名水大全カバー画像・2001年1月号


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表紙画像(2001年1月号)

鳥海山山麓
神泉の水
(かみこのみず,山形県飽海郡遊佐町.1999年7月探訪)

表紙画像 神泉の水

 明けましておめでとうございます.今年も水の美しさ・大切さを伝えるWWWリソース制作に励みたいと存じますのでどうかご贔屓にしてくださるようお願い申し上げます.

今回も去年から引き続いて鳥海山山麓の水の紹介です.舞台はまた山形県側に戻ってまいりました.

 膨大な数になる鳥海山山麓の湧泉のほとんどは,山中に人知れず湧く物であり,直接の利用はなされていないと思われます.なんと贅沢なことでしょうか.面白いことに,それらの多くにはよくある水神を祀る祠類が立っていません.筆者の経験では,水に乏しい地域においてはどんなに人里はなれたところでもすべての湧き水に間違いなく祠が立っていたものですが… つまりここ鳥海山山麓ではそれだけ湧き水がごく普通の存在なのでしょう.羨ましい限りです.

 といっても,別に水に関する信仰心自体が薄いわけではないようです.というのは,集落の生活が湧き水によって維持されている例が多々あり,その水はその水でそれなりに崇められているようなのです.

 さて,集落近くの水として,この付近では珍しく水舟状の水利用がされているものを紹介しましょう.「神泉」とかいて「かみこ」と呼ぶ湧き水です.

 この水は,数百m山の中に入ったところにある湧き水を集落まで引いてきて,水舟状に利用しているものです(この形の水槽は,黒部川扇状地,特に生地地区には非常に多い).よく手入れされた水場です.山の中の湧き水自体は「山の神」という場所に湧いているそうで,やはりその名前からでも信仰心が窺えます.

 筆者自身は決して信仰心に篤い人間ではありません.が,数多くの湧き水を巡っていると,(自分がそれを信仰しないにせよ)それらの水を崇め・畏れ・祀ってきたその地域の人々の心情はよく納得できるようになりました.筆者のメンタリティの何%かは,水に育てられたと言えるでしょう.出会いというものは不思議なものです. 全国の湧き水ラバーズの皆さんにおかれましては,今年もいろいろな水との素敵な出会いがありますように心よりお祈り申し上げます.

(詳しい位置等については名水大全山形県編参照.)


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