あのシーンは実際にあったシリーズ
器物破損の弁償要求

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  どんどんと浸水するタイタニック号の中で、ジャックとローズの二人が上の階に上がる道を探して、壁を蹴破ってある通路に飛び出した所、たまたまそこに居合わせたスチュワード(乗務員)に、「なんて事するんだ!船の設備破損で、後で弁償してもらうぞ!」と言われるシーンがありました。

  これは実際のタイタニック号大惨事の生還者の一人であるローレンス・ビーズリーの手記にも良く似たシーンが描写されています。なぜこのような危機感の無い会話が交わされたのか?この事は、タイタニック号が沈み行く状態にありながら、まだ多くの乗務員・乗客が『タイタニック号が沈むわけがない...』と考えていた事に起因しています。

  それほどまでに当時の人々にとって、タイタニック号の存在は絶対的なものであり、同時に人類は自分達の技術の進歩の速さに、いつの間か傲慢さが出てしまっていたのです。

  実際そのために、多くの乗客達は、沈没し始めの頃は、救命ボートに乗りたがらなかったのです。この寒い中、わざわざ不安定なボートに乗るよりは、タイタニック号の甲板にいた方が安全だと考えていたのです。ですので、救命ボートの第1号は定員65名のところ、半分も乗らないまま、着水する事となったのです。

参照:『SOSタイタニック号』(恒文社)

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