あのシーンは実際にあったシリーズ
ローズを救出したボート

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  タイタニック号沈没後、20隻の救命ボートのうち只一隻救助に戻ったボートがありました。これは午前1時30分に右舷から5番目に降ろされた第14号ボートです("14号"という文字がスクリーンでもチラッと映ってます)。この14号ボートを指揮していたのが、H・G・ロウ五等航海士でした。彼は、14号ボートに乗っていた53名の乗客を他のボートに振り分けた後、沈没現場に救助に向かっています。そして実際に4名ほどを海中から救い上げています。

  ロウ航海士は、その中でまさにローズのように、テーブルかドアのような長い板切れに乗って漂流していた人物を救助しています。ただし、この人物は女性ではなく、男性でした。しかもどうも東洋人だったようです(ロウ航海士は日本人だったと証言している)。

  これらの話を聞きますと、ロウ航海士はものすごく英雄のように見えます。しかし、実際は彼も決して完璧だったわけではありません。騒ぐ3等船客達に威嚇射撃も行ってますし、14号ボートで救助に向かった時も、実は、沈没現場直前でしばらく待機していたのです!それは、大勢の悲痛な叫び声が少し収まるのを待つためでした。ロウ航海士もやはり、現場に直行するのはためらわれたのです。溺れ凍える人々がボートに群がるのを恐れたからです。

  しかし、当時零下2度だったと言われる海水の温度では、早い者では5分と経たないうちに凍死してしまい、1時間も経つと全く声がしなくなったそうです。

参照:『SOSタイタニック号』(恒文社)

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