東北地ビールめぐり(その2) 

一ノ関12:06発の“やまびこ・こまち9号”で、次の目的地である秋田市の「あくらビール」に向かいます。秋田まで直行すると早く着きすぎてしまうので、少し寄り道することにしました。

ぐずつき気味の天気もすっかり回復し、田植えの終わった水田が鮮やかな緑色に輝いています。この時点での東北は梅雨入り直前で、山々の新緑と水田の稲が一番奇麗に見える時期です。列車は北上川流域の広大な水田地帯を走りぬけます。



盛岡から在来線の“はつかり9号”に乗り換えます。ホームに吊られている数多くの風鈴が音を奏で、一足早い夏の雰囲気を感じさせます。ビジネスライクな、東京の延長のような新幹線のホームから、本場の東北の生活の場に降りてきた、そんな感じですね。“はつかり”は更に先に進みます。車両は、以前から東北で活躍してきた車両を改装したリニューアル車で、車内は元の姿を感じさせないほど手が加えられていますが、走り出すと、当たり前ですが、以前の雰囲気と全く同じ、体に馴染む速さで走って行きます。

峠を越えて山間をと走り、八戸へ。この辺りは水の美味しいところのようで、八戸市には2個所の地ビールがあるようです。今回は営業時間とスケジュールの関係で割愛しましたが、いつかはハシゴしてみたいですね。八戸から野辺地にかけて、下北半島の付け根の寂しい地域を走り抜け、野辺地から抜けるような青空の陸奥湾を眺めると、終着の青森は間近です。

青森から各駅停車で弘前へ移動しました。このまま秋田へ行っても丁度良い時間に秋田に着けるのですが、せっかくですから、五能線経由で秋田へ向かうことにしました。五能線には“リゾートしらかみ”という、五能線を味わうにはうってつけの列車が運転されています。特に秋田行きは大きな窓から日本海に
沈む夕日を眺めることができ、私の大のお気に入りの列車になっています。川部まで戻り、いよいよ五能線へと進んで行きます。座席は岩木山に面した窓側で、枝を大きく広げた林檎の木の向こうに岩木山が広がっています。鯵ヶ沢からいよいよ日本海の海岸線沿いに走ります。6月というシーズンオフのおかげで車内は空席が目立ち、車掌さんに断って海側に移ることにしました。今朝がた東京で見上げた空は梅雨空でしたが、こちらは快晴の空が広がっています。ましてや1年中で一番昼が長い時期ですからゆっくりと景色を眺められます。窓いっぱいに差し込む強い陽射しのせいで喉が渇きます。思わず秋田?美人の車内販売嬢からビールを買ってしまいます。


大間越から岩館にかけての県境では夕日鑑賞のために徐行をしてくれますが、まだ日没には時間があるようで、陽が落ちたのは能代駅のあたりでした。まだまだ外は明るく、八郎潟の向こうに男鹿半島のシンボルである寒風山がシルエットとなって広がっていました。

その3に続く
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