“痛み、しびれ”を楽にしよう!…第2話

坐骨(座骨)神経痛・椎間板ヘルニア・腰痛の漢方・漢方薬…痛み、しびれを楽にしよう!

山形県東根市神町中央通り 土屋薬局 薬剤師、国際中医専門員A級 土屋幸太郎


ケース2…坐骨神経痛・椎間板ヘルニア  足を引きずる激痛


Aさん(54歳)は、製造業で立ち仕事をしています。


20年前から 椎間板ヘルニアの持病をもち、
坐骨神経痛がしばしば起こります。

MRI(磁気共鳴画像)の検査では脊髄(背骨)が減っているが、
手術や神経ブロック療法をやる必要はないと 診断されているそうです。

今までは 病院で電気をかけたりして、痛みを抑えていました。
 
しかし 最近一ヶ月間は、痛みは足を引きずるような激痛で、立ったり座ったりするのも大変です。


足全体が痛み、歩くと痛みが増します。

就寝中には足がつるので熟睡できません。

食欲は正常で、寒がり・冷え性はありません。

少し血圧が高めです。


Aさんは、病院での良い治療法がないので、当店を訪れたのでした。


ここで、本題に入る前に 「坐骨神経痛」と 「椎間板ヘルニア」を簡単に説明しましょう。





◎坐骨神経痛


〔症状〕 

私たちの体で一番長い神経が「坐骨神経」です。

太腿(ふともも)後面から 足部にかけて 広い範囲の知覚をつかさどっているので、
この神経が刺激されると、片側の臀部(おしり)、大腿の後面、ふくらはぎが痛み、
かかとや くるぶしの方まで痛みが 響くこともあります。  

安静にしていても、多少痛みが続くことが多く、"せき、くしゃみ" などで痛みが下方まで響き、
体を曲げたりすると痛みが強くなります。

痛みのほかに、下肢のしびれ、知覚麻痺、筋力低下、歩行障害などもみられることがあります。
 

〔原因〕 

一番多い原因が椎間板ヘルニアです。

脊椎腫瘍、脊柱管狭窄症、脊椎分離症、脊椎すべり症なども原因となります。

これらの疾患により、神経が刺激を受けたり、圧迫されるので、坐骨神経痛がおこるのです。


◎椎間板ヘルニア 


脊柱を構成する椎骨(ついこつ)と椎骨の間には、「椎間板(ついかんばん)」という軟骨が挟まっています。

椎間板は背骨にかかる衝撃を和らげる "クッション"の働きをしています。

大きな衝撃が加わったり、老化により、椎間板が突出(脱出)すると じん帯や神経を圧迫します。

そのため、腰痛や坐骨神経痛がおこるのです。





西洋医学の治療法の限界


西洋医学では、鎮痛薬・筋弛緩剤などの内服薬や 座薬、牽引療法などありますが、
なかなか 効果が上がらない方も多いようです。

また 根本的に治す場合には、手術しかない場合もあります。

ここで問題になるのは、「痛み、しびれ」があるからといって、長期間に渡って鎮痛剤を服用したり、
座薬を連用するのは良くありません。
 
鎮痛薬はいわゆる「痛みの神経をブロック」 するだけで、根本療法にはなりません。

また、鎮痛薬や座薬などの副作用で胃腸を壊したり、胃潰瘍になってしまう方も多いのが実情です。

そこで、西洋医学で有効な手段がとれないときには、
中国漢方をうまく利用すると道が開けることが しばしばあります。





坐骨神経痛、椎間板ヘルニアは「腎虚」と「淤血」が関係している


中国漢方の経験によれば、骨や軟骨などの変形や磨り減りなどの老化現象は、
五臓でいう「腎(じん)」の弱りと考えています。


「腎(じん)」は 現代医学の「腎臓(じんぞう)」の働きを含め、
生殖ホルモン系などの "体の若さと老化" にも関与しているのです。

よく「腎虚(じんきょ)」という言葉を 耳にしますが、
これは「精力減退、足腰の弱り、の衰弱、白髪、歯が抜ける、耳が遠くなる、物忘れ、視力減退」など
の老化現象を指しています。


"いつまでも若々しい人"や、"年齢よりも老けて見える人"など個人差がありますが、
これは「腎」の状態を表しているのです。


「腎」がしっかりしていれば体は若々しいです。



これとは反対に 「腎」が衰え 「腎虚(じんきょ)」傾向が進むと老化現象が進みます。


「椎間板ヘルニア」で 「坐骨神経痛」が発生している状態は、
「腎虚(じんきょ)」が進行して 足腰が弱っている状態と考えられますから、
「腎」を強くする方法を用います。
 
また 坐骨神経痛の特徴として、おしりから足元に流れるような "しびれ"がありますが、
中国漢方では血行不良(淤血 おけつ)と考えます。

神経や血液の流れが阻害されるので、局所に酸素や栄養が行き渡らないので、
"痛み"や"しびれ"が発生するのです。


この「痛み」を引き起こす血行不良は、中国漢方では「淤血(おけつ)」と呼んでいます。


「淤血(おけつ)」とは、"血液の質が悪くなり粘りけを増して ドロドロになり、
血流が悪くなっている状態"のことです。



ですから 「椎間板ヘルニア」と 「坐骨神経痛」を解消するには、
「腎」を強化しながら(生命力を強くする)、血行不良を改善すれば良いことになります。





独活寄生湯に丹参製剤を併用する


椎間板ヘルニアによる 坐骨神経痛には、独活寄生湯が最適です。


独活寄生湯は 「腎」を強め、生命力をアップさせながら、坐骨神経痛を改善していきます。

同時に 「坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)」の足をひきずるような、
激痛やしびれがある場合には、血行不良が根底に存在していますから
独活寄生湯に「丹参製剤」などの「血行を良くする漢方薬」を併用すると効果が高いです。






独活寄生湯は "筋肉、骨、関節" を丈夫にし、"痛み・しびれ" を改善する


独活寄生湯は "筋肉、骨、関節" を丈夫にする働きがあるので、
椎間板ヘルニアや 変形性関節症など、
骨や関節の変形疾患にも使用することができます。


独活寄生湯の構成成分は、大きく分けて 2つの働きがあります。
 

一つは、痛みを招く気象条件(地域、居住環境、仕事場の環境)から体を守る働きです。


しばしば "寒さ、湿気、風"などの悪天候により 痛みが誘発されますが、
独活寄生湯は これらの悪影響から体を守り、痛みを軽減していきます。

また、血行を促進し、水分代謝を 改善する働きもありますので、鎮痛作用を発揮します。


2点目は、体に元気を与え栄養状態を改善し、病気に対する抵抗力を強める働きです。


独活寄生湯を服用していると"カゼをひかなくなる、疲れにくくなる"など、体が丈夫になってきます。
 
これらの総合作用により独活寄生湯は、痛みやしびれを改善しながら、病気に対する抵抗力を増していきます。





丹参製剤はドロドロ汚れた血液を浄化し、"痛み・しびれ"を改善する


私たちが 健康に活動するためには、いつもきれいな血液が
サラサラに流れていることが大切です。

体のすみずみまで 新鮮な酸素と栄養が 充分に供給されているからこそ、
私たちは生きているのです。


ところが、"ストレスや暴飲暴食、肥満、睡眠不足、運動不足、タバコ、飲酒"などの
日頃の生活習慣や、"老化"などで 血液はドロドロと汚れてきます。
 

ドロドロと汚れた血液は、血液の流れが悪くなりますので、
動脈硬化や ひどい場合には 血管が詰まりやすくなります。

コレステロールや中性脂肪、尿酸などが高いときも、血液がドロドロと汚れていると言えます。

このように血液が ドロドロに汚れ、血行不良が発生している状態が淤血(おけつ)です。





淤血には三大特徴があります。@痛む Aしこる B黒ずむ です。


椎間板ヘルニアや 坐骨神経痛の 「痛み」 「しびれ」などは、@痛む の代表です。


そのほか "頭痛、肩こり、狭心痛、脳梗塞後遺症、生理痛、子宮筋腫、卵巣のう腫、
腹痛、関節痛、打ち身、捻挫、静脈瘤"などの痛みは、淤血による痛みの代表的なものです。



「丹参製剤」は、ドロドロになった血液をサラサラに浄化し、
独活寄生湯と協力して 椎間板ヘルニアや 坐骨神経痛の
つらい痛みを楽にしていきます。





丹参製剤はお湯に溶かして、独歩丸と一緒に服用すると効き目が倍増する。



さて、Aさんには独活寄生湯を9丸ずつ 1日2〜3回、
丹参製剤は 1包を半分ずつ服用してもらいました。
 

丹参製剤は お湯に溶かしてもらいます。

ちょうど 煎じ薬の状態になり、そのお湯で
独活寄生湯を服用すれば 効き目が倍増します。





痛みが和らいで、座薬が切れても大丈夫になった!


5日後に Aさんから嬉しい電話がきました。


独活寄生湯と「丹参製剤」を服用して 2日目くらいで、痛みが和らいできたそうです。

それまでは 座薬の効果がきれると、痛みがひどくて 足を引きずりながら歩いていましたが、
座薬の効き目が切れても 大丈夫になりました。

20年前から 椎間板ヘルニアがあって、ちょこちょこ痛みがおきていて、
ここ1ヶ月間は痛みが ひどかったそうです。


それが本当に 漢方薬の効き目なのかと思うくらいに、良く痛みが消えました。

1ヶ月後の来店時には、もう痛みは まったく無くなっていました。

ただし 起床するときに 重苦しい感じがありますが、それも あまり気にならないそうです。

病院から もらっていた鎮痛薬や 座薬は止めました。



もう足は引きずっていません。

それから現在まで4年間、Aさんはずっと良い状態を維持しています。

痛みがまったく起こらないので、自分の体では ないような感じだそうです。

足腰のつらい痛みがないので、自分の下半身が 付いていないような気もするそうです。





まとめ


独活寄生湯は 「椎間板ヘルニア」 「坐骨神経痛」の "痛み""しびれ"を改善していきます。


当店の経験でも、"痛みに効く"と言われている漢方薬の中でも、
一番効果があることが分かっています。

椎間板ヘルニアなどの 骨や軟骨の変形による疾患は、
中国漢方では「腎虚(じんきょ)」に関係があると考えています。
 

「腎(じん)」は 生殖ホルモン系や骨、腰などに関係しています。

腰痛症や 椎間板ヘルニア、変形性膝関節症などは、
すべて「腎(じん)」の弱り つまり 腎虚(じんきょ)が原因です。

 
独活寄生湯は、「腎」の働きを補う作用(ほじん補腎)があるので、
つらい腰痛、足腰のしびれなどが解消していきます。

 




まとめ2


椎間板ヘルニアで 坐骨神経痛が発症している場合は、
臀部(おしり)から 流れるような"しびれ"がありますが、
この症状は 「腎虚(じんきょ)」に 「淤血(おけつ)」が絡んでいます。



淤血とは、血液が ドロドロしたり
血流が悪くなっている状態のことです。

血液の流れが悪くなっているので、
新鮮な酸素や栄養が行き渡らないので "痛み""しびれ"が発生します。


丹参製剤は、血液をサラサラにし 神経痛の"しびれ"を
独活寄生湯と共に 改善していきます。





独活寄生湯は坐骨神経痛、腰痛、膝痛、踵(かかと)の つらい痛み、しびれを和らげるために、
必要となる漢方薬です。

胃腸を丈夫にして、筋骨、関節を丈夫にし、
基礎体力を上げていきます。

鎮痛剤のように、お腹に負担がかかることは ありませんので、
虚弱体質、高齢者の方でも 安心して服用できます。

寒さ、雨降りなどの天気の影響を受けやすい 痛み、しびれにも、
良い効果を発揮します。


独活寄生湯の服用を続けていますと、
体の土台である 足腰が丈夫になっていきますので、
足腰の衰えを防ぐことができます。


「人は足腰から衰える」と言われますが、
まさに 21世紀の高齢者社会の強い味方です。

寝たきりの原因は、脳卒中を除けば、
足腰の衰えが原因なのです。

痛み、しびれを改善しながら、
足腰強化によって、体全身を若返らせます。






丹参製剤は、お湯に溶かしますと 「血液サラサラ茶」になります。

私たちは、血液からの酸素と栄養によって、命と健康を養っています。


血液がドロドロ・ネバネバしている状態は、淤血(おけつ)と言います。

淤血(おけつ)の特徴は、@痛む Aしこる B黒ずむ です。



坐骨神経痛の電気が流れるような “しびれ”。

また、就寝中に 疼痛で何度も目が覚めたり、夜に眠れなくなるのは、
おもに 淤血(おけつ)の影響が強いと考えられます。



夜に寝ているときには、血行不良が生じやすいのです。

夜中に 無意識に寝返りを打つのは、血液が淀まないように、
体が 防衛しているのです。

寝返りを打てない、寝たきりの患者さんたちは、
いわゆる「床ずれ」になりやすいことからも、お分かりになると思います。



さて、坐骨神経痛などの つらい“しびれ”なども、
血液の巡りが悪くなり、神経や筋肉の患部に きれいな血液が行き届いていないことも
原因として挙げられます。

痛みやしびれは、「神経の悲鳴」でもあります。



ですから、独活寄生湯だけでも良いのですが、
丹参製剤を併用した方が、より改善する確立が上がっていきます。

詳しくは、経験豊富な土屋薬局でぜご相談してください。




漢方では一人一人の体質に合わせて相談していきますので、
詳しくはご相談してください。

漢方相談は、
漢方相談室のフォームファックス(0237−48−1477)
お電話(0237−47−0033、0237−48−2550)
で。