| 約物に強くなる(3) ――「文系な」あなたに贈るパソコン使いこなし講座 |
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| 「約物に強くなる」も3回目になりました。今回は「つなぎの意味で使う記号類」と「しるし物」についてお話ししましょう。 |
| ■つなぎの意味で使う記号類 | |
| つなぎの意味で使う記号類には、次のようなものがあります。 |
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| 呼び方 | シフトJISのコード番号 | |
|---|---|---|
| ― | ダーシ、全角ダッシュ | 815C |
| ‐ | ハイフン | 815D |
| 〜 | 波ダッシュ、ニョロ | 8160 |
| … | 3点リーダー | 8163 |
| ‥ | 2点リーダー | 8164 |
| ■「ダーシ」って何? | |
| 「ダーシ」とはダッシュのこと。印刷・出版業界では「ダーシ」と呼んでいます。 印刷物ではダーシを2つ続けた「2倍ダーシ」=「――」がよく使われますが、「JIS X 0208」では規定されていません。したがって2倍ダーシにする部分は、「―」を2文字分入力することになります。 プリントアウトする際、書体(フォント)によっては「――」の間が離れてしまうこともあります。フォントのデザインによるものなので、こればかりはあきらめましょう(MS明朝やMSゴシックは離れないようです)。 なお、テキストファイルで罫線は使いません。2倍ダーシのつもりで罫線を引く人がいますが、これはやめましょう。 |
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| ■マイナス記号とハイフン | |
| 半角英数字には、マイナス記号とハイフンの区別がありません。ですから「CD-ROM」でいいわけですね。では、これを縦組みにするときはどうでしょう? CD−ROM 多くの人がこう書いていると思います。しかし「−」はマイナス記号ですから、ハイフンを使って、 CD‐ROM と書くのが正解です。 |
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| ■〜の使い方 | |
| 「約物に強くなる(1)」で紹介した『最新用字用語ブック』では、「数値の幅、組み合わせなどを示す場合は『―』を使う。『〜』は横書きの洋数字以外は原則として使わない」としています(p. 524。なお『最新用字用語ブック』は第3版が刊行されました。第3版ではp. 522)。縦組みと横組みで使い分けているんですね。 もっとも、このやり方を採用するかどうかはあなた次第。私自身は、横組みでもダーシを使っています。 |
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| ■3点リーダーは何文字分? | |
| はっきりと言い切らないときや、引用文中の中略部分を示す「…」。これ、何文字分にすればいいんでしょう? 1文字分と2文字分の両方が使われていて、特に決まりはないようです。ただ、新聞記事は字数の制約があるので1文字分ですね。 いずれにせよ好みの問題なので、お好きなようにどうぞ。 |
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| ■2点リーダーはどんなときに使う? | |
| 実は私にもよくわかりません(^^;。現在の印刷物では、ほとんど使われていないと思います。使い方は「…」と同じだとは思いますが‥‥(←2点リーダーにしてみました)。2点より3点の方が、収まりがいいかもしれませんね。 |
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| ■しるし物 | |
| 「しるし物」という言い方は、「約物に強くなる(1)」で紹介した『標準 編集必携』で覚えた言葉です(笑)。しるし物としては、次のようなものがあります。 |
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| 呼び方 | シフトJISのコード番号 | |
|---|---|---|
| # | 井げた、番号記号 | 8194 |
| & | アンパサンド | 8195 |
| * | アステリスク、スター | 8196 |
| § | セクション、章標、節記号 | 8198 |
| ☆ | 白星 | 8199 |
| ★ | 黒星 | 819A |
| ○ | 白丸 | 819B |
| ● | 黒丸 | 819C |
| ◎ | 二重丸 | 819D |
| ◇ | 白ひし形 | 819E |
| ◆ | 黒ひし形 | 819F |
| □ | 白四角 | 81A0 |
| ■ | 黒四角 | 81A1 |
| △ | 白三角 | 81A2 |
| ▲ | 黒三角 | 81A3 |
| ▽ | 白三角 | 81A4 |
| ▼ | 黒三角 | 81A5 |
| ※ | 米印 | 81A6 |
| 〒 | 郵便記号 | 81A7 |
| → | 右向き矢印 | 81A8 |
| ← | 左向き矢印 | 81A9 |
| ↑ | 上向き矢印 | 81AA |
| ↓ | 下向き矢印 | 81AB |
| 〓 | ゲタ | 81AC |
| ♯ | シャープ | 81F2 |
| ♭ | フラット | 81F3 |
| ♪ | 音符 | 81F4 |
| † | ダガー、短剣符 | 81F5 |
| ‡ | ダブルダガー、二重短剣符 | 81F6 |
| ■×(ばってん)はないの? | |
| 「JIS X 0208」では、いわゆる「ばってん」マークは規定されていません。数式の乗算記号「×」で代用しましょう。 |
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| ■〓って何? | |
| 印刷の世界では、かつて鉛の活字を使っていました。手書きの原稿を見ながら活字を拾い(文選=ぶんせん)、拾った活字を指定に合わせて組む(植字=しょくじ、ちょくじ)わけです。このとき、(1)原稿が判読できない部分、(2)活字にない文字が書いてある部分――については、「〓」という活字を入れていたんです。もちろん校正刷り段階での話。ちなみに「〓」を入れることを、「ゲタを履かす」なんて言っていました。 原稿を作成する際、もし「JIS X 0208」で規定されていない文字を使いたければ、その部分に「〓」を入れてもいいでしょう。ただし、本来そこに入るべき文字については、原稿をやりとりする双方で確認しておかなければなりません。 |
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| ■†は物故者や没年に使う | |
| 「†」は参照符としても使われますが、物故者や没年を示す際にも使われます。赤坂トオル「意外に知らない記号・約モノ文字」(『Windows DTP PRESS』vol. 5 技術評論社 1999年)では、「飾り罫などに記号文字を使うことがあるが、ダガー『†』は使ってはいけない。(中略)強調の意味で、人の名前が書かれている文字枠にダガーを並べるようなデザインは……」(p. 35)と指摘しています。実際、こういった例があるんでしょうね。 ■や●などはどう使っても構いません。でも、†のように使い方が決まっているしるし物もあるので、注意しましょう。 |
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| ■間違えやすい約物 | |
《図1》![]() 《図2》 ![]() |
以前、書籍の製作をしたとき、「漢数字のゼロ」と「白丸」がごっちゃになった原稿を扱ったことがあります。テキストファイルをディスプレイで見ていた段階ではまったく気づかず、実際に第1回目の校正刷り(初校=しょこう)が組み上がってから、校正者に指摘されたのでした。 《図1》を見てください。左から「漢数字のゼロ」「白丸」「大きな丸」です(フォントはMS明朝)。この画像は縮小してありますが、仮に縮小していなくても、ディスプレイ上ではほとんど見分けがつきません(「大きな丸」とは、数字と合成して丸付き数字を作るための記号。一般に使われることはありませんが、参考のために挙げておきます)。 こんなときテキストエディタを使えば、カーソル位置の文字コードを一発で表示してくれます。《図2》は、私が使っている「WZ Editor 2.00E」で、白丸の文字コードを表示したところ。便利でしょ? それなのにどうして?と思われるかもしれませんが、「漢数字のゼロ」と「白丸」がごっちゃになっているなどとは、夢にも思わなかったのです。みなさんも、もって他山の石としてくださいね(笑)。 そんなわけで、間違えやすい約物を挙げておきましょう。 ・「ー」と「−」 ・「−」と「‐」 ・「#」と「♯」([Shift]+[3]で入力できるのは井げたです) ・「○」と「〇」 |
| 呼び方 | シフトJISのコード番号 | |
|---|---|---|
| ー | 音引き、長音記号 | 815B |
| − | マイナス記号 | 817C |
| ‐ | ハイフン | 815D |
| # | 井げた、番号記号 | 8194 |
| ♯ | シャープ | 81F2 |
| ○ | 白丸 | 819B |
| 〇 | 漢数字のゼロ | 815A |
| ◯ | 大きな丸 | 81FC |
| 3回にわたってお話ししてきた「約物に強くなる」も、ひとまずこれで終了です。それぞれの回で参考文献を挙げておきましたので、ぜひ、公共図書館などでご覧になってください。きっと、新たな(?)発見があるでしょう。 |
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| 【参考文献】 ・玄光社編集企画室編『クリエイターのための印刷ガイドブック1 基礎編』玄光社 1986年 ・日本エディタースクール編『標準 編集必携』日本エディタースクール出版部 1987年 ・デザイン編集室編『編集ハンドブック 第6版』ダヴィッド社 1990年 ・時事通信社編『最新用字用語ブック 第2版』時事通信社 1997年 ・時事通信社編『最新用字用語ブック 第3版』時事通信社 2000年 ・赤坂トオル「意外に知らない記号・約モノ文字」(『Windows DTP PRESS』vol. 5 技術評論社 1999年) [2000年 3月 1日] [2000年 5月 8日修正] |
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