不思議の国のアリス Alice In Wonderlad 1999 英・米

このドラマについて
ご存知、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」のテレビ化。これまで、何度も映画やドラマになっている作品でありながら、私が観るのはこれがはじめて。このお話は、子供の頃にディズニーの絵本で読みましたが、不思議な話だなあと思った記憶があります。好きでも嫌いでもなかったけれど、とにかく圧倒的なイメージが残った本でした。今回の作品の見所は、何と言っても豪華な出演者! この一言に尽きると思います。内容よりも俳優の名前だけで観たいと思う作品です。
監督はニック・ウィリング。制作はバベルスパーク・インターナショナル、ホールマーク・エンターテイメント。

感想
とにもかくにも豪華キャストに驚くばかり。有名なエピソードを子の俳優達がご存知のキャラクターに扮して登場だから、てんこ盛り状態とも言えます。そのエピソードごとは楽しいけれど、全体的に観ると少し流れが悪い感じ。途中、やや中だるみとも……。
 私が面白かったのは、「帽子屋のお茶会シーン」と「せいうちと大工の紙芝居シーン」。特に有名なこのお茶会シーンで帽子屋に扮するのはマーティン・ショート。彼がへんてこりんな姿で登場し、例の早口でセリフをまくし立てるところは、変なお茶会にぴったりで思わず、「ニヤリ」としてしまう。
 せいうちと大工のエピソードは、アリスがソックリダムとソックリディに出会ったときに、彼らがアリスに見せる紙芝居。海岸でせいうちと大工は牡蛎をだまして陸におびきよせ、食べてしまうという話。せいうちは牡蛎に同情しつつもたらふく食べてしまうし、大工は非常に割り切って平らげてしまう。さて、どっちが悪者か? とソックリダムとソックリディはアリスに質問。このシーンは地味だけど演じているピーター・ユスチノフとピート・ポスルスウェイトがどちらも演技派でわずかの出番ながらとても印象的。
 それから、チェックは白の騎士。演じているのはクリストファー・ロイド。ここでも変な発明をするおじさん。何だか「バック・トゥー・ザ・フューチャー」と重なってしまって笑える。ニヤニヤしているチェチャー猫役のウーピーも妙に似合っていて笑ってしまいます。このニヤニヤ具合も絵本の猫の絵とダブって、何て絶妙なキャスティング! と感心してしまいました。
 ヒロインのアリスにはティナ・マジョリーノ。子役としては数々の作品をこなしてきて、多くの実力あるスターとの共演をしている彼女。ディズニーのアリスや私の想像していたアリスとは似ていないけど、なかなか健闘。アリスの持つ好奇心の強さをとてもよく表現していたと思います。
 「不思議の国のアリス」は、ストーリーの奇抜さや面白さだけでなく、言葉遊びにもなっていると言われている本です。その面白さは本を読まなければ味わえませんが、この作品に関して言えば、個性的で有名な俳優が各キャラクターを演じることで、観る側をひきつけたと思います。
 お話は、アリスが父親の開くパーティーの席で歌を披露することになっており、緊張やストレスで歌うのが嫌で嫌でたまらないアリスが、庭に飛び出した時に時計を持ったうさぎを見かけ、不思議の国に迷い込んでしまうというという展開です。各キャラクターを演じている俳優達は、父のパーティの招待客も演じているので、
ほんのわずかの冒頭とラストのシーンは、是非、お見逃しなく!(2001-10-17)

出演者データ
ロビー・コルトレーン(ソックリダム)
Robbie Coltrane。1950年3月30日生。英国出身。「ハリー・ポッター」シリーズに出演。
ウ−ピー・ゴールドバーグ(チェシャー猫)
Whoopi Goldberg。1955年11月13日生。今では誰でも知っている女優ウーピー。彼女を日本で勇名にしたのは、やはり「ゴースト〜ニューヨークの幻」ですよね。ティナ・マジョリーノとは「コリーナ・コリーナ」でも共演しています。どの作品でも彼女の持ち味が生かされていて、観ていて安心できる女優の一人。アカデミー賞授与式の総合司会も女性初で務めました。出演作品は、「カラーパープル」、「ゴースト」、「天使にラブ・ソングを」、「サラフィナ!」、「メイド・イン・アメリカ」、「コリーナ・コリーナ」、「ボーイズ・オン・ザ・サイド」、「エディー」、「チャンス!」、「ゴースト・オブ・ミシシッピ」、「ディープエンド・オブ・オーシャン」他。
ベン・キングスレー(いもむし大佐)
Ben Kingsley。1943年12月31日生。英国出身。非常に印象的な俳優で一度見たら忘れないタイプと言えます。何と言っても「ガンジー」は強烈でした。「不思議の国のアリス」でも強い印象を残すいもむしの大佐を演じています。出演作品は、「ガンジー」、「モーリス」、「バグジー」、「スニーカーズ」、「ボビー・フィッシャーを探して」、「デーヴ」、「シンドラーのリスト」、「十二夜」、「アサイントメント」、「フェアリー・テイル」他。
クリストファー・ロイド(白の騎士)
Christopher Lloyd。1938年10月22日生。この人は何と言っても「バック・トゥー・ザ・フューチャー」。これで広く知られましたよね。「アダムス・ファミリー」でも印象的でした。今回は騎士の扮装なので、ちょっと見にはわかりにくいかも。
ピート・ホスルスウェイト(大工)
Pete Postlethwaite。1945年2月7日生。英国出身。ここ数年で日本でも知られるようになりました。「ロミオとジュリエット」(1996年)や「ブラス!」での印象的な演技が忘れられませんね。他に「To Kill a Priest 」(邦題、ちょっと忘れました。クリストファー・ランバートやエド・ハリス、ティム・ロスなど共演)、「ハムレット」(1990年)、「ユージュアル・サスペクツ」、「ロスト・ワールド/シュラシック・パークU」、「アミスタッド」などにも出演しています。
ミランダ・リチャードソン(ハートの女王様)
Miranda Richardson。1958年3月3日生。英国出身。キィーキィー声で「首を斬っておしまい」と叫ぶ、ハートの女王を演じたのがこの人。細い眉で真っ白な顔での登場にすぐには気が付かないくらい。ミランダは「クライング・ゲーム」が代表作と言えるでしょう。作品自体も話題を呼びました。観るたびに印象の違う女優。この先もちょっと目が離せません。他に「愛しすぎて/詩人の妻」、「カンザス・シティ」などにも出演。
マーティン・ショート(帽子屋)
Martin Short。1950年3月25日生。カナダ出身。おかしな帽子屋を演じるマーティン・ショート。まさにはまり役! アメリカのテレビで活躍し、その後、映画でも俳優として、声優として多数の出演をこなしています。何と言っても有名なのは何度観ても笑える映画「サボテン・ブラザーズ」。共演のスティーブ・マーチンとは、その後、数回共演していますが、毎回このコンビは笑わせてくれます。出演作品は、「インナー・スペース」、「ピュア・ラック」、「花嫁のパパ」、「キャプテン・ロン」、「マーズ・アタック!」他.。
ピーター・ユスチノフ(せいうち)
Peter Ustinov。1921年4月16日生。英国出身。ポアロで有名なこの人も今回観て随分年をとったと感じてしまいました。当然でもありますが。精力的に映画・テレビに出演しているようなので、今後も頑張って欲しいです。
ジョージ・ウェント(ソックリディ)
George Wendt。1947年10月17日生。
ジーン・ワイルダー(ウミガメモドキ)
Gene Wilder。1936年6月11日生。
ティナ・マジョリーノ(アリス)
Tina Majorino。1985年2月7日生。出演作品は、「男が女を愛する時」、「アンドレ」、「コリーナ・コリーナ」、「ウォーター・ワールド」他。
ジェイソン・フレミング(ハートのジャック)
Jason Flemyng。1966年9月25日生。英国出身。最近ではちょっと知られるようになってきた人ですが、意外に有名な映画に出ているんですよー。友人のサイト「Maru-b-fan」でジェイソンを取り上げています。詳しくはこちらでどうぞ。出演作品は、「ジャングル・ブック」、「ロブロイ」、「カーテン・コール」、「魅せられて」、「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」、「ザ・グリード」、「レッド・ヴァイオリン」、「スナッチ」、「ロック・スター」他。1997年の作品で「The James Gang」というのがあるらしいが、ここで彼はフランク・ジェームズを演じている。ジェームズ兄弟に興味のある私としては是非観たい1本なのです。
Channell36 Top
ルイス・キャロルに関しては緑さんの「Midori's Room」でも詳しく紹介されています。作家の年表や映画化・ドラマ化された作品について見ることが出来ます。その他の作家もたくさんあるので 是非見て下さいね。