黄瀬戸


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出て来た黄瀬戸は

形といい色といい何もかも、

黄金の器を模して作らせたかに

見えた。

−−「かまぐれ往来」加藤唐九郎−−


黄瀬戸は、桃山時代、天正から文禄(1573〜95)にかけての短い
間に、すぐれた器をのこし、まもなく姿を消していった薄命のうつくしい
やきものである。
一般に、黄瀬戸は四種類に分けている。
 「ぐいのみ手」は利休の好みが入るといわれ、形状に素直なものが多く
淡い黄色の光沢のある釉薬を使った「嵌入」(かんにゅう)の細かい
ものである。
 「菊皿手」は、菊型の小皿に多く口縁に銅緑色の釉が掛かり、流れて
黄色の生地の色と混ざり合うものがあり、雑器が多い。
 「あぶらげ手」、「あやめ手」は、桃山時代のもので
ともに釉肌が光沢の鈍い、独特の趣のある黄色である。
胆ばん(青緑色もだすための鉱物)を置き、あやめ、大根などを
線彫りにしたもの、菊や桜の花を判で押したものを「あやめ手」といい
鉢とか、向付などの食器に多い。抜け胆ばんといわれる裏へ抜けたものが
特に珍重される。


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