けれども、仕送りをもらうことが、恥ずかしかった! これじゃ、まだまだ独立していないじゃないか! 少年は、貧乏をかっこいいと思い、自動車を所有する学生を軽蔑しました。

少年は、いつか青年になりました。青年は、大学の寮問題が、疑問でした。個室化を進めようとする大学当局に、なぜ寮生は反対するんだろう。プライバシーが保てるじゃないか。一人一人の生活が、尊重されるじゃないか。そう思ったのです。今にして思うと、寮問題とは、なんと深い問題だったでしょう。

個室化は、寮の自治を、暮らしている寮生から大学当局が奪うものでした。ごちゃごちゃした大部屋が、絶対善とは言いませんが、少なくとも、個室化が学生自治を切り崩すものだったことは、今深く響きます。個人の尊重なんかじゃなく、個人の分断だったんです。自分の部屋を持つことは、自分たちの部屋を失うことだったんです。「独立」という言葉は、少し間違うと「孤立」になるんです。「一人で〜できる」ことが、善ならば、一人でできずに助けを求める声は、ときに消されます。できなければ、誰かと一緒にやればいい...そんなつながりは、失われます。助けを求めたとき、助けを求める者の不備が、無努力が、責められたなら、人はきっと「独立」には、向かわないでしょう。そして、助けの求め方も、失われてしまうかもしれません。

今、パーソナルというカタカナで持って、あたかも「独立」した、「一人で〜できる」ことが、増えています。きっと、それらは、進歩です。けれども、私は......普段無口な人が携帯電話で大きな声で話し、電話を切ってまた静かになるのを見ながら.....乗客が全然いないバスの周りをたくさんの一人乗りの自動車が取り囲んでいる渋滞を見ながら......家に帰っておばあちゃんに聞くことよりコンピュータ室でインターネット検索をすすめる教員を見ながら......深夜の自動販売機がご丁寧に感謝の挨拶をするのを聞きながら......チェーン店の本屋で店員一人が「イラッシャイマセ・コンバンハ」と言うと、あちらでもこちらでも「イラッシャイマセ・コンバンハ」と言い始めるのを聞きながら......やたら森が恋しくなるんです。悲しくなるんです。私たちは本当に「独立」しているのでしょうか。本当に「一人で〜できる」ことが、増えているのでしょうか。または、誰かと共にできることを、失っているのでしょうか。

私は、しばらく「個人主義」について考えます。選択的夫婦別姓を「過度の個人主義」と言う人たちが、何を恐れているか。そして何を望んでいるか。また、私は、私の隣人のあなたは、何を夢見ているのか。お金に人間を支配させている人が、ドウトクなんかで、まだまだ縛ろうという今日、私はかなり真剣です。何でもすぐに飲み込まないように、心しています。そして、伝えようとしていることが伝わっているか、人はどんな言葉でどんな温度でどんな重さでどんな思いを滲ませているのか、確かめるようと思っています。私は、35歳のおじさんは、ギター持って、街に出ることにしました。おじさんだから、街に出ることにしました。

あなたは、独立していますか。あなたは、個人として尊重されていますか。あなたは、助けを求める方法を、失っていませんか。


民法改正は、どうなっているのか

民法改正ネットワークより

「いつになったら選択的夫婦別姓が法制化されるんですか?」と聞かれ、歯切れの悪い返事を繰り返すこと...10年。国会はどうなっているんでしょう? 別姓を考える会も参加団体になっている《すすめよう!民法改正ネットワーク》の声明・国会等の動向に関わるネットワークの打ち合わせ報告の一部を転載します。(編集部)

選択的夫婦別姓の制度化と婚外子の相続分差別撤廃を盛り込んだ
民法改正案の議員立法法案を歓迎します(民法改正ネットワーク)

10月31日、参議院で超党派により提出された民法改正案を歓迎します。この法案は、1996年2月法制審議会から法改正の骨子が答申されながら、4年経過した今も閣法として国会に上程されていない現状と、多くの人が「選択的夫婦別姓の制度化」と「婚外子の相続分差別撤廃」を待ち望んでいることに応えたものといえます。最近でも、「別姓での届け出が出来ないまま4年も待っている」。「事実婚で子どもが出来たが迷っている」、「通称使用が社内で大変なのでペーパー離婚せざるを得ない」、「婚外子の差別を早くなくしてほしい」など民法改正を待ち望む差し迫った声を数多く聞きます。こうした声を聞き届けることこそ、政治への信頼を取り戻すことにつながるのではないでしょうか。21世紀を目前に、現実に即した法整備が行われることと、選択肢が増えることは、今を生きる私たちに活力を与え、社会全体の発展に結びつくことでしょう。今回提出された民法改正法案が、一日でも早く国会で審議入りし、早期に成立することを心から望みます。

2000年11月2日

すすめよう!民法改正ネットワーク参加団体(36団体・団体名略)

※2000年10月31日民法改正の議員立法が参議院で提出されました。民法改正ネットワークでは、歓迎の声明を出しました。

少しずつ、確かに、進んでいるんです

○11/14打ち合わせ報告
・賛同団体が増えました。「氏名を大切にする市民の会」が入会しました。
・女性政策提案協議会発足自公保の与党女性議員による女性政策提案協議会が発足し、いくつかあるプロジェクトの中に夫婦別姓プロジェクトチームができたそうです。座長は野田聖子さん。賛成派です。期待しましょう。○12/06打ち合わせ報告
・与党女性政策提言協議会について:10月13日、与党女性政策提言協議会に、選択的夫婦別姓プロジェクトチームが発足した。野田聖子衆議院議員(自民党)が座長、大森礼子参議院議員(公明党)が副座長。メンバーは小渕優子衆議院議員(自民党)、松島みどり衆議院議員(自民党)、佐々木知子参議院議員(自民党)、末広まきこ参議院議員(自民党)、畑恵参議院議員(自民党)、池坊保子衆議院議員(公明党)、丸谷佳織衆議院議員(公明党)、毎週一回のペースで会合を開き、12月に論点整理をまとめるということだ。

・女性議員懇談会(衆・参)開かれる。12月6日、開催。議員本人の参加が36人、秘書の代理出席が14人で、合計50人が出席。夫婦別姓がけっこう話題になった。


『mネット通信』を民法改正情報ネットワークが
〜民法改正問題に特化したメディア『mネット通信』〜

民法改正情報ネットワークより

民法改正を望む人々は増え続け、国会では超党派議員などによる法案が何度も提案されていますが、いまだ法改正されていません。しかし、与党、野党それぞれに改正に向けた新たな動きが出てきています。

民法改正情報ネットワークは、民法改正の実現に向け、幅広い層の人々と情報を共有し、国会での論議に大きく弾みをつけたいと考え、『mネット通信』(2001年1月11日創刊・隔週木曜日)を発行いたします。市民団体や国会の情報をスピーディに、そして詳細に発信し、購読者からのQ&Aなどにもおこたえします。

現在の日本社会は少子高齢化がすすむと同時に、経済成長は低調な状況が続いています。その一方で、情報通信産業が新しい市場をリードするなど、経済環境は新たな時代へむかっています。人々の暮らしにおいても、社会構造の変化にともない、家族のあり方に対する意識は変化しています。夫婦が同一の姓を名乗ることが婚姻の条件となっている現在の制度や、婚外子が相続する権利をそうでない子の半分しか認めないというような家族法について、改正を求める声は年々高まっています。

「選択的夫婦別姓制を望む人の割合は20代、30代の男女では70%以上となっている(共同通信:1996年調査)」という報告があるほど、選択的夫婦別姓制の導入などを含む民法改正を求める声は高まっているにもかかわらず、いまだそれは実現していません。この問題が政策課題となってから既に5年近くが経過してしまいました。民法改正に関する活動を行っている市民団体には、民法改正が実現していないために結婚や出産をためらっているという声も届いています。近年問題視されている、婚姻年齢の上昇・婚姻率や出生率の低下は、民法改正が実現していないことも影響しているといっても過言ではありません。

これからの社会には、家庭や地域・職場などのあらゆる場面で、女性と男性が性別に縛られず活躍する機会を得られることが求められているという現状に応えて、昨年、男女共同参画社会基本法は成立しました。結婚改姓前の姓の通称使用を認める企業は年々拡大する傾向にあります(連合1998年調査)が、会社側には業務の煩雑さを生み、働く者にとっても戸籍名の必要性はなお現存しているため、結局は企業と働く者の双方にとって不利益が生じています。すでに、経済界からも家族や社会政策における規制緩和−選択的夫婦別姓制を実現すべき−という声(経済同友会「少子・高齢化社会への提言」1998年)が上がっています。これらの経過を見れば、民法改正は緊急に取り組むべき重要な政策課題なのです。

「mネット(民法改正情報ネットワーク)」は、日本社会がより活性化し、誰もが元気になれる社会においては不可欠といえる、民法改正の実現が加速することを望んでいます。そこで、「mネット通信」を発行し、選択的夫婦別姓制とはどういうことなのか? なぜ婚外子の相続分差別を撤廃する必要があるのか? 民法改正を求めて行動している市民団体からの情報、民法改正を望むひとりひとりの声なども掲載します。身近な社会問題である婚姻制度や民法改正などについて、広く議論するためにも「mネット通信」をぜひご購読ください。

mネット(民法改正情報ネットワーク)

私たちもmネットの趣旨に賛同し、民法改正に関する情報満載の「mネット通信」を応援しています。
呼びかけ人:あいうえお順 赤松良子さん(元文部大臣)・石坂啓さん(漫画家)・河口節子さん(日本婦人有権者同盟)・小林カツ代さん(料理研究家)・祖父江孝男さん(文化人類学者)・高野孟さん(インサイダー編集長)・田嶋陽子さん(法政大学教授)・二宮周平さん(立命館大学教授)・松本侑子さん(作家)

購読希望者は、ファックス、または電子メールのどちらかを選択する旨を記載の下記の郵便振替口座にお手続きください。
購読料:3000円(一年分) 郵便振替口座:00120-2-574543 口座名称:mネット
パイロット版は希望者に無料で送付いたします。
連絡先 mネット(民法改正情報ネットワーク)FAX03-3519-8630
http://www.ne.jp/asahi/m/net/ Eメール:mnet@news.email.ne.jp

お申込みは、お名前・fax番号のほか下の事項の差し支えない範囲(※)をご記入の上、事務局(mネット民法改正情報ネットワークFAX03-3519-8630)宛てにfax願います。入金確認後、「mネット通信」をお届けいたします。
※お名前: ご職業: ご所属: ご連絡先 住所: 電話番号: FAX番号: e-mail :
私の一言:民法改正についてのメッセージや知りたい情報等をご記入いただければ幸いです


編集部からのお願い

編集部

今回の『別姓通信』59号は、会員の皆さんに、年賀状が着くよりは早くに、お届けできると思います。皆さんは、どんなところで、どんなふうに『別姓通信』を開いているのでしょうか。エルパーク仙台の女性サークル室で、せっせと、それでいていろいろしゃべりながら、印刷して、折って、封筒に入れて、糊付けして...。大きな紙袋いっぱいになった茶封筒が、エルパーク仙台1階のポストから、北海道から沖縄まで、いろいろなところに旅立つと思うと、毎度のことながら、ちょいと感動です。郵便屋さんって、すごいなぁ! 人の力だなぁ。

ところで、あなたは、『別姓通信』に文章を載せたことが、ありますか。どうです? 載せてみませんか。

この頃、電子メールやファックスによる、別姓に関する相談などが、ますます増えています。急を要するものも、ゆっくりとお話し合いするものも、様々ですが、編集部として見たとき「この一言をたくさんの人に届けたい」と感じることって、少なくないのです。しかしながら、プライバシーに関わることがほとんどです。公表をお願いするのも、結構はばかられるのです。ましてや、顔を合わせたことのない方であればなおさらのこと。

相談などの内容は、法律的知識を求めるものより、生活経験を求めるものが、ずっと多いです。法律的知識には、専門家の登場が求められますが、生活経験に専門家も何もありません。いろいろな方のいろいろな経験が、全部誰かを助けるものになりうるのです。

そんなわけで、みなさんの経験を、エピソードを、ぜひお寄せください。『別姓通信』は隔月刊ですが、『別姓通信』のホームページなどに、随時掲載したいと考えています。次回の集まり(1/27 )に関わる内容は、とくに大歓迎です。次回の集まりのテーマは「年賀状はどんなふうに届きましたか。〜親・親戚、職場の理解〜」です。

・年賀状を書くときに、迷うことはありませんでしたか。

・年賀状は、どんなふうに届きましたか。

・年末年始、何か名前に関わるエピソードはありませんでしたか。

お待ちしております。

最後になりましたが、別姓を考える会の会計は1月-12月の「年」会計になっています。会費の振り込みを、どうぞよろしくお願いします(通信欄にぜひ何か一言をお願いします)。

...まだ会員になっていない方からのメールも、お待ちしております。
...編集部へのメールは、こちらから...

別姓通信はじめのページへ