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double quick hack
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double quick hack ver 0.10 beta

produced by PalmTech. ( palmtech@mbh.nifty.com )

1. 概要、動作環境

double quick hack は Handspring 社の Palm OS デバイス Treo に搭載されているキーボードをさらに活用するための HackMaster Extension(Hack) です。(※ Treo の一部のモデルはキーボードを搭載していません。)

重要: このソフトウェアはシステムの基本的な動作に変更を加えるタイプのプログラムですので、場合によっては非常に重大な障害をきたす可能性があります。そのため、このソフトウェアは HackMaster Extension とは何か、ということを既にご存じの方のみを対象とさせていただきます。

現時点までに以下の環境で動作を確認しています。

  • Treo 90(Palm OS 4.1H) + X-Master

このプログラムは Treo 専用のツールですので、Treo 以外の機種にインストールすることはおやめください。

注意: なお、Hack を管理するソフトウェアには HackMaster, X-Master, TealMaster 等のバリエーションがありますが、本ドキュメントでは以降、この種の Hack 管理プログラムを代表して HackMaster と記述します。

2. インストール

2.1: インストール

アーカイブを展開してできるディレクトリの中にある dq.prc を、通常のアプリケーションと同様、HotSync で Palm デバイスにインストールします。デバイスへのインストールについては、お使いの Palm デバイスのマニュアルなどをご覧下さい。

2.2: double quick hack の削除/再導入

通常の HackMaster Extension と同様、削除や上書きによる再導入の際には必ず HackMaster 上でチェックを外しておいてください。

3. double quick hack の操作方法

3.1: 基本操作

double quick hack の基本的な操作は、キーボード上の特定のキーを「素早く」「二度押す」というものです。double quick hack は、この「二度押し」によって、特殊な機能を起動したり、ListType キーの併用によって入力可能な特殊文字の入力を行うことができるようにします。

3.1.1: ファンクション・トリガー

double quick hack では、キーボード上の一部のキーが、特殊な機能を割り当てることのできるファンクション・トリガーとなります。ファンクション・トリガーとして使用されるキーは下記の5つです。

  • バックスペース・キー
  • 改行キー
  • メニュー・キー
  • ListType キー
  • スペース・キー

double quick hack が有効になっている場合、これらのキーを素早く二度押しすることで事前に設定した機能が起動されます。起動可能な機能は現在のところ、以下の通りです。

PowerOff 電源を切ります。
Backlight On/Off バックライトのオン/オフを切り替えます。
Home ランチャーを起動します。
Menu メニューを呼び出します。
First Button 「最初のボタン」(後述)を押します。
Last Button 「最後のボタン」(後述)を押します。
Launch DAs DA リストを呼び出します。
Step Back 「一つ前」(後述)に戻ります。
Step Forward 「一つ先」(後述)に進みます。
Custom A 別途設定したカスタム機能を起動します。
Custom B
Custom C

「最初のボタン」「最後のボタン」とは、現在の画面上にある「文字列ラベル」(「OK」や「新規」など)を持つボタンの内で、プログラム的に「1番目に定義されているもの」と「最後に定義されているもの」のことです。この定義はプログラムによってまちまちですので、これらの機能によって押されるボタンはアプリケーションごとに異なります。なお、画面中にポップアップリストが表示されている時にこれらの機能が起動されると、リストのキャンセルを行います。

Launch DAs はインストールされている DA の一覧を表示します。このリストから DA を起動することができます。

Step Back および Step Forward については以下に詳述します。

Custom A〜C はユーザーがカスタマイズできる機能リストを呼び出します。この機能リストにはアプリケーション、DA、その他の double quick hack の機能を任意に登録することができます。(後述)

3.1.2: Step Back について

Step Back は各アプリケーションにおいて、汎用的に「一つ前に戻る」ための機能を持つ仮想ボタンです。Step Back の実際の動作は以下のような優先順で決定されます。

ポップアップリストが表示されている ポップアップリストをキャンセルします
↓No
"Cancel"、"キャンセル"(半角/全角)、"Previous"、"Back"、"取消"、"戻る"ボタンがある 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
"No"、"いいえ"、"閉じる"、"Close"ボタンがある 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
"Done"、"終了"ボタンがある 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
"Yes"、"はい"、"OK"ボタンがある 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
上記いずれにも該当しない [ホーム]ボタンをタップするのと同じ動作となります

なお、上記の判定において、英字ラベルのボタン(Cancel 等)ついては大文字/小文字の区別をしません。

3.1.3: Step Forward について

Step Forward「Step Back と逆」の動作をするように設定した仮想のボタンです。

ポップアップリストが表示されている ポップアップリストをキャンセルします
↓No
"Yes"、"はい"、"確認"、"OK"ボタンがある 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
"次へ"、"Next"、"Forward"、"進む"ボタンがある 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
"新規"、"New"、"Create"ボタンがある 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
"Done"、"終了"ボタンがある 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
ボタンが画面上に1個だけ存在する 該当ボタンをタップするのと同じ動作となります
↓No
上記いずれにも該当しない [ホーム]ボタンをタップするのと同じ動作となります

3.2: 特殊文字の入力

上述のファンクション・トリガー以外のキーを「二度押し」した場合、そのキーが ListType キーによって表示される変換候補を持っていれば、候補選択ウィンドウが表示されます。なおこの機能は文字を入力するフィールド上においてのみ有効となります。

sample 'a'このウィンドウ(右スクリーンショット)では上下ボタンによって候補を選択し、スペースないし改行キーで確定しますが、起動元となったキーも候補選択にしようできます。(例: 'a' キーの二度押しで起動した場合、'a' を入力するごとに選択候補が切り替わります。)

右のスクリーンショットでは 'a' を二度押しし、ポップアップ・ウィンドウの表示後に 'a' を一回ずつ押しています。最後の候補が選択されている状態でさらに 'a' を押すと最初の候補に戻ります。

sample cancelまた、このウィンドウの表示中に起動元となったキー以外を押すと、その時点で選択されている候補が確定され、さらに押されたキーが追加で入力されます。この候補選択ウィンドウでは常に「起動元キーに対応する文字2個」が第一候補となっていますので、たとえば "aardvark" という単語を入力する際、"aa" を素早く入力したために意図せず候補ウィンドウが開いてしまっても、そのまま r を押せば aar と入力できることになります。

右のスクリーンショットでは "aa" を入力した時点で候補ウィンドウが開いてしまいましたが、そのまま入力を続けています。'r' が入力された時点でウィンドウは閉じられ、本来入力されるべきだった "aa" に加えて 'r' が自動的に入力されています。

なお、ウィンドウ表示中にバックスペースを入力するか、ウィンドウの外をタップするとウィンドウがキャンセルされ、起動元キーに対応する文字が1個だけ入力されます。

以下にこの候補選択ウィンドウでの操作をまとめます。

スクロール・ボタン 候補選択 選択候補を上下に切り替えます
改行およびスペース・キー 候補確定 選択されている候補がフィールドに入力されます
バックスペース・キー キャンセル 起動元キーに対応する文字が1個入力されます
起動元のキー 候補選択 選択候補が1個下に切り替わります
それ以外のキー 候補確定 選択されている候補に続いて、押されたキーがフィールドに入力されます
候補をタップ 候補確定 タップした候補がフィールドに入力されます
ポップアップの外をタップ キャンセル 起動元キーに対応する文字が1個入力されます

4. double quick hack の設定方法

basic configurationdouble quick hack の設定は HackMaster から開く設定画面(右スクリーンショット)にて行います。基本的には、

  • トリガーのタイミング調整 (Double within: )
  • 各ファンクション・トリガーの機能設定

を行うだけです。

4.1: タイミングの設定 (Double within: )

タイミングの調整は「およそ 1/100 秒」単位となります。(初期値 20/100 sec.)

double quick hack はここで設定された時間の間にトリガー操作(二度押し)が行われた場合、登録された機能を実行します。値が小さいとタイミング判定がシビアになり過ぎてトリガー動作をうまく認識させることができないかもしれません。トリガー認識のための時間を長く取ることで判定を甘くすることができますが、あまり長く取ってしまうと意図しないタイミングで double quick hack が勝手に発動してしまう、というような副作用が起こりやすくなります。デフォルトの 20/100 秒を元に適宜、調整してください。

4.2: トリガーごとの機能設定

5つのトリガーについて、機能を割り当てます。(初期値はいずれも None)

各トリガーは設定画面には以下のように表示されます。

Backspace バックスペース・キー
Linefeed 改行キー
Menu メニュー・キー
ListType ListType キー
Space スペース・キー

各々対応するポップアップリストから割り当てたい機能を選択します。機能は前述の通りです。

4.3: カスタム機能について

custom buttondouble quick hack のカスタム機能リストは A〜C の3種類が登録できるようになっています。トリガー操作にこの内のいずれかを割り当てると、該当リストをカスタマイズするためのボタンが画面に表示されます(スクリーンショット中央、Menu の項目)。

このボタンをタップするとリストのカスタマイズ用画面が表示されます(次章参照)。

4.4: Verbose Confirmation

Verbose Confirmation のチェックボックスは上記カスタム機能の起動に関連する項目です。このチェックボックスがオンになっている場合、カスタム機能に登録された機能が0〜1個の場合でも、ポップアップリストによる起動確認を行います。逆にこのチェックボックスをオフにしていると、該当リストに登録された機能が1個の場合は、中断なしに直接、その機能を実行します。0個の場合は何の処理も行いません。

このチェックボックスではデフォルトではオフになっています。

5. カスタム機能の設定

list customize画面左側のリストがカスタム機能のリスト(カスタム・リスト)で、画面右のリストが登録できる機能のリスト(ソース・リスト)になります。ソース・リストの上部にはポップアップ・トリガーがあり、このトリガーで表示するソースの種別を変更することができます。ソースの種別は以下の三種類です。

Functions double quick hack の基本機能(前述)です。
Apps 特定のアプリケーションを起動する機能となります。
DAs 特定 DA を起動する機能となります。

中央にある二つのボタンの上側[ <- ] はカスタム・リストへの機能の追加を行います。ソース・リストの種別を選択し、追加しようと思う機能をタップして選択してこのボタンを押すと、左側のカスタム・リストにその機能が追加されます。一つのリストに複数のソースの機能を混在させることもできます。

ノート: リストには同じ機能を重複して登録することも可能ですし、Palm デバイスのメモリ容量の許す限り、登録できる機能の数にも上限がありませんが、実用上、10 個以上の機能を登録してもあまり便利には使えないでしょう。

なお、追加を行う時点でカスタム・リストのアイテムが選択されている場合、新しい機能はその位置に挿入されます。何も選択されていなければリストの末尾に追加されます。ただし、Cancel の位置だけは固定ですので、Cancel を選択して追加を行った場合には、機能は Cancel の直後に追加されます。

下側のボタン[ -> ] はカスタム・リストの中で選択されている項目(反転表示)を削除します。なお、最初からリストに入っている Cancel は固定エントリーですので削除できません。

カスタム・リストの下部にある二つのボタンは、カスタム・リスト内のアイテムの並びを変えるためのものです。移動させたい機能を選択した状態で [ Up ] をタップすると該当機能が一つ上に、[ Down ] をタップすると該当機能が一つ下に移動します。なお、Cancel の位置は固定ですので、Cancel 自体の移動や、他のアイテムを Cancel より上に移動させることはできません。

6. 使用上の注意

HackMaster Extension の常として、double quick hack の使用にもそれなりのリスクがあります。システムが不安定になる可能性がある、というようなことももちろんありますが、それ以外に、

予期せぬ誤操作が生じることがある

という問題もあります。特に「最初のボタン」「最後のボタン」について、アプリケーションによっては、それぞれがユーザーにとって危険な意味を持つボタンとして設定されていることがあります。これは本当にアプリケーションによってまちまちですので、これらの機能を利用される際は十分にご注意ください。

また、double quick hack のボタン機能は「赤外線送信ダイアログ」など、OS が直接ハンドルしているフォームなどでも有効です。これらのダイアログで「キャンセル」や「OK」ボタンが押せるのは便利といえば便利ですが、やはり誤操作の可能性が生じてしまいます。

7. 免責およびサポート、配布条件など

7.1: 免責について

double quick hack は基本的に無保証のソフトウェアです。一通りのデバッグはしてありますが、何か見落としがあるかもしれませんし、他のソフトとの競合や OS のバージョンなどによって予想外の障害が発生する可能性もあります。こうした障害によって生じうるあらゆる損害に対して、作者は一切の責任を負いません。double quick hack は、必ず、御自身の責任において使用されるようお願いします。

7.2: サポート

double quick hack の使用に際して生じた疑問、バグ・レポート、改善の要望などは「ひょっとしたら対応されるかもしれない」程度に考えておいていただきたいのですが、それでも、という場合には以下のアドレスにメールを送ってください。

連絡先: palmtech@mbh.nifty.com

バグについては、バグの内容、発生した時の状況、その後の挙動などについて、なるべく詳しい報告をしていただければ対応しやすくなります。同様に改善案についても、可能ならなるべく具体的なものをお願いします。

7.3: 配布条件など

double quick hack はフリーウェアですが、転載などは、dq.prc だけでなく、付属のドキュメントもすべてそのまま含んだ形、つまりこのパッケージそのままの形においてのみ許可します。また、その際には必ず事前に作者まで連絡するようにしてください。

7.4: 既知の問題

判定中にグラフィティ・シフトの状態が変更される場合、二度押しの判定が失敗するようです。グラフィティ・シフト・インジケータがシフト・オンになっている状態でのバックスペース・キーの二度押しなどがこれに該当します。この点については当面、仕様とさせていただきます。

ごく一部のポップアップリストについては、その表示中に double quick hack のポップアップリストが表示された場合、その後の画面描画が乱れるようです。この点については当面、仕様とさせていただきます。

起動中のアプリケーションによっては、(タイミングの問題などで) double quick hack の操作が効かないことがあります。また、タイミングに関わらず、なぜか押せないボタンも世の中にはあるようです。

一部の DA は double quick hack から起動した場合、画面描画の不具合を引き起こすことがあります。現在、原因を調査中(かつ情報募集中)です。

その他、何かお気付きの点がありましたら、palmtech@mbh.nifty.com までお知らせください。

7.5: 更新履歴

2001-07-04
version 0.10 beta リリース

8. 終わりに

8.1: お知らせ

明言しておきますが、double quick hack は初心者向けではありません。「通常レベルの障害であれば、自力で復活できる」という方以外は、ご使用を控えてくださいますよう、あらかじめお願いいたします。

8.2: 作者より

Treo ユーザのみなさま、どうぞ double quick hack をお楽しみください。ご意見ご要望は palmtech@mbh.nifty.com までお願いします。