約束の地リヴィエラ
■とっつき易さ■
ゲーム、特にRPGというジャンルを楽しむにおいてとっつき易さというのはかなり重要な位置にあり、
個性が出てきた最近のRPGでは序盤でいかにシステム面での全体像をプレイヤーに理解させるかは一つの鍵であるように思う。
そういった面から見てこのソフトは良く出来たつくりで、個性的なシステムなのに関わらず、恐らくプレイした人のほとんどがチュートリアルであるCapter1と練習バトルなどが解禁されるChapter2あたりまででこのゲームがエンディングまでどの様に進んで行くのか理解する事が出来ただろう。
この流れを説明書などに頼る事無くストーリー上に組み込み、自然に行った所は非常に上手い。
■純粋な面白さ■
で、その個性的なシステムなんだけど、丁度理解したあたりで同時に面白さも理解してくる。
まず、アイテム集めと練習バトル。
このゲームではキャラクターが武器やアイテムを使う毎に上がっていく熟練度をMAXにする事によってキャラクターのステータスがアップする。
これが面白い。
新しく熟練度のあるアイテムを手に入れる度に練習バトルでレベルアップする作業をはじめてしまう。
アイテム量も豊富であり、また頻繁に行う事なので単位時間あたりの達成感も大きい。
RPGにおけるレベルアップでの達成感というのは一番重要なファクターを占めるからね。
また、先を睨んだ戦略が必要な事も挙げられる。
戦闘は使用キャラや隊列、属性や所持アイテムの残り耐久度など様々な要素を踏まえ戦略を練る。
まぁ実際ザコ敵くらい適当にやっても勝てるんだけど、
一回の戦闘毎にランク付けがされ、最高のSランクの場合は良いアイテムが貰えるなどの特典があるので気は抜けない。
そしてその一つ一つが、これから先に起こる戦闘へと続く長い戦略でもある。
先の事を考えアイテムを温存したり、無理してでもこのアイテムは取っておきたいなんて悩み考えるのも非常に楽しいものだ。
■丁寧に作られた雰囲気■
このゲームを始めてそのグラフィックに驚いた人も少なくないだろう。
これはワンダースワンの中でもかなり高いレベルにある。
一枚絵は勿論、背景やキャラクターの細かい動作まで非常に丁寧に作られていて好印象だ。
ワンダースワンでは不可能な半透明処理を擬似的であれ行っている点からも良く分かる。
そしてそのグラフィックをさらに引き立てるのがBGM。
どれをとっても印象深く、またその場面場面に合った秀作揃いなのだが、Chapter毎のフィールドの音楽がすべて別の曲だったり状況に応じて通常戦闘でも曲が変わったりと徹底的にぬかりがない。
これらを最大限に味わうためにも、このゲームは是非ともスワンクリスタル+イヤホンでプレイしてもらいたい。
■制限■
プレイヤーが積極的にゲームに参加する場合、何かを制限されるという事は時として面白味を生む。
だが限度をすぎると破綻してしまう諸刃の剣でもある。
リヴィエラではプレイヤーは常に何かの制限を受けている。
何かを調べるのにも行動ポイントを必要とするし、所持出来るアイテムの上限は15個までで戦闘に持ち込めるアイテムは4つまで。さらにそのアイテムですら使用回数が決まっている。
一見窮屈そうに見えるかもしれないが、なかなかどうしてこれが良いバランスなのだ。
出された課題が適当に片付いてしまうよりも、自分で考え判断し乗り越えたほうが達成感や満足感は遥かに大きい。
難易度の話もしよう。
このゲーム、ただ闇雲に攻撃しているだけでは難しいと感じる事も少なく無いだろう。
しかし少し丁寧に戦闘に取り組むと景色はガラッと変わってくる。
具体的に言うと、相手の隊列、属性調査と味方側の隊列、キャラ、武器選択だ。
この一手間で大体の戦闘はそつなくこなせるようになる。
絶妙なバランスである。
また、それでもと言う人のための逃げ道がしっかり準備されている点も評価できる。
■携帯ゲームソフトという事■
携帯ゲーム機のソフトである以上、手軽さといつでも中断できるという要素は最低条件に思える。
リヴィエラでは勿論いつでも中断セーブが可能であり、
練習バトルやChapter間、ステージ間で区切りをつけることによって短時間でもある程度の満足感を得られるつくりになっている。
ハードやソフトの技術向上により一昔前にコンシューマーで発売されたソフトの移植作や、それと同等のボリュームを有する携帯ゲームが増えてきた昨今、
ここまで携帯ゲーム向けに構成されているという事は高く評価出来る。
■やり込む■
一口にゲームのやり込みと言っても色々な形があると思うが、やろうと思えば誰でも出来るものと難しいものの2つに分ける事が出来るだろう。
前者はアイテム集めやイベント制覇などの根気とゲームに対する理解が必要であり、
後者は制限プレイなどで、前者の能力は勿論の事、プレイヤーのテクニック的なものも必要になってくる。
端的に言えば初心者向けやり込みと上級者向けやり込みだ。
リヴィエラにはその両方が備わっており、またどちらもExtra.Contentsで簡単に自分の達成した事を記録しておくことが出来る。
元々繰り返しプレイする事を想定して開発したと思うのだが、自分のやり込みの記録をいつでも目に見える形で確認出来るのは非常に嬉しい。
やり込みゲーなのにそういう配慮に欠けるソフトも少なくないからね。
プレイヤーにしてみればやり込み甲斐があるし、普段やり込みとは縁のない人間でもやってみようかと思うのではないだろうか。
■問題点も■
とまあここまで褒めて褒めて褒めちぎってきたのだが、気になる点も幾つかある。
一番惜しいと思わせるのはバグで、エンディングでフリーズしたりExtra.Contentsでコンプリート出来なかったりとちょっと無視はできない。
また、全体的に見て本当に痒いところに手が届く出来であるから、そこまで求めるのも酷かも知れないが、2周目以降の考慮がもう少し欲しかったかな。
ちなみにキャラデザやハーレム云々は個人の好みが大きく絡んでおり、ゲームの本質を語る上では邪魔なのでここでは省きます。
★★★★☆