イタリア旅行(その6 ピサへ)
イタリア中部のトスカーナ州の古都であるフィレンツェには3泊しました。例によって自由時間を利用して、約100キロ離れたピサへ足を延ばしました。

フィレンツェから鉄道で1時間ほどでピサの駅に着きます。ここから斜塔で有名なピサの建築群へと歩きます。約20分ほどの道のり、地方都市の何とも無い街並みを歩いていくと、だんだんと白い大きな建物たちが見えてきます。そのうち目立つのが斜塔です。
ピサといえば斜塔、それほど有名な建物ですが、実際に目にしてみると高さが50メートルを超す巨大な塔で、それが5度30分も傾いているのですから、傾く側から眺めていると今にも倒れてきそうな威圧感が有ります。現在はこれ以上傾かないように地盤の補強工事をしていて近くには行けないようになっています。別な意味では斜塔は欠陥建築の代表例ですが、斜塔を含むピサの建物群の出来は素晴らしく、青く晴れ渡った空に、白い建築群が美しく映えていました。

さて、帰りは往路とは違う道で駅まで戻ることにしました。何となく歩いていると、旧市街に入っていったようです。役所らしい建物の前に広がる広場は、今までのイタリア旅行で見慣れた構図、でも観光客の姿は見られません。さらに小さな路地を進んでいくと、地元の人が利用する商店街に入っていきました。日本でも見られるような路上の市場が広がって、野菜などが売られています。せっかくですから、ここで買物をする事にしました。
まず私、歯磨き粉を切らしていたので、商店街の雑貨屋に入ります。見慣れたデザインの洗濯石鹸やカミソリなどが並べられている棚に目的の物がありました。レジに持っていくと主人は一瞬驚いた顔をしてから金を受け取ります。他の二人は露天の市場を冷やかしてから、トマトを一房買っていました。日本のスーパーではめったにお目にかかれない、その日の朝にもぎ取られたであろうトマトは真っ赤に完熟しており、見るからに美味しそうです。近くの水道ので埃を払ってから口に入れてみました。ほんのりと甘いトマト、新鮮な野菜に飢えていた私たちにとっては、ことのほか美味しく感じられます。

飢えているといえば、私にとってはビールです。イタリアでは美味しいワインには事欠かないのですが、ビールに関しては今一つで、ビール党の私の取ってはストレスが溜まっています。たまたまピサの駅前のBARでHoegaarden(ベルギービールの有名銘柄)のロゴを見かけた時には、「これだぁー」と心の中で叫んでしまいました。同行した2人は飲兵衛で、やはりイタリアのビールは物足りなく感じていましたから異論はありません。3人でBARに入ると、意外にもベルギーやドイツのビールの品揃えが豊富で、店の主人はビアマニアかと思ってしまいます。昼下がりのピサの駅前で、ベルギー産のストロングビールを多いに飲み、すっかり酔っ払ってフィレンツェに戻ったのでした。

その7に続く
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