漢方薬は女性にお勧め 5


生理痛(月経困難症)を和らげよう!…子宮腺筋症(子宮内膜症)、不妊の漢方相談

子宮内膜症、チョコレート嚢腫、子宮腺筋症の漢方、漢方薬


山形県東根市神町 土屋薬局 薬剤師・不妊カウンセラー、国際中医専門員A級(中国政府認定)・
NPO法人日本不妊カウンセリング学会会員 土屋幸太郎




今回の「漢方薬は女性にお勧め5」では、生理痛(月経困難症)、子宮腺筋症(子宮内膜症)
漢方相談の実例を紹介したいと思います。

その前に、まずは西洋医学の見地から、今回の内容に関することを紹介していきましょう。





◎ 生理のトラブルは体の異変を知らせる大事なサイン



女性ホルモン分泌の周期的な変化にともなって、毎月規則的に起こるのが生理です。

女性が妊娠するためには、欠かせない大切なプログラムです。

ですから、もし 生理に何らかのトラブルがあれば、
それは女性にとって異変を知らせる重大なサインになります。


女性は、10代の初めに初潮を迎えてから50歳前後の閉経まで、
一生のうちでおよそ、40年という長いあいだを 毎月生理とともに過ごします。

長年経験する生理とどう向き合い、どうとらえて過ごしていくかは、
女性にとっては生き方そのものです。

また 妊娠や出産、更年期という人生の重要なステージを左右するだけに、
たかが生理、と思わずに大切に考えていきたいものです。



◎つらい生理痛


生理痛は、子宮を収縮させて経血を外に押し出すときに起こる痛みです。

生理痛がひどい人では、ちょうど出産時の陣痛にも似た痛みを覚えることもあります。

生理のたびに寝込んでしまうほどの痛みが強い場合には、「月経困難症」と呼ばれ、
治療の対象になります。

また、痛みの背後には病気が潜んでいる場合があります。

つらい場合には、一度婦人科を受診しましょう。



◎ 一般的な生理痛の原因


A:経血の通り道が狭い

子宮頚管が未熟で狭いなどで、どうしても痛みが強くなってしまいます。


B:押し出す力が強すぎる

子宮内膜からプロスタグランディンというホルモンが分泌され、
月経血がスムーズに排出されるようになりますが、
このプロスタグランディンが多く分泌される体質の人は、
子宮を収縮される力が強すぎますので、生理痛がひどくなります。


C:冷えやストレスなど

生理のときに冷えて血行が悪くなっても生理痛になります。

冷えて血行が悪くなると、子宮内膜からのプロスタグランディンの分泌量が多くなるのです。

心理的な問題では、生理そのものを否定的に考えて、痛みが強く感じる場合もあります。



◎ 生理痛で考えられる病気


A:子宮内膜症(子宮腺筋症)

子宮の内側をおおう子宮内膜が、別の場所で増殖してしまう病気です。

子宮以外にできた内膜は、生理のたびに増殖と剥離(はくり)を繰り返しますが、
血液の排出口が無いために、その場にたまって 血豆や血腫のようなものをつくり、
これが毎回破れて痛みを引き起こします。

さらに破れたときに周囲の臓器などと癒着してしまい、
排便や性交などの生理以外のときも 引きつかれるように痛むこともあります。

とくに痛みがひどいのは、子宮の壁(筋層)内に内膜が飛び火した「子宮腺筋症」です。


B:子宮筋腫

子宮にできる良性の腫瘍で、子宮の壁の中や内側、外側にできた筋肉のこぶのこと。

筋腫ができる場所や大きさによって、自覚症状もない場合もありますが、
とくに生理痛がひどくなるのは、子宮の内側に向かって大きくなる筋腫の場合です。


C:卵巣嚢腫

卵巣にできる良性のしこりを卵巣嚢腫と言います。

自覚症状が現われにくいのですが、
嚢腫が大きくなると生理時に 子宮を圧迫して生理痛が起こったり、
下腹部痛がつれる感じや排便痛などがあります。



◎ 生理痛だけじゃない月経困難症


吐き気、腰痛、頭痛、眠れない・眠い、貧血、肩こり、イライラ、のぼせ、だるい、
憂うつ、食欲がない、下痢、過食
、めまい


隠れた病気のサインになることもあります。

まずは、産婦人科を受診されることをお勧めします。

器質的な疾患があるかないかを見極めたうえで、
漢方療法を選択できます。


◎ 痛みや不妊…こんな症状から子宮内膜症と分かりました。


子宮内膜症が発見されるのは、おもに生理痛などの「痛み」「不妊」によってです。

ただし「痛み」といっても「性交痛」「排便痛」など、
人に相談しにくいものも多く、日常生活で大きなストレスになります。

子宮内膜症の症状としては、"生理痛・下腹部痛、生理の経血量が多い、
レバー状のかたまり(血塊)がある、吐き気・嘔吐、不妊
肛門奥痛・排便痛、性交痛"などがあります。

子宮内膜症は、命に関わる病気ではありませんが、完治が難しいのは事実です。

「癒着(ゆちゃく)」が起こるとさらにやっかいになります。

原因もはっきりと分かっていませんので、精神面への影響が大きく、
自分を責めてしまう人もいます。



◎ 起こる場所によって大きく3種類に分かれます。


卵巣、卵管、骨盤腹膜などの骨盤内に発生したもので、これが狭い意味の子宮内膜症になります。

このタイプのなかでも卵巣に発生すると、
古い血液が溜まってチョコレートのような嚢腫ができるため、
「卵巣チョコレート嚢腫」と呼ばれます。

子宮内膜症のうちでも、もっとも発生頻度が高く、7割の人にみられます。

2つ目は子宮筋層内に入り込んで増殖したもので、「子宮腺筋症」と呼ばれます。

3つ目は、肺やへそ、膣、外陰部、リンパ節などの骨盤外の臓器に発生した
「骨盤外子宮内膜症」
です。



◎ 治療法


薬物療法:

鎮痛剤…「痛み」を和らげていきます。

漢方薬後述します。


ホルモン療法:妊娠や閉経と同じ状態をつくり出す療法です。


@低用量ピル…排卵、生理を止めることで、症状を軽減します。

ピルは、生理のリズムに関係する卵胞ホルモンと 黄体ホルモンを合わせた薬です。

避妊薬というイメージがありますが、妊娠と同じ状態をつくり出し排卵を止めることで、
生理のときの子宮内膜の増殖を抑えます。

35歳以上でタバコを1日15本以上吸う人が使うと、
心臓発作や脳卒中を起こすリスクが高くなるというデータがあります。


AGnRHa療法…脳に作用して女性ホルモンの分泌を抑えます。

GnRHaとは人工合成ホルモンで、脳に作用し、
女性ホルモンの分泌を促す「性腺刺激ホルモン」を出させる働きがあります。

これを投与すると、最初は脳の下垂体が反応して性腺刺激ホルモンを多量に分泌しますが、
その後は逆に反応しなくなるため、女性ホルモンの分泌が弱まり、
一時的に閉経と同じ状態がつくり出されます。

副作用は、更年期障害と同じようなほてり、のぼせ、発汗、肩こり、
頭痛、倦怠感、膣乾燥などの症状がみられます。


B点鼻タイプ…スプレキュア、ナサニール。

注射タイプ…リュープリンなどがあります。


Cダナゾール療法…脳や卵巣に作用し、女性ホルモンの分泌を抑制。

体重増加やニキビなどの副作用も。

男性ホルモン系のステロイドホルモン剤。

女性ホルモンの分泌を促す「性腺刺激ホルモン」を出さないようにする作用に加え、
卵巣にも左右して女性ホルモンの分泌を抑えます。

これにより、人工的に閉経状態をつくって、症状を抑えます。

副作用には、体重増加、肩こり、ニキビ、皮脂分泌の増加などがあります。



◎ 手術

開腹手術と腹腔鏡手術があります。

年齢や患者さんの希望により、選択します。





さて、今回の「漢方薬は女性にお勧め5」では、B子さんの漢方相談の紹介をします。


○10月2日

B子さんは、30歳です。身長160cm、体重49kgの体型です。

もうすぐ6歳になるお子様がいます。会社では、事務職のOLをしています。

B子さんは、2年前から2人目が欲しいと望んでいますが、
なかなか授かることができませんでした。


話を聞いてみますと、生理痛がひどく、とくに2日目、3日目には、
市販の鎮痛剤を服用しても、薬が効かないときがあるそうです。


生理には、レバー状の血塊があります。

生理の1週間前から、腰も痛くなりやすいです。

基礎体温は過去に2ヶ月位つけていましたが、高温期と低温期が分かりにくく、
今はつけるのを止めています。


B子さんの舌ベロの色は、どちらかといえば白っぽいほうです。

舌の色が白っぽい場合には、血虚(けっきょ)とよばれ、血(けつ)の不足傾
向の現れと認識します。


私は、B子さんに「当帰を主成分にした漢方薬」と「血行を良くする漢方薬」をお勧めしました。


「当帰を主成分にした漢方薬」は、血(けつ)を養い、血行を改善します。


女性の人は、生涯の間に「生理、妊娠、出産、授乳」と血液を消耗し
血虚(けっきょ)」になりやすく、ストレスや加齢で、血液がドロドロ、ネバネバとしてきて、
血行不良の「淤血(おけつ)」にもなりやすいのです。


いわば「血の道症」「血の道の病」と言われる状態です。


「当帰を主成分にした漢方薬」は、この慢性的な血虚(けっきょ)と呼ばれる
「血の道症」の改善に役立ち、
生理痛や生理不順などを和らげ、妊娠しやすい健康な母体をつくります。


「当帰を主成分にした漢方薬」には 養血調経作用がありますので、
生理のリズムを整える働きがあります。


通常、軽い生理痛などでは、「当帰を主成分にした漢方薬」の単独服用だけでも
軽減していくケースがありますが、
生理痛がきつい場合には、血液がドロドロしていて血行不良の
「淤血(おけつ)」も存在していると考えますので、
血行を良くする漢方薬などの併用もお奨めすることも多くなります。



「血行を良くする漢方薬」は、血液をサラサラに浄化して、全身の血行を改善することにより、
「淤血(おけつ)」を解消し生理痛を和らげていきます。

生理の初日、2日目に生理痛がきつくて鎮痛剤が効かない場合には、
淤血が強い可能性があります。

レバー状の塊も淤血と認識します。


(「あなたの血液は、サラサラ流れていますか?「淤血度チェック」」も参考にしてください)




B子さんの漢方薬の服用方法


◎ 月経期


「当帰を主成分にした漢方薬」

「血行を良くする漢方薬」


◎ 卵胞期〜排卵期〜黄体期


「当帰を主成分にした漢方薬」



周期の始まりは、月経からですから、生理痛を和らげることは、
周期全般にとても良い影響を及ぼします。

また周期療法では、卵胞期を重要視しています
(生理が終わってから、排卵日前後までの期間)、
この時期は排卵を促す大切な時期です。





○12月4日



B子さんが「当帰を主成分にした漢方薬」を服用して
1ヶ月間以上が経ちます。


その後生理が来ましたので、「血行を良くする漢方薬」を併用しましたが、
生理痛の痛みがひどく、やはり鎮痛剤を 3日間ぐらいは服用を続けたそうです。


生理痛が始まって、1週間経過しますが まだ下腹部に鋭い痛みがあり、
出血も止まりません。

横になると、だいぶ楽なのですが、動いているとつらくなったり治ったりと波があるようです。


B子さんからは、「まだ1週間なのでもう少し様子を見てもいいですが、
漢方薬は飲み続けてもいいものか迷っています。大丈夫でしょうか?
病院に行ったほうが良いでしょうか?」
と質問が来ました。



◇土屋薬局からの回答


生理痛がつらく、1週間経過するが、まだ下腹部痛に鋭い痛みがあり、
出血も止まらないとのことで、症状の改善を私たちも祈念しております。


産婦人科で検査される場合には、生理痛に関しては 子宮内膜症があるかないか、
出血に関しては 子宮筋腫がないかを チェックしていくことと思います。


鎮痛剤に関しましては、痛みが来る前日から早めのタイミングで服用することがポイントになります。

また、ふだんからは基礎体温表を記入されていきますと、より体調の把握がしやすくなります。



「当帰を主成分にした漢方薬」と「血行を良くする漢方薬」は、生理痛を和らげる基本処方ですので、
まず3クール(3回の生理)は、漢方薬を変えないで、
引き続き服用を継続されたほうが効果的です。


なお、「血行を良くする漢方薬」を生理期間中に併用しても あまり症状に変化がない場合には、
「ストレスを緩和する漢方薬」や「丹参製剤」などの漢方薬を
生理期間中に追加することも検討できます。



生理痛の軽減には、「通じざれば、すなわち痛む」という格言に基づき、
淤血(おけつ)を解消するか、気の詰まり(気滞)を解消するかの、
どちらかに的をしぼっていきます。

淤血傾向が強ければ「血行を良くする漢方薬」を、
気の詰まりの傾向があれば「ストレスを緩和する漢方薬」の併用を検討していけば良いわけです。



これらの考え方のほか、生理痛の漢方相談では、


@生理の状態=前半と後半どちらがつらいか? 鎮痛剤を服用するか?

A排卵の発育が順調か?排卵があるか?

これには、基礎体温をつけることが大切になります。


B生理痛には、黄体機能不全もありますので、高温層がしっかりとしているか?

など、月経期〜卵胞期〜排卵期〜黄体期の4つのバランスなどを考慮に入れまして、
周期全体の流れから、生理痛を改善していく方法を考えていく場合もあります。


今回、B子さんには「当帰を主成分にした漢方薬」と「血行を良くする漢方薬」に、
新たに「丹参製剤」を併用することにしました。



B子さんの漢方薬の服用方法


◎ 月経期


「当帰を主成分にした漢方薬」
「血行を良くする漢方薬」
「丹参製剤」



◎ 卵胞期〜排卵期〜黄体期


「当帰を主成分にした漢方薬」
「血行を良くする漢方薬」


月経期、卵胞期〜排卵期、黄体期の3つのバランスを整えることにより、
生理痛の穏和を目指していきます。





○1月24日


B子さんは、漢方薬を始めて、もう4ヶ月が来ます。 

肌の調子が良いので、びっくりしています。

生理の方は、前回は少し生理痛が残るものの、びっくりするほど痛みがとれていたのに驚きました。


前回の生理のときから基礎体温をつけるようになって、
しっかりと高温層と低温層があることが分かりました。


少しずつ、体調も良くなってきたんだなと感じる今日この頃です。


そういえば、あれだけ、痛み止めを使っていた私が、ここ1ヶ月使っていないような気がします。


まだまだ漢方薬は、飲み続けなくてはいけないのでしょうが、
妊娠出来るようにプラスして飲んだほうが良いものがあれば教えて下さい。

まだ今のまま続けたほうがよろしいでしょうか?


◇ 土屋薬局からの回答

漢方薬を服用されまして、4ヶ月が経過し、お肌の調子が良いとのことで、
私たちも嬉しく思います。

お肌の新陳代謝のサイクルは、28日間。
(14日間ずつで、基底層から角質層にターンオーバーしています。)

生理の周期も、28日間。

ですから、お肌の調子が良いことは、婦人科系にとても良いことなのです。


本当に良かったですね。(^.^)


また、基礎体温表をお付けになられまして、高温層と低温層分かれているという事で、
こちらも良かったですね。

今後に期待がもてますね。


鎮痛剤を服用しないことも、これも良い傾向で何よりだと思います。

生理痛の軽減は、体全身にも良いです。


さて、周期療法で妊娠しやすくなる漢方薬を説明します。


@「鹿茸が配合された漢方薬」


生理痛がきついとき、不正出血の傾向があるとき、高温層が12日間以上持続しなくて、
あまり低温期と温度差がないとき、
いわゆる「黄体機能不全」のような時には、
「鹿茸が配合された漢方薬」を高温期にプラスします。

かなり効果的な処方で、基礎体温にも良いです。


Aプラセンタ製剤


胎盤エキス製剤です。

これもかなり、良い処方でして、効果と評判は良いです。

卵胞の発育が良くなり、体全体も元気になります。

プラセンタ製剤は、卵胞期〜黄体期、つまり生理以外の周期に服用します。


通常は、「当帰を主成分にした漢方薬」を「柱」にしまして、
「鹿茸が配合された漢方薬」を併用したり、または「プラセンタ製剤」を併用します。


高温層を整えて、着床の継続を維持するのが目的でしたら、「鹿茸が配合された漢方薬」を。

卵子の発育が悪く、低温期が弱点のようでしたら、
「プラセンタ製剤」を併用することもあります。

お好きなものを検討してみてください。





○1月29日


B子さんは、生理や体の状態が良くなっているけれども、
やはり少しは生理痛があるので、今のままの漢方薬を続けていきたいそうです。


「当帰を主成分にした漢方薬」と「血行を良くする漢方薬」をB子さんにお勧めしました。





○4月24日


B子さんは先日、産婦人科に行って来ました。

不妊の検査をしてもらうことにしたのですが、最初の内診の検査で、子宮腺筋症だと伝えられました。

血液検査をして帰り、2回目の血液検査では(−)だったと伝えられましたが、
ぎりぎりの数値だとも言われました。


そして、今日は3回目の検査に通院してきたのですが、
その他の検査では不妊の原因になるものは特に無いと言うことで、
子宮腺筋症のほうをMRIで見てみようということになっています。


子宮腺筋症が原因だとすると、結構ややこしいと言われ、ちょっと落ち込んでいます。

漢方で、どうにかなるものでしょうか?


◇ 土屋薬局からの回答

いろいろと大変だったことと思います。

子宮腺筋症は、子宮内膜症の一種です。

漢方では、自覚症状の生理痛などの軽減を目的に考えていきます。


生理痛のなど痛みの原因は、@淤血 A気滞(きたい)が一般的な要因となります。

http://homepage1.nifty.com/TUTIYA/kanpotusin27.htm

↑卵巣嚢腫などの漢方療法が載っていますが、
ここのところの考え方はまったく一緒になります。

今現在、B子さんが服用されている処方を継続されることをお奨めいたします。


もし、ストレスやうつ、気分の不安定、PMS(月経前緊張症)などが気になるような場合には、
星化逍遙丸を併用することなども検討できます。

http://homepage1.nifty.com/TUTIYA/kanpotusin28.htm

http://homepage1.nifty.com/TUTIYA/cosmopolitan.htm

http://homepage1.nifty.com/TUTIYA/kanpotusin29.htm


◎月経期


「当帰を主成分にした漢方薬」
「血行を良くする漢方薬」
「丹参製剤」
「ストレスを緩和する漢方薬」



◎卵胞期〜排卵期(タイミング)


「当帰を主成分にした漢方薬」
「血行を良くする漢方薬」
「丹参製剤」


◎黄体期

「当帰を主成分にした漢方薬」
「血行を良くする漢方薬」



「当帰を主成分にした漢方薬」をベースにしまして、
「丹参製剤」や「血行を良くする漢方薬」などの活血化淤法を
全周期に渡って行けば、かなり良い結果となります。

「流れる水は腐らない」と言われています。

ストレスなどの気の詰まりなども防ぎ、ふだんの生活でも運動不足を解消したり、
血行を良くする野菜などの食事を 心がけると良いと思います。





○4月29日


B子さんは、先日MRIを撮りに行き、やはり子宮腺筋症と言われました。

かなり広い範囲で広がっているということで、完治させるには子宮を全部とってしまう方法しかなく、
今の段階では薬で生理を止め、子宮が良い状態になったときのうちに、
妊娠していくことが良いと言われました。

子宮が硬いので、もし妊娠したとしても、流産の可能性もあるとも言われました。


次回の生理までに考えておいて下さいと言われましたが、今の私には、薬に頼るしかありません。

漢方で良いものがあれば・・・よろしくお願いします。



◇ 土屋薬局からの回答


前回に、ご紹介しましたような服用法でやっていきましょう。


ストレスを緩和する漢方薬」は、「当帰を主成分にした漢方薬」と一緒に服用します。

心と体のバランスが調和しますので、これから「五月病」などの季節にも有効です。


リラックスして、毎日の生活を楽しんだり、
お休みの日には自然と触れ合うことなども大切だと思います。





○ 6月2日


B子さんは先日、産婦人科で妊娠していることが判明しました。

子宮腺筋症と診断されて、生理をとめて治療しようと言っている時だっただけにびっくりでしたが、
とても嬉しいです。

しかし、腺筋症のため、流産することもあるという話だけに、安心してはいけないのでが・・。

そこで、質問です。

婦宝当帰膠は、ずっと飲んでいて良いのでしょうか?



◇ 土屋薬局からの回答

おめでとうございます。

私たちも嬉しく思っております。

今後は、赤ちゃんを大事にしていきたいですね。


「当帰を主成分にした漢方薬」に関しましては、安胎の漢方薬にになります。

安心して服用下さい。





○ 6月13日


B子さんは前回の妊娠の時よりも、つわりが軽いような感じがします。

なんだか今日はいつもよりしんどいな、と感じる時、
「当帰を主成分にした漢方薬」を飲み忘れていることが多いようですが、
B子さんにとっては、つわり対策になっているようです。


「当帰を主成分にした漢方薬」さん、これからもヨロシクネ!!という気持ちだそうです。



◇ 土屋薬局からの回答

つわり対策には、「当帰を主成分にした漢方薬は有効ですし、安産の漢方薬になりますので、
上手に利用してください。

レモン汁を入れたり、味を好きなように変えることで飲みやすくなる場合があるようです。

ご自身と赤ちゃんのためにも、元気に妊娠生活を過ごしていきたいものですね。


B子さんのご健康とご多幸を祈念申し上げます。





最後にまとめます。



@「不妊症と子宮内膜症」

今まで原因不明とされてきた不妊症には、子宮内膜症によるものが多く見られます。

子宮内膜症は現在急増しつつある疾患の1つで、激しい生理痛、腰痛、排便痛、
性交痛、月経以外での下腹部痛などのつらい症状以外に、不妊の大きな原因となっています。

妊娠可能な女性の約10%がかかっていると言われています。

また、子宮内膜症は簡易検査では分かりにくく、安易な排卵誘発剤や黄体ホルモン剤使用で、
悪化、複雑化させるケースも多いのです。

腹腔鏡やMRI(磁気共鳴画像診断装置)などの検査が必要とされます。

一方、中国漢方の最大の利点は、月経サイクルを正常に保ちながら、子宮内膜症の軽減を目指すことです。

つまり、無理に排卵を抑え、生理を止めたりすることはしません。



「漢方薬の服用法の一例の紹介」


A:排卵をしやすくするために、排卵日予定日の2〜3日前から10日ほど、
異常内膜の増殖や出血・癒着を抑える働きをもつ、活血化淤・消腫散結(塊やしこりを取る)薬である
「血行を良くする漢方薬」「丹参製剤」などを集中的に使用します。






A「不妊症と淤血」


「淤血(おけつ)の女性は妊娠しにくい」という格言があります。


下腹部や太腿の付け根あたりが硬く感じられる場合、血液の流れが悪くなっているからだと考えます。


血液の流れが悪いことに起因する、その他の症状としては、
"生理が遅れる、生理痛がつらい、月経血に血塊が多い、色がどす黒く粘りがある、
月経中に頭痛や肩こりが起こる"など月経の不調が多く見られます。


また、舌に青紫や赤紫、あるいはどす黒いチョコレート状の斑点が現われたり、
目の周りや唇が黒ずむなどの症状も現われます。


このように血液の流れが悪い状態を中国漢方では淤血(おけつ)といい、
この淤血を改善するために活血化淤という方法を用います。


活血化淤の方法は、不妊の原因となる子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫や癒着などが起こるのを防ぎ、
さらに骨盤の血流を良くして、新鮮な血液が十分に卵巣や子宮に行きわたるようにします。


これだけでも卵胞の発育が良くなり、排卵や着床が促進され、
すべてが妊娠に有利な要因となります。






B「生理痛やレバー状の血塊の軽減を目指す。全周期から生理痛対策を」



子宮内膜症や子宮腺筋症などは、淤血(おけつ)と認識して、
活血化淤剤を「当帰を主成分にした漢方薬」に併用していくことが多いです。


生理痛やレバー状の血塊が多いなどの軽減を目標にします。

その際には、効き目としては鎮痛剤の服用する回数が減ることや、
痛みそのものが楽になることを目指していきます。


生理痛がひどいような場合には、生理のときだけではなくて、
周期全般から生理痛の軽減を目指しますので、
生理以外の期間にも、「当帰を主成分にした漢方薬」や「血行を良くする漢方薬」などを
しっかりと服用していくことが大切です。





C「気滞、気鬱(きうつ)といった気の巡りをスムーズにすることも大切です」


生理痛には、ドロドロ血液の淤血のほかに、
気滞または気鬱(きうつ)といった気の詰まりが関係している場合もありますので、
「ストレスを緩和する漢方薬」もPMS(月経前緊張症)や生理痛対策にとても有効です。


「通じざればすなわち痛む」ですから、気血(きけつ)の巡り、
すなわち「気」や血液をスムーズに流していけば、生理痛の軽減につながります。


「気」とは、自律神経や気持ちの問題、ストレスに関係がありますので、
ストレスの解消や心を前向きにすることなども大切です。





D「補腎薬を併用することは、卵胞や子宮内膜に有効です」



妊娠を目指すときには、補腎薬を卵胞期や黄体期などに、
「当帰を主成分にした漢方薬」に併用していき、
卵胞の発育や子宮内膜の厚さを良くしていきます。


黄体期(つまり高温期のことです)に併用しますと、
黄体機能不全のような高温期の温度が足りない、
日数が短いといった悩み対策になります。





E「養生法もしっかりと」

日常生活の養生法も大切です。

香りの良いものを楽しんでリラックスしたり、睡眠を十分にとる、
ストレスを上手に発散してイライラしない、
散歩をする、半身浴など、心と体の健康を守っていくこともお勧めです。




土屋薬局では、お客様の体質に合わせられますよう、
日頃から真摯に勉強と研鑽を積んでいます。


漢方相談をされる際には、
詳しく漢方相談表
多少恥ずかしいかもしれませんが、
生理の状態―
初潮年齢、月経周期、月経期間、一番最後に来た生理の日付、
生理前に月経前緊張症があるかないか(イライラ、胸の張り)、
排卵痛(イライラ)、不正出血(排卵日前後など)、
生理痛(前半に痛いか、後半に痛いか、痛む場所はどこか―頭痛、下腹部など)
生理時にレバー状の塊があるかないか、
など詳しくご記入されますと、
私たちの 漢方相談の能力が発揮されます。


基礎体温表を付けているかたは
遠慮なくファックス(0237−48−1477)してください。


漢方薬は女性におすすめ」に戻ります。



漢方薬は女性におすすめ2」に戻ります。



漢方薬は女性におすすめ3」に戻ります。


漢方薬は女性におすすめ4」に戻ります。


漢方相談は、
漢方相談室のフォームファックス(0237−49−1651)
お電話(0237−47−0033、0237−48−2550)で。


ココログ版では、

チョコレート嚢胞の漢方相談(チョコレートのう腫)2004〜2008

チョコレート嚢胞の漢方相談(チョコレートのう腫)2009〜

子宮内膜症の漢方療法

子宮腺筋症と漢方薬

こちらもぜひ参考になさってください。

体調に合わせながら
健康をつくる漢方相談をしていくことを誓います。