翻訳についての個人的メモ08 「悪魔の見習い修道士」
プロの翻訳家でもなく仕事で翻訳をしているのでもないカドフェルファンの一個人が、己の英語力を省みず「これはおかしいじゃないか!」と思ったところについてあれこれ書き殴っています。気の向いたときにこっそり追加したり訂正したりしています。間違い・思い違いなどご指摘いただければ幸いです。
※ページ数は旧版(社会思想社)によります。
p.93
訳文:「固い首をねじ曲げるか、それとも高くそびえさせて、切り放つのだ!」
原文:"Either bend your stiff neck, or rear it, and be off!"
なんだか全然つじつまあってない文章じゃございませんこと?
stiff neck : 頑固者、高慢、頑固
bend the neck : 屈服する
be off : 立ち去る、離れる
試訳:「その頑固な頭をうなだれて従順になるか、それとも持ち上げたまま立ち去るかだ!」
p.310
訳文:「いまぼくは、マークこそファーザーと呼ばなければならないと思っています……彼のことは常に兄弟と思い素直にブラザーと呼んできたのですが」
原文:"And now in the end it seems it's Mark I shall have to call "father", though he's the one I shall always think of as a brother."
"shall"のニュアンスがうまく出てないためちょっと妙な感じがします。
試訳:「そしていずれはマークのことを『神父様(ファーザー)』と呼ぶことになるのでしょう…でも彼のことはいつまでも兄弟のように思うでしょうけどね」
この文の前に、'Do you remember,' asked Meriet, 'the few times I've ever called you "brother"? I was trying hard to get into the way of it. But it was not what I felt, or what I wanted to say. という文があり、"father"と"brother"のダブルミーニングと、その言葉に込められたメリエットの感情に頷く思いでした。
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