九州地ビールめぐり(その5)
再び、寂しい桃川駅に戻りました。次の目的地は熊本にあるサントリーが造っている地ビールです。バスの関係で夕方までに着けばOKなのですが、とにかく幹線まで出たいところです。そう思いながら駅前道路で佇んでいたいら、駅前を通る武雄温泉駅行きのバスが間もなくやってくることに気づきました。武雄温泉まで出れば博多方面への特急が頻繁に走っています。私は迷わずバスに乗り込みました。約30分ほどのバスの旅、武雄温泉駅に着いたら博多行きの特急は運悪く出たばかり、それでも夕方までの熊本に行けば良い私は駅付近をぶらつき、次の特急で博多方面へ戻り、鳥栖で乗り換えて熊本へ進んでゆきました。
熊本は好きな街の一つです。路面電車が元気に走り回っているのが理由の一つですが、鉄道好きとしては路面電車の走る街は活気と独特の情緒を感じられるのです。駅前の電停で路面電車に乗って街の中心部へ。路面電車の電停の他に大きなバスターミナルが会って、熊本県というより九州中部の一大交通ターミナルになっています。ひっきりなしにやって来る電車を眺めながら、今日の目的地である『サントリービール公園』へ行くバスの時間を調整することにしました。

超ローカルな桃川駅
本当は1分でも早く、サントリービール公園の中にあるビアレストラン『Heidel
berg』へ行きたいのですが、ここまで行くバスが1日に僅か1本、平日ですと夕方に1往復だけしか走っていないのです。今回の地ビール地ビール巡りの旅で、ここへのバスがスケジュール作成のポイントになっていました。
そして、バスの時間が近づきました。1日1往復ですから、サントリー武蔵野ビール工場へのアクセスバスのように、さぞかしけったいなバスがやって来るかと思っていたら、ごく普通の路線バスで、乗っている客もごく普通の通勤客です。意気込んで乗っているのは私だけ、ちょっと肩すかしをくらったようです。
どうやらこのバス路線は途中まで行っている路線を延長しているようで、途中の住宅地まではそれなりの本数が走っているようです。そして普段の終点から先に進むと乗っている客は私だけ、年明けの平日の夜に地ビールレストランで飲むのも私だけ、帰りのバスも私だけ、この日は私だけのためにバスが走り、店が営業してくれたようなものです。でもビールの味は素晴らしく、ビール会社が作る地ビールにありがちな、癖のないすっきりとした味とは一線を画している、味に主張をもった印象に残るビールでした。

すっかり良い気分になって、1日1本のバスの帰りの便に乗り、熊本駅に戻りました。
今晩の宿は移動を兼ねて、博多から鹿児島へ走る夜行列車に乗る予定で、まずは熊本から博多へ戻ることにします。
その6に続く
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