東北地ビールめぐり(その5) 

角館駅前から送迎バスに乗って約10分、田沢湖芸術村に着きました。ここでは民俗芸能などの公演が行われているかたわら、温泉施設や地ビールの醸造も行われています。まずは温泉に入って汗を流すことにしました。

温泉でゆっくり汗を流した後に、いよいよビールに挑みます。ビアレストランは、いままで訪れた3店とは違って、近代的な明るい建物になっています。室内の色使いやインテリアのちょっとした小物に、さすがは「芸術村」と唸らせるものがあります。肝心のビールの方は、ケルシュという淡色系のビールの味が心地良く、苦さとフルーティな香りが素晴らしいですね。「田沢湖といえばケルシュ!」と、その筋では定評があります。和賀山塊の伏流水を使っているビールはどれの飲み易く、淡色系のビールが得意なようです。


この田沢湖ビールを含め、秋田県のビールを3ヶ所廻りました。秋田県というイメージから濃色系ビールをゆっくり飲むことを想像していたのですが、どの店も淡色系が得意なようで、これは今回の地ビール巡りで最も想像に反したことでした。

田沢湖ビールをたっぷり飲み、タクシーを呼んで角館駅に戻ります。地ビール巡りをする際に現地までの足は重要な要素になっています。駅から近い店も有りますが、公共交通で行くには不便な地ビールも多く、どうしてもタクシー利用が多くなります。一人で、しかも往復利用となると、その料金は相当な負担
を強いてきます。往復すると地ビールの勘定よりタクシー代の方が高いこともしばしばで、だんだんと上がるメーターと裏腹に私のメートルは下がって行きます。

田沢湖ビールで、今回の地ビール巡りの目標は達せられました。後は東京へ帰るだけです。角館からは「こまち」で1本なのですが、まだ時間に余裕があるので、新庄から「つばさ」で帰ることにしました。大曲まで「こまち」を使い、快速「こまくさ4号」に乗り換えます。横手・湯沢と進んでゆき、横堀を発車して次の停車駅である真室川までの30分間、秋田と山形の県境地帯を列車は淡々と走って行きます。“みちのく”のムード満点のこの区間は奥羽本線の車窓のハイライトの一つで、針葉樹の山々に視線を奪われます。

新庄駅は、新幹線の開通に合わせて綺麗に建て替えられていました。先ほど乗り換えた大曲も装いを新たにしています。ここから、この旅行の最後のランナーである「つばさ100号」に乗り換えます。2日間の旅行で大いに乗り、それ以上に大いに飲んだせいか、発車早々に眠りに落ち、夢の中で今回飲んだ地ビールの味を思い出しながら、東北をあとにしました。

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