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NTTのIP接続サービス(月額料金固定制)実験サービスへの参加 Text by Shin'ichiro Matsuo |
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最近、ネットワーク接続料金の定額制についての話題が、新聞や雑誌をにぎわしています。日本でネットワークを利用する場合、専用線と公衆網をつかう2つのパターンが考えられます。 専用線を使う場合というのは、学校や会社で常にInternetに接続するような場合で、毎月いくらという料金を支払います。個人で利用できる安価な専用線接続としては、OCNエコノミーやODNエコノミーがあります。これを利用すると月3万円程度で、専用線接続ができます。専用線接続の使い道としては、常に同じIPアドレスでネットワークにつながっている状態なので、自宅にサーバを立てるなど、どちらかといえばSOHO的な使い方になると思います。 |
一方、公衆網を使う場合というのは、ほとんどの人がやっている手段で、プロバイダのアクセスポイントに、接続ごとに電話を掛ける方式です。日本ですと同一区域内で3分10円で、それにいろいろな割引サービスがあるという具合です。一方アメリカでは、ずっと繋ぎっぱなしでも3,000円しない程度ということで、この値段の格差が、日米のInternet普及率の差につながっていると指摘されています。そこで、定額制料金の導入が叫ばれました。そこで、NTTから出てきたのは、月1万円という構想でした。これには猛反対の意見しか出てこなくて、月8,000円となりました。このサービスが今回紹介するIP接続サービスです。 |
| この月8,000円の話が出て、これは高いということでビジネスチャンスと感じ取った他の業者も参入を伺っています。東京電力とソフトバンク、マイクロソフトが共同で無線を使った定額制を5,000円程度で導入しようと計画をしているほか、ソニーなども無線を利用した同様のサービスを考えているようです。また、ADSLという技術を使った高速の定額制を打ち出している業者もあり、この冬から来年にかけては、定額制をめぐる競争が起きそうです。多分NTTの8,000円も下がってくるのではと思います。個人的には、どの業者を選ぶかということについては、価格だけではなく、通信の品質やサポートなども重視すべきだと考えています。 | また、昔から存在する定額制サービスとしては、ケーブルテレビを使った接続があります。ケーブルテレビを利用すると、ISDNよりは格段に早く接続することができます。価格も月5,000円程度のところが多いようです。ただし、もちろんケーブルテレビを利用できることと、そのケーブルテレビ業者がそのサービスを行っていることが条件です。私の家は集合住宅で、ケーブルテレビは引くことができないので、今回はパスとなりました。 |
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IP接続サービスは、プロバイダから見れば、プロバイダの共同アクセスポイントをNTTが用意し、ユーザの接続をルーティングするサービスで、利用者から見ればアクセスポイントへの接続がほぼ100%保証され、それが月額固定で提供されると言うサービスです。 利用者がIP接続サービスを申し込むと、接続用の電話番号が通知されます。この電話番号は、アクセスポイントの電話番号に相当するものです。この電話番号は、NTTの交換機に接続されたRAS(リモートアクセスサーバ)に割り当てられています。IP接続サービスでは、1利用者に必ず1つのRASが用意されていますので、Busyという事態は起こりません。付近一帯の公衆網がパンクしていない限り、接続できます。 実際に接続する際には、NTTではなく、プロバイダから割り当てられたユーザIDとパスワードを使って、PPP接続を行います。ただし、通常のPPPと若干異なるのは、ユーザIDの後に、プロバイダを識別する情報(通常はドメイン名)を付加するということです。 |
RASに接続すると、RASはユーザIDに付加された識別情報を下に、接続したいプロバイダを割り出し、ユーザIDとパスワードをプロバイダの認証サーバに送ります。認証が完了すると、プロバイダからIPアドレスが割り当てられますので、RASがそのIPアドレスを利用者のマシンに割り当てます。割り当てが完了すれば、あとは通常と同様に接続できます。ただし、ネットワーク的にはNTTのRASのところで、一度プロバイダにルーティングされているということが、通常のプロバイダのダイアルアップ接続と異なるところです。 IP接続サービスが専用線と異なるのは、真の意味での常時接続性は保証されていないということです。つまり、形式上はNTTのRASへのISDNを使った接続ですから、何らかのトラブルやメンテナンスなどがあって接続が切れたときには、NTT側から再接続してくれません。利用者側から発呼する必要があります。その際、多くの場合IPアドレスも変わりますので、このサービスを使ってWebサーバなどを立てるのはちょっと苦しい面があります。 |
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11月から始まったIP接続サービスは試験サービスで、接続可能なプロバイダは限られています。私が従来入っていたプロバイダは、その試験サービスには参加していませんでした。そこで、IP接続サービスに参加するプロバイダに乗り換えることになりました。 IP接続サービスにはNTT東日本では26のプロバイダが参加しています。その中で、個人的な条件としては、(1)月額固定で価格が安いこと、(2)家族用に追加のメールアドレスが取得できることの2つがありました。そこで、ODN、SANNET、NeWebを候補にしました。またその他の候補として、インターネットWINを選びました。インターネットWINは、IP接続サービスに参加しているプロバイダの中で、唯一利用者に固定のIPアドレスを4つ付与するというサービスを実施しています。これを使うと、確実にサーバを立てることができます。2万円払えば、ドメインも取得できますので、スキルさえあれば、いろいろ遊ぶことは出来ます。 |
しかし、今回はオーバースペックと言うことでインターネットWINはパスしました。 そして、最初に挙げた3つのプロバイダですが、まずODNはサービス開始がいつになるかわからないのでパス。SANNETは「IP接続サービス用の申込書を送って下さい」と頼んだところなかなかこなくて、最終的にはFAXでの送付を依頼したら通常のダイアルアップ接続の申込書を送ってくる始末。ということで、パス。NeWebは最初の申込書を速達で送ってきたところは好感したのですが、申し込み後全然連絡が無く、NTT側の工事が終了してIP接続サービスが使えるようになる日になっても連絡がありませんでした。結局使えるようになると後で告知を受け、使えるようになるのはIP接続サービスが使えるようになる10日後。その間も、IP接続サービスの料金はかかりますから、まるまる損です。 |
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NeWebのホームページには、11月初旬サービス開始となっていますが、実際には11/16ですので、大うそつきという感じです。さらに、サポートに出した質問メールのレスポンスが非常に悪いということで、NeWebは解約しました。 一方、So-netは会員であれば特別な申し込みをしなくても、そのままIP接続サービスを使えて、オンラインサインアップで即時使えるようになり、また現在最初の月は料金無料ということで、即刻申し込みました。使いたい放題だと月5,000円なのですが、サポートの対応なども良く、料金が倍以上違ってもこちらのほうが断然安心です。 そして、IIJ4Uは高いというイメージがあって、実は詳しく見ていなかったのですが、実はIP接続サービスを利用しているだけであれば月1,900円固定であることを発見。 また、こちらもWeb上の申請だけですぐにIP接続サービスを使い始められるということで、早速オンラインサインアップして、使い始めました。 |
現在は、IIJ4Uを使っています。IIJ4Uは、あのIIJがバックでバックボーンがしっかりしているのも良い点です。また、So-net同様サポートも良い印象を持っています。(結局So-netは退会したのですが。) ここで大事なのは、IP接続サービスの場合、接続性はほとんど保証されているために、これまでプロバイダ選びのポイントとされていた「つながりやすさ」はほとんど意味が無くて、「バックボーンの容量の大きさ」と「サポートの良さ」、そして「料金」が売りになるということです。特に何かあったときのサポートは非常に重要な点になると思います。後で、日経netn@viのプロバイダ調査ランキングを見てみましたが、サポートに関しては、そのままだなという印象を得ました。 |
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「IP接続サービスの仕組み」で書いたように、ユーザから見ればIP接続サービスを利用するのは、普通のプロバイダのダイアルアップサービスを使うのとさほど変わりません。電話番号をNTTから指定されたものにすることと、ユーザIDの部分をユーザID+ドメイン名とするだけです。実際、あっさりと接続できました。 気になる品質ですが、通信速度的には64kbpsはほぼ使えているような感じです。もちろん、これは契約するプロバイダのバックボーンに左右されますが、iij4uに関してはその点は心配がないようです。また常時接続ということに関しても、うちのダイアルアップルータの設定を、自動切断しないようにしたので、今のところ本当に24時間繋ぎっぱなしにしています。IPアドレスも固定のままです。(ドメインの取得などをしていないのと、内部的にはプライベートアドレスを割り当てているので、サーバは立てられませんが。) |
8,000円というのはちょっと高いですが、必ずつながるという点と、帯域も今のところほぼ完璧に確保できていることを考えると、悪くないサービスだとは思います。(実績のある既存の設備を使っているので、当たり前といえば当たり前ですが。) 来年始まるその他の業者の常時接続サービスは、NTTよりは安いでしょうが、サービス開始当初は接続性や品質なので、トラブルも出てくると思います。それが落ち着いた頃に、価格と、品質、サポートなどを比較することによって、本当に使える常時接続サービスが選別されていくのだと思います。 |