Jack Higgins No.3

地獄島の要塞


原題  NIGHT JUDGEMENT AT SINOS
訳者名  沢川進
出版社  ハヤカワ文庫(NVヒ1-3)
ページ数  332

introduction

舞台は1969年エーゲ海周辺。
アイルランド人のジャック・サヴェージは、相棒モーガンと<ジェントル・ジェーン>号と共に潜水夫をして暮らしていた。依頼を受けて海底に沈んだ航空機を調べたり、また、キクラデス諸島周辺は第二次大戦末期に多くの船が沈没しており、それらの船には価値のある積み荷が残されている場合があり宝探しにはうってつけだった。
しかし、彼の輝かしい経歴、英国海兵隊で重要かつ危険な任務を成功させて大佐の地位にあったという過去を知る人々が接近を始めていた…。

潜水夫は常に死と隣り合わせだった。サヴェージは死への恐怖と生に対する投げやりな感情の中で一人の薄幸の美女と出会う。彼女のために生きよう、そう決意するサヴェージだったが既に彼は渦中に放り込まれていた。ダイバー仲間のカシム・デヴァルニという頑固なトルコ人が、いい味を出している。彼とサヴェージの厚い友情は感動的。
途中1946年ペロス島で行われた英国海兵隊の作戦が登場するが、この辺りはやはりヒギンズお得意の分野だったのだなと思わせる冴えがある。このストーリーを中心にして十分一作書けると思う。
巻末の訳者あとがきに「ジャック・ヒギンズはある有名作家のペンネームであり…」との一文がある。当時は覆面作家が流行していたのだろうか。クィネリストとしてはとても気になった。


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