■ブラウザー乗り換え案内:ファイアーフォックス(Firefox)

ウィンドウズユーザーの多くは、ウェブページを見るとき、インターネットエクスプローラー(Internet Explorer)というソフトを使っていることでしょう。ひょっとしたら、「インターネットエクスプローラー」というなまえすら知らずに、ばくぜんと使っているかもしれませんね。

ウェブページを見るためのソフトが「ウェブブラウザー」で、インターネットエクスプローラーは、ウェブブラウザーの1つです。でもって、よのなかには、インターネットエクスプローラー以外のウェブブラウザーも、いろいろとあります。

まあ、インターネットエクスプローラーに不満がなければそれでいいんですが、ここでは、だれでも無料で使えるモジラ・ファイアーフォックス(Mozilla Firefox)をおすすめしておきましょう。

このページだけで、ファイアーフォックスのインストールから各種の設定まで、ざっくりと説明します。ちょっと長めですが、どうぞお読みください。

なお、ファイアーフォックスの最新バージョンは「28」系です。

1. ダウンロードしてインストールしよう

モジラジャパンのファイアーフォックスのページから、ファイルをダウンロードしてください。

ダウンロードしたファイルをダブルクリックすると、インストールがはじまります。ウィンドウズビスタ、ウィンドウズ7を使っている人は「ユーザーアカウント制御」というダイアログボックスが表示されるので、「はい」を選びます。インストールについて特にむずかしいことはないので、「次へ」ボタンを押していけばいいでしょう。

インターネットエクスプローラーを使っている場合、ファイアーフォックスを最初に立ち上げるときに、「お気に入り」や保存されたパスワードなどを取り込んでくれます。もし、なんらかの理由でうまく取り込めなかったときは、ファイアーフォックスのメニューの[ファイル]→[設定とデータのインポート]を選んで、取り込むようにしてください。

念のため、以下のフォルダーの場所をおぼえておきましょう。「\」マークが出てきてわけがわからない、という人もいると思いますから、フォルダーをダブルクリックして開いていく順番を、Cドライブから順に書いておきます。

【ファイアーフォックスをインストールした場所】
ウィンドウズXP、ウィンドウズビスタ、ウィンドウズ7ともに、
  • C:\Program Files\Mozilla Firefox
    • Cドライブ→「Program Files」→「Mozilla Firefox」
【各種設定ファイルのある場所】
ウィンドウズXPの場合は、
  • C:\Documents and Settings\(ユーザー名)\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\(意味のないアルファベットの文字列)
    • Cドライブ→「Documents and Settings」→「(ユーザー名)」→「Application Data」→「Mozilla」→「Firefox」→「Profiles」→「(意味のないアルファベットの文字列)」
ウィンドウズビスタ、ウィンドウズ7の場合は、
  • C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles\(意味のないアルファベットの文字列)
    • Cドライブ→「ユーザー」→「(ユーザー名)」→「AppData」→「Roaming」→「Mozilla」→「Firefox」→「Profiles」→「(意味のないアルファベットの文字列)」

各種設定ファイルのある場所のことを、「プロファイルフォルダー」とか「プロファイルディレクトリ」といっています。ここには、ファイアーフォックスで入力したパスワードや、検索したキーワードの履歴などといった大切な情報が記録されています。「意味のないアルファベットの文字列」という名前がついているのは、こうした大切な情報のありかを、できるだけわかりづらくするため。要するに、セキュリティーをすこしでも高めるためにこうした名前をつけている、というわけです。

トラブルシューティング情報の画像 プロファイルフォルダーをかんたんに開きたいときは、メニューの[ヘルプ]→[トラブルシューティング情報]を選んでください。「プロファイルフォルダ」の「フォルダを開く」ボタンを押すと、プロファイルフォルダーを開くことができます。

2. ファイアーフォックスの特徴は?

ファイアーフォックスを立ち上げると、こんな画面が表示されます。

ファイアーフォックスを立ち上げたところの画像

インターネットエクスプローラーとは、ちょっとちがってますよね。

みためだけでなく、ファイアーフォックスの用語は、インターネットエクスプローラーとはちがっています。メニューの[Firefoxヘルプ]を選ぶと、ファイアーフォックスのヘルプサイトが開きます。このヘルプサイトを、てきとうなキーワード(「Internet Explorer」と、なにか知りたいことのキーワードを組み合わせる)で検索してみるといいでしょう。

それでは、ファイアーフォックスの特徴を、いくつか紹介しましょう。

◆タブ

ブラウザーのウィンドウを何枚も開いていろいろなページを見る、というのはとてもめんどうですよね。ファイアーフォックスでは、1つのウィンドウのなかにたくさんのページを開くことができます。これが「タブ」機能です。

ファイアーフォックスのスタートページで、なにか適当なキーワードで検索してみてください。グーグルの検索結果が表示されましたよね。検索結果のリンクのどれかを、マウスの左ボタンではなく、マウスのホイール部分でクリックしてみてください。ちなみに、ホイール部分でのクリックを「中クリック」とか「ミドルクリック」とか「ホイールクリック」といっています。

ファイアーフォックスのタブの画像

どうでしょう? こんなふうに、タブが表示されましたよね。

最初の設定では、あたらしく開いたタブがすぐにアクティブになりません。これではちょっとわかりづらいので、次のように設定しておきましょう。

メニューの[ツール]→[オプション]を選んで、「タブ」アイコンをクリック。以下のようにチェックをつけてみてください。なお、メニューが表示されていないときは、[Alt]キーを押しましょう。これでメニューが(一時的に)表示されます。

タブの設定の画像

「タブが選択されるまでページを読み込まない」のチェックは、お好みでどうぞ。そのほかの項目には、チェックをつけなくてかまいません。

新しいタブで開きたいときは、とにかく「中クリック」してみましょう。ただ、「中クリック」しても反応しないリンクもあります(ジャバスクリプト=JavaScript=で新しいウィンドウを開かせるような場合)。そんなときは、通常のクリック(左クリック)を使ってください。

開いたタブを閉じるには、

という3つのやり方があります。どれでもお好みでどうぞ。

◆トラッキング拒否通知

ウェブサイトはさまざまな方法で訪問者の行動を分析しています。たとえば、どんなキーワードでそのサイトに到着したのか、そのサイトのどのページにどれくらいの時間滞在したのか、どのリンクをクリックしたのか、どのページからほかのサイトへ出ていったのか……などなど。

こうした行動分析にもとづいて、たとえば「○×さん、あなたにおすすめの商品があります」などといったレコメンデーションサービスが行われています。訪問者の行動は、いまやそれぞれのウェブサイトに筒抜けになっている、といっても過言ではないでしょう。

ファイアーフォックスではウェブサイトに対して、こうした行動追跡(トラッキング)を拒否する、と通知することができます。

メニューの[ツール]→[オプション]を選んで、「プライバシー」アイコンをクリック。「トラッキングの拒否をサイトに通知する」にしておきましょう。

トラッキング拒否の設定の画像

ただし、トラッキング拒否通知は万能ではありません。ウェブサイト側がトラッキング拒否通知を無視すれば、それまでだから。とはいえ、個人のプライバシーをまもるためには、トラッキング拒否通知をしておいたほうがいいでしょう。

◆検索バー

「ロケーションバー」の右側にある小さな窓が、「検索バー」です。ここにキーワードを入れて虫メガネボタンをクリックするか[Enter]キーを押すと、いちいち検索エンジンのページを開かなくても検索結果が表示されます。検索結果は、現在開いているタブのなかに表示されます(ちなみに、キーワードをなにも入れないで検索すると、えらんだ検索エンジンのトップページが表示されます)。

検索バーを見るとわかるように、最初の設定では、検索エンジンは「グーグル」になっています。検索エンジンのアイコンの上でクリックすると、メニューが出てきて、検索エンジンを変えることができます。

一度選んだ検索エンジンは、ファイアーフォックスを終了しても記憶していてくれます。したがって、つねにグーグルで検索したい場合は、グーグルのアイコンを選んでおけばいいでしょう。

[検索バーの管理]の画像 検索エンジンのアイコンをクリックしたメニューの[検索バーの管理]を選ぶと、メニューに表示される検索エンジンの順番を並べ替えることができます。

また、「検索語句の候補を表示する」にチェックをつけておくと、検索キーワードの候補表示が使えるようになります(最初の設定で、チェックがついています)。

検索キーワードの候補表示の画像 検索バーになにかキーワードを入れてみてください。入力が終わるとすぐに、候補となるキーワードがドロップダウンリストで表示されますよね。これが、検索キーワードの候補表示機能。この機能はいまのところ、検索エンジンに「グーグル」「ウィキペディア」を選んでいる場合に、有効となります。

さて、検索バーにキーワードを入れるとき、いちいちマウスポインターを検索バーに持っていってクリックする……というのはめんどうですよね。そんなときは、「キーボードショートカット」を使いましょう。検索バー関連のキーボードショートカットを紹介しておきます。

キーボードショートカットについては、メニューの[ヘルプ]→[Firefoxヘルプ]を選んで、「キーボードショートカット」の項目を参照してください。

それから、検索バーの幅は、マウスで自由に変えることができます。ロケーションバーとのさかいめにマウスポインターを持っていくと、マウスポインターの形が変わります。この状態で、マウスの左ボタンを押したままマウスを左右に動かすと、検索バーの幅が変わります。

    *
ファイアーフォックスの特徴としてはもう1つ、最初の設定のままで「ポップアップウィンドウをブロックする」というものがあります。ウェブページを見ていて、突然、広告のウィンドウが表示された、という経験のある人もいますよね。ファイアーフォックスを使えば、もう、ポップアップウィンドウに悩まされることはありません。

3. 設定を変えて、もうすこし便利にしよう

ファイアーフォックスは、自分好みの設定にすることができます。便利な設定のいくつかを紹介しましょう。

◆メニューをつねに表示しておく

ファイアーフォックスのおもなメニューは、左上の「Firefox」ボタンを押すと表示されます。これで十分、というのが開発者の考え方なんでしょうが、私はまちがいだと考えています。なぜなら、左上の「Firefox」ボタンには「メニュー」を連想させる要素がまったくないから。ボタンだと判断して押そうとするのは、ソフトウェアになれている人だけでしょう。

そんなわけで、メニューをつねに表示する方法を紹介しておきます。

まず、[Alt]キーを押して、メニューを表示してください。メニューの[表示]→[ツールバー]→[メニューバー]をクリックして、チェックをつけます。これで、メニューがつねに表示されるようになりました。メニューを表示しなくてもだいじょうぶなほどファイアーフォックスになれたのであれば、このチェックをはずせばいいでしょう。

◆ファイアーフォックスを立ち上げたときのページを変える

ファイアーフォックスを立ち上げたときに開くページは、自分で自由に変えられます。このあたりは、インターネットエクスプローラーと同じですね。

ホームページの設定の画面

メニューの[ツール]→[オプション]を選んで、「一般」アイコンをクリック。「Firefoxを起動するとき」を、「ホームページを表示する」「空白ページを表示する」「前回終了時のウィンドウとタブを表示する」から選んでおきましょう。

ちなみに、複数のページを最初に開くこともできます。開きたいページをタブで開いておいて、「現在のタブグループを使用」ボタンを押してください。これで、ファイアーフォックスを立ち上げたとき、複数のページをいっきに開くことができます。

◆表示に使うフォントを変えてみる

最初の設定では「MSPゴシック」になっているので、これを“まともな”フォントに変えておきましょう。

フォントの設定の画面

メニューの[ツール]→[オプション]を選んで、「コンテンツ」アイコンをクリック。「既定のフォント」を、たとえば「ウェブページを見やすくするフォント」で紹介した「NFモトヤシーダ1」あたりに変えておきます。

◆ツールバーアイコンを小さくする

「小さいアイコン」にチェックをつける画像

メニューの[表示]→[ツールバー]→[カスタマイズ]を選ぶと、こんな設定画面が表示されます。ここで「小さいアイコン」にチェックをつけて、「完了」ボタンを押しましょう。ツールバーのアイコンが小さくなります。お好みでどうぞ。

4. 便利な「アドオン」を使ってみよう

ファイアーフォックスには、さまざまな機能を追加する「アドオン」(拡張機能)が用意されています。どんなアドオンがあるのかは、メニューの[ツール]→[アドオン]を選んでみてください。新しいタブが開いて、「アドオンマネージャ」が表示されます。

左上の「アドオン入手」をクリックしましょう。右下のほうにある「すべてのアドオンを見る」をクリックすると、新しいタブで、ファイアーフォックス用アドオンのページが開きます。

アドオンマネージャの画像

便利なアドオンがたくさんあるので、いろいろとみてみるといいでしょう。ここでは、

を紹介します。

なお、インストールしたアドオンは、メニューの[ツール]→[アドオン]で確認できます。並びはアルファベット順です。

◆IE View Lite(アイイー・ビュー・ライト)

このページはファイアーフォックス以外のブラウザーで開きたい、とくに“ファイアーフォックスおことわり”のサイトをインターネットエクスプローラーで開きたい――。そんなときに便利に使えるアドオンが「IE View Lite」です。

「IE View Lite」へ行って、「Firefoxに追加」ボタンを押しましょう。もし「このサイト(addons.mozilla.org)からはFirefoxにソフトウェアがインストールできない設定になっています」というメッセージが出たら、「許可」ボタンを押してください。

アイイー・ビュー・ライトをインストールする

そうすると、こんな画面が表示されます。「今すぐインストール」ボタンを押すと、アイイー・ビュー・ライトがインストールできます。

アイイー・ビュー・ライトのインストール成功

インストールが終了すると、こんなメッセージが表示されます。「今すぐ再起動」ボタンを押しましょう。

ファイアーフォックスをたちあげなおしたら、てきとうなページを開いて、リンクの部分で右クリックしてください。

アイイー・ビュー・ライトの右クリックの画面

いちばんしたに「Open Link Target in IE」という項目がありますよね。これを選ぶと、そのリンクをインターネットエクスプローラーで開くことができます。

アイイー・ビュー・ライトでは、インターネットエクスプローラーで開くサイトをあらかじめ登録しておくこともできます。メニューの[ツール]→[アドオン]→「拡張機能」を選んで、アイイー・ビュー・ライトの「設定」ボタンを押してください。

アイイー・ビュー・ライトの設定画面

いちばんしたの「Add site」に、インターネットエクスプローラーで開きたいサイトのURL(たとえば「http://www.google.co.jp」)を入れて、「Add」ボタンを押しましょう。

これだけで、指定したURLが自動的にインターネットエクスプローラーで開かれるようになります。かんたんですよね。

5. 「テーマ」や「ペルソナ」で気分を変えよう

みため(外観)を変えたところで、ブラウザーの機能は変わりません。でも、ブラウザーは毎日使うソフトだけに、みためを変えればすこしは気分もちがってくるでしょう。

ファイアーフォックスには、みためを変える2つの方法があります。1つは「ペルソナ」(Personas)。ペルソナでは、メニューバーからタブバーまでと、いちばん下に表示されるアドオンバーのみためを変えることができます。もう1つは「テーマ」。テーマでは、ファイアーフォックス全体(オプション画面などもふくむ)のみためを変えることができます。

ペルソナが使えるのは、テーマがデフォルトのときだけ。したがって、全体のみためを変えたいならテーマ、部分的なみためを変えたいならデフォルトのテーマでペルソナ――といった使いわけが必要になります。

ペルソナもテーマも、アドオンとしてたくさん用意されています。

ペルソナやテーマを変えるときは、メニューの[ツール]→[アドオン]を選んで、左上の「アドオン入手」をクリック。さらに右下のほうにある「注目のPersonas」の「すべて見る」(ペルソナ)や、「すべてのテーマを見る」(テーマ)をクリックしてください。

ペルソナのページの画像

ペルソナもテーマもいくつかのジャンルにわけられているので、いろいろと探してみるといいでしょう。

ペルソナのページでは、ペルソナの画像の上にマウスポインターを乗せると、そのペルソナが一時的に適用されます。気に入ったペルソナがあったら、「Firefoxに追加」ボタンを押しましょう。ペルソナは、ファイアーフォックスを再起動しなくても適用されます。

テーマのインストールのしかたは、アドオンと同じです。ファイアーフォックスを再起動すると、インストールしたテーマが適用されます。

6. ファイアーフォックス本体や拡張をアップデートするとき

メニューの[ツール]→[オプション]を選んで、「詳細」アイコンをクリック。「更新」タブを見てください。

更新の設定の画面

最初の設定では、上の図のように

ようになっています。つまり、ファイアーフォックス本体のアップデートは、自動的にやってくれるんですね。基本的には手間いらず。アドオンが新しいバージョンのファイアーフォックスに対応していないときも、そのむねのメッセージが出ます。ふつうに使っているぶんには、特に問題は起こらないでしょう。

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というわけで、ファイアーフォックスのインストールから設定まで、ざっくりと説明してみました。ファイアーフォックスはいいですよ。特に、タブ機能は、ほんとに便利だなあ、と実感するはず。みなさんもぜひ、試してみてください。