八幡(やつはた)のオタヨ火

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 大平町八幡に耕地を持つ里人にオタヨと云う老婆がいた。この老婆は夫を先に失い、只一人の孤独な生活をしていたが老衰がすすみ、八幡の土地を売ることになった。老婆は先祖伝来の土地を手放すのを残念がり、八幡、八幡、と呼びつつ執念を残して死んだと云う。
 その後、老婆の土地を思う執念が畑に残ったのか、怪火が八幡に出てさまようようになった。
 里の若者が、この火の正体を見ようと、ワラを束ねたスズミの影に隠れて、

画像2
現地付近から、
国道1号線
「旧東海道」を遠望

火の近づくのを待っていると、火は目前まで近づき、パッと消えて、通り過ぎると、また、ポーと火が灯った。その際、ブツブツ呟くような声が聞こえたと云う。
 電気がつく前は、里の夜は明かりが少なく、暗いので、オタヨ火は大平並木からもよく見えたそうだ。

 

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HP「大平町周辺の昔ばなし」
愛知県岡崎市東部口碑伝説覚書より
(c) Syouichi Masaki,1998 2000,JAPAN
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