歴史ヨタ話(1):マティルダ(モード)が多すぎる!
中世の貴族は血筋を誇るために祖先の偉大な人物の名をつけることが多かったということですが、それにしてもマティルダばっかやんけ!と家系図を見て頭を抱えてしまいました。筆頭はモードこと女帝マティルダと王妃マティルダ。そして女帝の母親のヘンリー1世妃もマティルダです。ヘンリー1世の父ウィリアム1世(征服王)の妃もフランドル伯の娘マティルダ、そして皇太子ウィリアム・アシリングの妃もこれまたマティルダだったりするのでした。
歴史ヨタ話(2):姉さん女房
栄養状態が良く医療の発達した現代ならいざ知らず、当時の平均年齢を考えると10歳下の夫(モード25歳、ジェフリー15歳)は如何なものでしょうか。本人の意思を無視してオヤジがごり押ししたなーと思わざるを得ません。
モードの伯父であるデイヴィッド1世も30歳の時にノーサンバーランド伯女子相続人で当時40歳の未亡人マティルダ(またマティルダかよ!)と結婚しています。何がスゴイかってデイヴィッド1世とマティルダの間に二男二女が生まれていることでしょう。デイヴィッド1世妃マティルダは1131年に亡くなりました。
歴史ヨタ話(3):紋章
ヘンリー1世
ヘンリー2世
スティーブン
ヘンリー1世と2世(ウィリアム1世も)ライオンを紋章に使っており、ヘンリー2世から現在のイングランドの紋章と同じものになっています。スティーブンの紋章だけ違うのは、ひょっとしてブロワ家の紋章を使用していたのでしょうか。
歴史ヨタ話(4):決闘で手袋を投げること
『死体が多すぎる』でヒューは決闘を申し入れます。決闘というとお互いの名誉を賭けて戦うロマンチックなイメージが強いですが、実は中世において決闘は裁判の一種でした。神様は正義に味方するので勝ったもんが正しい、ということです。
ヒューは他人の名誉(と正義)のために戦っているので、正しくは代闘士になります。英語で勝利者を意味するチャンピオンは、もともと貴婦人の名誉の為に戦う代闘士の意味でした。
そして決闘では御馴染みの手袋を投げるシーン。手袋を王に差し出すのは、これから自分は審判に臨むので、自分の領地を(領主である)王に委ねます、という意思表示なのだそうです。
歴史ヨタ話(5):王位継承と血のつながり
1066年のヘイスティングスの戦いによってサクソン王朝は滅び、ノルマン王朝に取って代わられましたが、サクソン王朝の血は女系によって次の王朝に継承されて行きました。
サクソン王朝最後の王であったハロルド2世の2代前、エドマンド剛勇王の息子のエドワード・アシリングの娘マーガレットは、スコットランド王マルカム3世の妃となり6男2女を儲けます。
末女のマティルダはイングランド王ヘンリー1世に嫁ぎ、ブーローニュ伯ユースタス3世に嫁いだもうひとりの娘メアリーはスティーブンの王妃となったマティルダの母です。